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キーボードアレンジの基本①:アレンジにおけるキーボードの役割と適切な音域を理解しよう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日からは、キーボードアレンジの基本テクニックについてお話していきます。

初回は、アレンジにおけるキーボードの役割と適切な音域設定について。

  • アレンジにおけるキーボードの役割
  • 適切な音域設定
    • 充実したアレンジを実現するための4つの音域
    • ローコードとハイコードの使い分け

キーボードにはどのような役割があるのか?

そして、その役割を果たすためにどのような点に気をつければ良いのか?

いずれも高度なアレンジを習得する上で重要な知識となりますので、しっかり学んでいきましょう!

※こちらの内容は動画でも学習することができます。

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キーボードアレンジの基本①:アレンジにおけるキーボードの役割と適切な音域を理解しよう!

キーボードアレンジの基本①:アレンジにおけるキーボードの役割と適切な音域を理解しよう!

アレンジにおけるキーボードの役割

とくにバンドアレンジにおいて、キーボードには以下の3つの役割があります。

  • コードの演奏
  • リズムの演奏
  • メロディの演奏

もちろん、キーボードによる独奏(完全なソロ)の場合はベースまで含めて演奏することになりますが、バンドアレンジにおいてはベースパートが他にいることから、キーボードはコード以上の役割にフォーカスしたほうがうまくまとまります。

ここからは、それぞれの要素をより詳しく見ていきましょう。

コードの演奏

こちらはいうまでもなく、コード(和音)の演奏を目的としたものになります。

キーボードは一度に複数の音を鳴らすことができるため、コードの演奏はお手の物。

ギターと共に、バンドのコードパートを担う重要な役割を持っています。

アコースティックピアノによるコードの演奏

リズムの演奏

コードの演奏に次いで重要なのがリズムの演奏です。

「キーボードでリズム?」と不思議に思われるかもしれませんが、ここでいう「リズム」とは、ドラムやパーカッションのようなものではなく、コードの演奏に伴うリズミカルな刻みのことを指しています。

理解を深めるために、いくつかのサウンドを聴いてみましょう。

アコースティックピアノによる3連符のアルペジオ

クラビネットによる16分フィールの刻み

前者からは「3連符」のリズム、後者からは「16分音符」のリズムを感じとることができたと思います。

このように、和音を演奏しながら同時にリズムを演奏することで、楽曲にグルーヴを付与する役割も担っているわけですね。

メロディの演奏

こちらは、いわゆるピアノソロなどメロディ要素を演奏することを目的としたものです。

例えば以下のようなものになります。

アコースティックピアノによるソロの演奏

上の例のようにわかりやすいソロを演奏することもありますが、その他にも以下のような要素があります。

  • オブリガート(対旋律)
  • リフレイン(通称「リフ」)
  • オカズ(伴奏の合間に挿入される合いの手など)

この中で最も登場頻度が多いのが一番最後の「オカズ」です。

コードやリズムを演奏する合間に合いの手をとるようにインサートされるオカズは、ピアノアレンジにおける1つの醍醐味といっても良いでしょう。

このようなメロディ要素のアレンジにおいては、「キーボードアレンジの基本テクニック」の最後にご紹介していきますので楽しみにしていてください!

適切な音域設定

次に、キーボードの適切な音域設定についてみていきましょう。

充実したアレンジを実現するためには、以下の4つの音域を意識する必要があります。

  • 低域:ベースゾーン
  • 中低域:ローコードゾーン
  • 中高域:ハイコードゾーン
  • 高域:高域ゾーン

それぞれのゾーンには主に以下のように役割を割り当てていきます。

これらをより具体的な音域で表すと以下のような形となり、キーボードは「ローコードゾーン」と「ハイコードゾーン」を担当することになります。

ここで、ローコードとハイコードで演奏したピアノをそれぞれ聴き比べてみましょう。

ローコードで演奏したピアノ

ハイコードで演奏したピアノ

ピアノ単体で聴くとローコードの方が安定感がありますね。

一方ハイコードはやや腰高な印象で、ピアノ単体では安定感が不足しています。(浮遊感があると捉えることもできます。)

したがって、少ないパート数でアレンジを行う際には、ローコードゾーンを中心に組み立てると良いでしょう。

では、ハイコードはどのような時に使うのでしょうか?

以下の2種類のケースが考えられます。

  • アレンジ上あえて腰高なサウンドを使いたい場合
  • 他のパートがローコードゾーンを埋めてくれている場合

アレンジ上あえて腰高なサウンドを使いたい場合

イントロやアウトロ、落ちサビなどで、「静けさ」「切なさ」「儚さ」といった印象を演出したい場合は、ハイコードゾーンを使うと効果的。

ローコードゾーンはどうしてもどっしりとした印象になりがちですが、ハイコードゾーンではそれがありません。

したがって、上記のようなソフトな印象を演出したい場合はハイコードゾーンを使うと良いでしょう。

他のパートがローコードゾーンを埋めてくれている場合

こちらはアンサンブルにおいて非常に重要な考え方になります。

ギターなど他のコード楽器がローコードゾーンを担当してくれている場合は、キーボードがハイコードを演奏しても腰高な印象を回避できます。

実際に音を聴いていただいた方が分かりやすいと思うので、音源を用意しました。

ギターがローコードを担当している場合

ベースとギターだけでも十分に安定感のあるサウンドになっていますね。

さらにハイコードのピアノを足してみましょう。

ローコードのギター+ハイコードのピアノ

ローコードゾーンが十分に埋まっているため、ピアノがハイコードを担当することでバランスの良いアレンジが実現できました。

逆に、ピアノまでローコードを演奏してしまうと中低域に音が集中してしまい重たい印象のサウンドになってしまいます。

このように、複数のコードパートを組み合わせる際にはローコードとハイコードをバランスよく使い分けながら配置することが重要です。

ベースやギターとの共存・住み分けについてはボイシングの解説の際に改めてご説明しますが、まずはローコードとハイコードという存在とその特徴についてしっかりと覚えておいてくださいね!

まとめ

というわけで、アレンジにおけるキーボードの役割と適切な音域設定について解説しました。

以後の記事でアレンジを学んでいくための重要な基礎知識となりますので、しっかり理解できるまで反復学習してください!

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