ホーンセクションの人数・編成、楽器の組み合わせによるサウンドの変化を検証!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介(@Ken_Inage)です。
今日は、ホーンセクションの人数や楽器の組み合わせによるサウンドの違いについて詳しく解説していきます。
- ジャンル別、最適なホーンセクションの人数
- 人数によるサウンドの違い
- さまざまなユニゾンの組み合わせ
など、目的に応じて最適な編成を選ぶための基準や、ユニゾンによる多様なサウンドの変化について学んでいきましょう!
ジャンル別、最適なホーンセクションの人数
ひとくちにホーンセクションといっても、その編成は大小様々。
目的に応じて適した編成を選んであげることが重要です。
具体的には、以下の基準で選ぶとよいでしょう。
用途 | 人数 | 編成 |
一般的なポップス | 少ない | 3管〜5管 |
ホーンを主体とした曲 | 多い | 6管〜10管 |
ビッグバンド | 最大 | 12管以上 |
■一般的なポップス
一般的なポップスにおいては、小編成である3管〜5管で十分でしょう。
程よいホーンのテイストで、ほかの楽器とうまく共存可能な編成です。
イメージとしては、椎名林檎さんの『公然の秘密』のような規模感ですね。
■ホーンを主体とした楽曲
よりホーンを強調したアレンジにしたい場合には、6管〜10管の大きなホーンセクションを用いましょう。
この規模になってくると、ほかの楽器と共存させるというよりは、がっつりホーンを聞かせたい楽曲で採用すると良いでしょう。
イメージとしては、同じく村田陽一さんつながりで「村田陽一ソリッドブラス」の楽曲をご紹介しておきます!
■ビッグバンド
こちらはもはや言うまでもないかと思いますが、ビッグバンド の場合は最大の編成でのぞみましょう。
基本にならって、13管での編成を想定してアレンジを進めるとよいかと思います。
さまざまなユニゾンの組み合わせ
ストリングスと違い、ホーンセクションでは多様な音色をもつ楽器が登場します。
どの楽器同士を組み合わせるかによって、得られる音色も千差万別。
単にユニゾンさせるだけでも、楽器の組み合わせ次第で多様なサウンドを得ることができます。
ここでは、3管、4管で実現可能な、様々なユニゾンの例とその音色の違いを聞き比べてみましょう。
3管編成の場合
今回は、3管編成のうちもっともメジャーな組み合わせである
- トランペット + トロンボーン + アルトサックス
- トランペット + トロンボーン + テナーサックス
という編成で実現可能なユニゾンを検証してみます。
■2管のユニゾン
まずは、2つの異なる楽器を組み合わせたユニゾンを聞いてみましょう。
トランペット&トロンボーン
トランペット&アルトサックス
トランペット&テナーサックス
トロンボーン&アルトサックス
トロンボーン&テナーサックス
楽器の組み合わせによって、得られるサウンドのイメージが全く異なることがお分かりいただけると思います。
■3管のユニゾン
つぎに、3人全員でユニゾンした場合のサウンドを聴いてみましょう。
トランペット&トロンボーン&アルトサックス
トランペット&トロンボーン&テナーサックス
前者の方が高音と低音のバランスが良く、使いやすいかと思います。
4管編成の場合
4管編成においても、メジャーな組み合わせである
- トランペット+トランペット+トロンボーン+アルトサックス
- トランペット+トランペット+トロンボーン+テナーサックス
で、ユニゾンを検証していきましょう。
■2管のユニゾン
4管の場合は、3管の解説でご紹介した組み合わせのほか、トランペット2本でのユニゾンも可能です。
トランペット+トランペット
トランペット1本のときにくらべて、音量も厚みも格段にアップしますね。
参考:トランペットが1本の場合
■3管のユニゾン
こちらも、2本のトランペットを使用したユニゾンが可能になります。
トランペット+トランペット+トロンボーン
トランペット+トランペット+アルトサックス
トランペット+トランペット+テナーサックス
■4管のユニゾン
さらに、4人全員でのユニゾンも可能です。
トランペット+トランペット+トロンボーン+アルトサックス
トランペット+トランペット+トロンボーン+テナーサックス
4管編成の場合は、トランペットが2本いる分、いずれの場合もバランスよく鳴らすことができると思います。
まとめ
というわけで、ホーンセクションの人数や楽器の組み合わせによるサウンドの違いについて解説しました。
どのような編成を用いるか、どのような組み合わせでユニゾンさせるかで、得られるサウンドは実にさまざま。
人数や編成によるサウンドの違いをよく理解して、欲しいサウンドにぴったりの編成を選べるようにしていきましょう!
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