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クラシック、ポップス、劇伴まで!ストリングスアレンジのお手本にしたい名曲を紹介!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

ストリングスって、本当にキレイだしどんなジャンルにもマッチするし最高の楽器編成ですよね。

とはいえ、なんか敷居が高そうで苦手意識をもってる方も少なくないんじゃないかと思います。

というわけで、今日はストリングスアレンジのお手本となる楽曲をまとめてみました。

ストリングスに苦手意識を感じているあなた、ぜひ参考してみてね!

 

ストリングスアレンジのお手本にしたい名曲1:クラシック編

ストリングスアレンジのお手本にしたい名曲1:クラシック編

ストリングスといえば基本はやっぱりクラシック。クラシックを学ばずしてストリングスがなんたるかを知ることは不可能だと心得よ!

というわけで、まずはストリングスを用いたクラシックの名曲たちをご紹介していきましょう。

初級編:バッハ『G線上のアリア』

もはやこの曲を知らない人はいないであろうバッハの名曲。

ストリングスアレンジの基本ともいえる対位法をふんだんにあしらった「ザ・お手本」のような楽曲です。

テンポが遅いのでそこそこな尺の曲になってますが、楽譜自体は十数小節(解釈によってはその倍)くらいのすごーく短い曲なので、1曲目としてお気軽に学べると思います。

中級編:チャイコフスキー『弦楽セレナード ハ長調』

スタッフサービスさんのCMで「オー人事」という言葉とともに一世を風靡した(?)ことで知られるこの楽曲。こちらも多くの方が知っている楽曲ではないでしょうか?

『G線上のアリア』と並ぶストリングスの名曲ですよね。こちらは基本的な四声だけでなく、さらにたくさんの声部が用いられていますので、弦楽アレンジの発展形として学んでおくのにふさわしい楽曲となっています。

上級編:シェーンベルク『浄夜』

あの小難しい12音技法の生みの親として知られるシェーンベルクですが、このような美しい調性音楽も書いております。

トータル30分もある大作ですが、ストリングスだけでここまでの表現ができるのか!とド肝を抜かされますね。

かくいうぼくは、学生時代に師匠からこの曲を打込むトレーニングを命じられまして、ヒーヒーいいながら打込んでいた苦い思い出があるのですが、その時の経験がストリングスアレンジやモックアップ力向上に一役かってくれたことはいうまでもありません。

 

ストリングスアレンジのお手本にしたい名曲2:ポップス編

ストリングスアレンジのお手本にしたい名曲2:ポップス編

クラシックだけでなく、ポピュラーミュージックにもストリングスの名曲はたくさんあります。その中から、お手本となる曲をいくつかピックアップしてみました。

初級編:加藤登紀子『時には昔の話を』

映画『紅の豚』のエンディングテーマとしても知られるこの曲、加藤登紀子さんの美しい歌声とあいまって最高に泣ける曲に仕上がってますよね。

映画も楽曲もマジで好き。

ストリングスアレンジとしては、基本的な四声体和声をベースに書かれているものですから、バラードのストリングスアレンジにおける基礎を学ぶのに最適かと思います。

中級編:倖田來未『恋のつぼみ』


ダンサブルでかっちょいい曲が多い倖田來未さんの楽曲にもストリングスのお手本は潜んでおりました。

こちらは特に、リズミカルなポップスでのストリングスアレンジ法として学びが多いと思います。

各セクションごとにあらゆるストリングスアレンジのテクニックが駆使されていて、本当にすばらしいアレンジです。基礎を習得し終えたあと、さらに引き出しを広げたいときにはもってこいかと思います。

上級編:MISIA『Everything』

こちらも言わずと知れた名曲ですね。バラードの金字塔ともいっても過言ではないのではないでしょうか?

お聴きいただけるとわかるかと思いますが、冒頭からガッツリストリングスが活躍していて、クラシカルな和声だけでなく、Jazzyなコードをふんだんに用いた今風の和声の組み方を学ぶのにすごく良いと思います。

また、楽曲全体を通してメリハリのあるストリングスアレンジが施されているので、ここぞというポイントで適切かつ効果的にストリングスが使われていますね。そういったストリングスのオイシイ使い方を学ぶのにも最適な教材です。

 

ストリングスアレンジのお手本にしたい名曲3:サウンドトラック編

ストリングスアレンジのお手本にしたい名曲3:サウンドトラック編

最後は劇伴音楽から参考曲を選んでみました。

クラシックに並んでストリングスが活躍するシーンが多い劇伴ですから、自ずとストリングスの名曲もたくさん集まってきますね。

初級編:TVドラマ「世紀末の詩」より『The Last Song』

イナゲが作曲の道を志すきっかけとなった憧れの作曲家、千住明先生の名曲。

千住先生といえばやはり美しいストリングスアレンジが最強の武器ですよね。

数ある千住先生の楽曲の中であえてこの曲を選んだ理由としては、妹さんである千住真理子さんのソロヴァイオリンが用いられている点です。

ストリングスアレンジだけでなく、ソロヴァイオリンまで用いた全体のアレンジを学ぶ意味でもとてもお手本になる楽曲となっています。

中級編:大河ドラマ『いのち』テーマ曲

※動画の5分2秒〜が『いのち』テーマ曲です。

こちらも大好きな作曲家、坂田晃一先生の名曲です。坂田先生の弦ってなんでこんなにキレイなんでしょうね。ため息が出ちゃう。

この曲は、ソロヴァイオリン&ピアノによるダブルコンチェルトのような楽曲になっておりまして、オケ中でのストリングスアレンジはもちろん、ソロ楽器との絡みなども含めてトータルに学べる楽曲になっています。

上級編:映画『ニューシネマパラダイス』テーマ曲

ラストを飾るのは世界の巨匠、エンニオ・モリコーネ先生の名曲。この曲も知らない人はいないんじゃないかってくらい有名ですね。

この曲の最大の特徴は、何といっても巧みに組み上げられた対位法。現代における対位法の模範作品といっても過言ではないくらい、あまたの旋律が絡み合っています。

ここまでのアレンジができるようになったらもはやストリングスの真髄は極めた!といってもいいのではないでしょうか。ぼくもまだまだ修行です。

 

まとめ

というわけで、古今東西さまざまな楽曲の中から、ストリングスアレンジのお手本となるすばらしい楽曲たちをご紹介しました。

正直、まだまだご紹介したい曲はたくさんあるのですが、あまり数がありすぎてもまとまらんのでほどほどにw

ぜひ参考にしてみてください!

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