シンセサイザーとは何なのか?シンセサイザーの定義と意味、その種類を解説!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
シンセサイザーという言葉は知ってるものの、それがいったいどんな楽器なのか、どんなことができるのか?よくわからない方も多いのではないかと思います。
そこで今日は、
- シンセサイザーの定義
- 電気楽器とシンセサイザーの違い
- 様々なシンセサイザーの種類
- DTMに適したシンセとは?
などなど、シンセに関する基礎的な知識をお届けしていきます。
今後のシンセサイザーの学習に先立つ大切な前提知識となりますので、しっかり学んでいきましょう!
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
シンセサイザーとは?
シンセサイザーの定義
シンセサイザーの語源は、「合成(Synthesize)」という英語から来ています。
Wikipediaによると、
シンセサイザー(英語:synthesizer)は主に電子工学的手法により楽音等を合成(英語:synthesize)する楽器「ミュージック・シンセサイザー」の総称。 -Wikipediaより-
と解説されてますが、ちょっと難しいですね。
簡単にいうと、シンセサイザーとは「音を電気的な手法で合成して作り出す楽器」ということになります。
「電気的な手法で合成して」という部分がミソで、同じく電気を使ったエレキギターやエレピとの決定的な違いはここにあります。
電気楽器(エレキギターなど)と電子楽器(シンセサイザー)の違い
エレキギターやエレピは「電気楽器」
同じ電気を使った楽器でも、エレキギターやエレピのような電気楽器のことをシンセサイザーとは言いません。
エレキギターやエレピは、音の発音原理自体はアコースティックだからです。
例えばエレキギターならば、弦を指やピックで弾いて音を出す(弦を振動させる)という部分は極めてアコースティックな発音原理ですよね。
このような楽器のことを「電気楽器」と言います。
電気楽器(でんきがっき)とは、楽器の作る振動を、電気信号として取り出し、何らかの処理をして音声を出力する仕組みを持った楽器である。電子楽器が電子回路を利用しているのに対し、電気楽器は電気回路を利用している点で異なる。-Wikipediaより-
シンセサイザーは「電子楽器」
一方シンセサイザーは、発音の段階から電気を使用します。
電気の持つ「波」という特性を変換して、音を出しているわけですね。
このように、電気そのものを発音原理にもつ楽器のことを「電子楽器」といいます
- エレキギター(電気楽器) → 発音原理自体はアコースティック(弦の振動など)
- シンセサイザー(電子楽器) → 発音段階から電気を使用する(電気を音に変換
シンセサイザーの詳しい発音原理は今後の記事に委ねるとして、ここでは、
- シンセサイザーは電気そのものを音に変換して発音している
- シンセサイザーは電子楽器であり、エレキギターなどの電気楽器とは仕組みが違う
ということを覚えておいてください。
シンセサイザーの種類
シンセサイザーは、その使用目的に応じて様々な種類があります。
ここでは、世間で「シンセサイザー」と呼ばれている楽器の種類を解説していきたいと思います。
純粋なシンセサイザー
アナログシンセなどに代表される、本来の意味でのシンセサイザーです。
電子回路を発音原理に持ち、電気の流れを音に変換して発音、制御して音を合成していきます。
いくつか種類がありますのでご紹介していきしょう。
アナログシンセサイザー
オシレータと呼ばれる発振器が生み出した単純な波形を元に、サウンドを合成していくシンセサイザーです。
すべてのシンセの基本とも言える存在で、シンセを学ぶ上でアナログシンセのマスターは必要不可欠。
OTOxNOMAでも、アナログシンセの使い方を中心にレクチャーしていきます。
代表的なアナログシンセとして、MOOGやPROPHETなどがあります。
FMシンセサイザー
FM合成(Frequancy Modulationの略)を使用して、複雑な倍音成分を生成することができるシンセサイザーです。
アナログシンセの操作方法を応用して使用するので、アナログシンセに関する知識を身につければ仕組み自体は簡単に理解できます。
代表的なFMシンセとして、YamahaのDX7があります。
デジタルシンセサイザー
人工的に作り出した複雑な波形やサンプリング音源等を使用し、よりアグレッシブな音作りを可能にしたシンセサイザーです
その種類は多岐にわたり、広義ではFMシンセもこれに含まれることもあります。
代表的なデジタルシンセは、KORGのWAVESTATIONなどが有名ですね。
ワークステーション
ワークステーションは、スタジオでの音源制作やステージ演奏など、幅広い用途で汎用的に使えるよう設計された多機能なシンセサイザーのことです。
一般的には、以下のような特徴を持ったものが多いです。
- 音源部分はデジタルシンセ
- リアルタイム演奏しやすい質の高い鍵盤
- パラメータコントロールに便利な液晶画面&ツマミ&フェーダー
- シーケンサーやサンプリング機能など
要は「これ一台で何でもできちゃいますよ!」って商品ですね。
汎用性が高いので便利ですが、DTMユーザーにとってはあまり必要のない機能も多いです。
代表的なものといえば、YAMAHAのMONTAGEシリーズや、ROLANDのFANTOMシリーズ、KORGのKRONOSシリーズでしょうか。
音源モジュール
一般的なシンセサイザーやワークステーションから音源部分だけを取り出し、DTMでの使い勝手を向上させた商品です
DAWからコントロールすることを想定しているため、鍵盤など演奏に必要な部分は排除してシンプルな構造になってます。(ラックマウントできるようになっているものが多いですね。)
2000年代初頭までは、DTM用音源といえば音源モジュールが主流でしたが、後述するソフトシンセの台頭によって徐々にその数は減りつつあります。
昨今では、
- ソフトシンセでは再現が難しい純粋なアナログシンセ
- デジタルシンセのラックマウントバージョン
のいずれかが主流になっています。
前者は、MOOGのMother-32、後者はROLANDのINTEGRA7などが有名です。
ソフトウェアシンセサイザー(ソフトシンセ)
もはやDTMの必需品、説明不要のソフトシンセですね!
シンセサイザーの仕組みをプログラムで再現することで、あらゆるシンセのサウンドをコンピュータ上で鳴らすことができます。
ソフトシンセには主に2つのカテゴリがあります。
- 往年の名機をソフトウェアエミュレートしたもの
- ソフトウェアならではの複雑な音作りが可能な多機能なもの
前者は、ARTURIAのV Collectionに代表されるようなエミュレート系、後者は、Omnispereなどの高機能ソフトシンセですね!
OTOxNOMAでは、ソフトシンセを使ってレクチャーを進めていきますので、ぜひそちらも楽しみにお待ちいただければ幸いです。
DTMに適したシンセはどれ?
ここまでさまざまなシンセをご紹介してきましたが、ことDTM目的での用途となると、以下のようなランキングになるかと思います。
- 第1位:ソフトシンセ
- 第2位:音源モジュール
- 第3位:純粋なシンセサイザー
- 第4位:ワークステーション
やはり、コンピュータ上で動作し、保存もリコールも簡単なソフトシンセが最も使い勝手が良いです。
ついで、ハードウェアを購入するなら音源モジュールが便利でしょう。(もちろん、入力用鍵盤も兼ねてということならこの限りではありませんが。)
基本は上記2点で十分かと思います。
さらに、実機ならではの質感や、ステージでの演奏などの機能を求めるならば、純粋なシンセサイザーやワークステーションに手を出すのもアリですが、非常に高価かつ場所も取るので無理して手を出す必要はないかと思います。
まとめ
というわけで、シンセサイザーの定義とその種類について詳しく解説しました。
OTOxNOMAのシンセサイザー特集では、読者のみなさんがご自宅で簡単に学習を進められるよう、ソフトシンセを使ってレクチャーを進めていきます。
シンセサイザーの仕組みや原理、各種パラメータの挙動などを理解できるようになると、あらゆるシンセや音源を自在に扱えるようになりますので、ぜひそちらも楽しみにお待ちいただければ幸いです!
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