【音楽ビジネス】クリエイターが値引き交渉に絡め取られないための最大の防御策
こんにちは、作曲家・稲毛謙介(@Ken_Inage)です。
クリエイターの頭を悩ませる大きな問題。それは値引き交渉。今日は、そんな値引き交渉からあなたを守る最大の防御策をお伝えしましょう。安値で引き受けては後悔しているそこのアナタ、必読です。
値引き交渉を防ぐ最大の防御策
値引き交渉を防ぐ最大の防御策。それは…「ホラを吹く」ことです!
ついにイナゲも落ちるところまで落ちたか…。いやいや、ホラを吹くと言っても、別にお客さんを騙すわけじゃありませんからね。「ウソをつく」ことと、「ホラを吹く」ことは全く別物。
・「ウソをつく」→ 都合の悪い真実を隠すために虚偽の情報を提示すること。
・「ホラを吹く」→ 相手を驚かせたり関心させたりするために、敢えて大げさな表現をしたり、自分を大きく見せること。
ウソは事実をねじ曲げて伝えることだけど、ホラは事実を誇張して伝えること。全然ちがうんです。つまり、あなたとお客さんの双方が気持ちよくお取引できるなら、時には「ホラを吹く」ことも大事ですよ!というお話です。
なぜ「ホラを吹く」と値引き交渉から自分を守れるのか?
まずは、そもそも、値引き交渉が発生する理由を知る必要があります。値引き交渉が発生する理由。それは、あなたの価値が、お客様に正しく伝わっていないからです。
価値というのは、なにも作品の魅力やクォリティ(品質)だけで決まるものではありません。
・提供スピード
・利便性
・希少性
などなど、価値を決める要素はやまほどあるんですね。
例えば、コンビニの商品ってスーパーより高いじゃないですか。なぜコンビニが商品を定価で販売しても売れるのか?それは、「近くて便利」だからです!(某コンビニチェーンのキャッチコピーそのまま。)「便利=利便性」という価値を提供しているから、値引きせずとも売れるということなんですね。
作曲家の価値は「いい曲かける」だけでは決まらない。
・素早い連絡
・要望をくみとる力
・少ないリテイク
・柔軟な対応
・迅速な納品
・自分にしか出せない音
・豊富な現場経験などが複雑に絡み合って総合的に作られていく。
いい曲かけるのは当たり前。
それ以外の力もどんどん磨こう!
— 作曲家・稲毛謙介(イナゲケンスケ) (@Ken_Inage) June 14, 2019
プロたるもの、品質が高いのは当たり前!!
せっかくなので、ここではっきり言っておきましょう。
プロたるもの、品質が高いのは当たり前!!
特段誇ることではありません。
それなのにも関わらず、多くのクリエイターは作品のクォリティばかり誇示してしまいがち。そうなれば、お客さんから見ればどのクリエイターも変わりばえしないわけです。当然、「どのクリエイターを誰を選んでも一緒なら、安い方がいいんじゃない?」という発想に至り、値引き交渉や相見積もりに及ぶのは至極当然かと思います。
だからこそ、こういった値引きを避けるためには、クォリティばかりプッシュしてもダメ。それ以外の価値で勝負しなきゃいずれはジリ貧なのです。
では、どうやって価値を高める?
コンビニのように便利なクリエイターになるのも1つの手かもしれません。どんなムチャなお願いでも聞いてくれるとか、なんならサウンド以外の相談にも乗ってくれるとか。実際にそういうサウンド制作会社さんはあります。
だけど、あくまで個人で仕事を引き受けるという意味では、あんまし現実的じゃありません。身ひとつで対応するにはあまりにも負荷が大きすぎますからね。
というわけで、ぼくがオススメしているのは希少性を高めることです。そして、前述の「ホラを吹く」というのは、希少性を高めることにこそ最大限の効果を発揮します。実例でご紹介したほうがわかりやすいかと思うので、テンペストスタジオを例にご説明しますね。
テンペストスタジオの事例
ぼくの会社、テンペストスタジオは「和風音楽プロダクション」を名乗っています。和楽器・和風音楽にめっぽう強い音楽制作会社という位置付けです。
じつは、そんなことを大っぴらに言っている音楽制作会社はウチ以外に存在しません。しいていうなら、よさこい専門の制作会社くらい。ということは、テンペストスタジオは自ずと、「日本で唯一の和風音楽プロダクション」ということになります。日本で唯一ということは当然「日本一」。もっというと、和モノで日本一ということは・・・?
なんと、世界一のポジション!!ということになります。つまり、テンペストスタジオは
「世界No.1の和風音楽プロダクション」
を名乗ることができるのです。なんという肩書きロンダリング。これが「ホラを吹く」ということです。
決してウソはついてません。実際、和楽器に関しては相当な実績と経験がありますからね。そんじょそこらのクリエイターや制作会社さんでは太刀打ちできないレベルだと自負してますし、特殊な分野だけに簡単にマネできるもんじゃありません。
とはいえ、ぼくやテンペストスタジオの作家より和楽器に秀でた作曲家はいないのか?といわれれば、多分そんなことはないと思います。きっといます。でも、それを大々的に打ち出しているクリエイターや制作会社はいないんですよね。だからこそ希少性は高まり、結果として、多少値が張っても仕事を任せたいと思ってもらえる十分な理由になっています。
この辺りの戦略については、先日発売された書籍でも語ってますので、気になる人は読んでみてください!
まとめ
クリエイターのお仕事というのは、つねに競合と鎬を削りあう過酷なものです。ぶっちゃけ、ぼくはそういう椅子取りゲームの世界で生きることに飽き飽きしてきました。
だからこそ、自分は自分にしかできない価値をかかげて、そのフィールドで仕事をすることに集中してきました。その結果として、高い見積額を提示しても正当性のある状況を作れたと思います。
自分の希少性を高めることは、値引き交渉から身を守る上でも、そして仲間たちとの無用な争いを避ける意味でも、とっても効果的な戦略です。ぜひあなたも、ご自身の希少性を高めるために「ホラを吹いて」みてはいかがでしょうか?すごーく生きやすくなりますよ!
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