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ミキシングで使用するイコライザー&コンプレッサーの基本テクニック

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、ミキシングにおけるイコライザーとコンプレッサーの基本的な用法を解説していきます。

  • イコライザー&コンプレッサーの基本
  • イコライザーの用法
  • コンプレッサーの用法

あらゆるジャンルで使えるイコライジング&ダイナミクスコントロールの基礎テクニックをご紹介。

各エフェクトがどのような目的で使用されるのか?

その具体的な用法まで含めて解説していきます。

Mixが上達するための必須スキルとなりますのでしっかりとマスターしていきましょう!

 

ミキシングで使用するイコライザー&コンプレッサーの基本テクニック

ミキシングで使用するイコライザー&コンプレッサーの基本テクニック

イコライザー&コンプレッサーの基本

Mixで各トラックの音質を調整していく過程では、主に以下の2つの作業を行います。

  • イコライザーによる周波数成分のコントロール
  • コンプレッサーによるダイナミクスのコントロール

■ イコライザーによる周波数成分のコントロール

イコライザーは、サウンドに含まれる周波数成分をコントロールするエフェクトです。

Mixにおいては、主に不要な周波数成分のカット&必要な周波数成分のブーストを行いながら、すっきりとしたヌケの良いサウンドを作ったり、音にパンチを出す作業が中心となります。

■ コンプレッサーによるダイナミクスのコントロール

コンプレッサーは、サウンドのダイナミクス(音量)をコントロールするエフェクトです。

強弱の変化が激しいトラックの音量を揃えて聴きやすくしたり、ドラムのアタック感を調整したり、低域のダブつきを抑えたりと、その用法は多岐にわたります。

イコライザーの用法

Mixにおけるイコライザーの具体的な用法は以下の4種類です。

  • 低域や中域の無用なダブつきをカット
  • 耳障りなピークをカット
  • 高域をブーストしてヌケのよいサウンドに
  • 音の距離感をコントロールする

■ 低域や中域の無用なダブつきをカット

イコライザーの最も基本となる活用法がコレ。

各トラックに含まれる周波数成分のうち、低域や中域に存在する無用なダブつきをカットしてスッキリ聴かせるテクニックです。

低域や中域がだぶついていると、モヤモヤしたサウンドになってしまったり、他のパートをマスキングしてしまったりとネガティブな現象が起こりがち。

各パートの無用な成分をカットすることで、これらの問題を解決することができます。

中低域の膨らみをカットした例

EQなし

EQあり

■ 耳障りなピークをカット

サウンドに含まれるピーク(共鳴)をカットすることで、聴きやすく自然なサウンドに仕上げることができます。

例えば、4kHz付近のサウンドは耳に「キーン」と突き刺さる痛々しい音がしますし、スネアなどをはじめとした各種パーカッションには胴鳴りによる共鳴が必要以上に含まれている場合があります。

これらの音が原因で悪目立ちしてしまうような場合は、EQでカットしてあげましょう。

不要なピークをピンポイントでカットした例

EQなし

EQあり

■ 高域をブーストしてヌケのよいサウンドに

高域をブーストすることで、よりヌケの良いサウンドに仕上がります。

分厚いオケの中でもしっかりと聴かせたいパートなどは高域をブーストしてヌケ感をプラスしてあげると良いでしょう。

高域をブーストしてヌケ感をプラスした例

EQなし

EQあり

■ 音の距離感をコントロールする

Mid Hi、とくに2kHz周辺の周波数成分は音の距離感に密接に関係しています。

これらの帯域をブーストすることでサウンドの距離を近く、逆にカットすることで距離を遠くすることができます。

音の距離感はサウンド選びの時点である程度コントロールしておくのが理想ですが、Mix時に距離感を調整したくなった場合はこのようなテクニックも使えることを覚えておきましょう。

距離遠い(2kHz付近を-3dB)

距離近い(2kHz付近を+3dB)

コンプレッサーの用法

次にコンプレッサーについてみていきましょう。

Mixにおけるコンプレッサーの具体的な用法は以下の4種類です。

  • 音量のバラツキを揃える
  • 音にアタック感を出す
  • 低域のダブつきを抑える
  • 音の距離感をコントロールする

■ 音量のバラツキを揃える

コンプの王道の用法ですね。

強弱の差が大きなトラックのバラツキを揃えてオケの中でも埋もれないよう調整していきます。

ヴォーカルやベースなどは深めのコンプレションで全体を満遍なく、ピアノなどの自然な減衰を聞かせたいトラックは軽めにリダクションする程度が良いでしょう。

全体を軽めにリダクションして音量のバラツキを抑えたピアノ

コンプなし

コンプあり

■ 音にアタック感を出す

コンプレッサーを使用することで、音にアタック感を出すこともできます。

とくにドラムなどでは音のパンチを出すためによく用いられますので覚えておきましょう。

アタックタイムをやや遅めに設定し、音の立ち上がり以外をコンプで抑えることで、アタック感をプラスすることができます。

コンプでアタック感を強調したハイハット

コンプなし

コンプあり

■ 低音のダブつきを抑える

前述のアタックをコントロールする方法は、裏を返せば音のボディ成分(本体の部分)を抑えるテクニックともいえます。

したがって、アタックタイムをやや遅めに設定した上で、それ以降のサウンドにコンプが強めにかかるように設定することで、ボディ成分に含まれる低音のダブつきを抑えることができるという寸法。

とくにキックやフロアタムなどの低音ドラムでは重宝するテクニックです。

コンプで低音のダブつきを抑えたキック

コンプなし

コンプあり

■ 音の距離感をコントロールする

音の距離感はコンプによって制御することも可能です。

アタックがはっきりしたサウンドというのは、それだけ距離が近く聞こえるもの。

逆に、アタックを潰してしまうことで、距離の離れたところでなっているような輪郭のぼやけたサウンドを作ることもできます。

コンプによる距離感のコントロールは、どのコンプを使用するかによっても結果が大きく変わってきますので、様々なコンプをためしながら目的にあったプラグインを選んであげると良いでしょう。

アタックを潰して奥へ引っ込めたハイハット

距離遠い

距離近い

 

まとめ

というわけで、イコライザー&コンプレッサーの基本テクニックについて解説しました。

今日ご紹介した手法は、あらゆるジャンルのMixを行う上で役立つ基本テクニックとなります。

イコライザー&コンプ使いがうまくなるほどに、狙い通りのサウンドを作れるようになっていきますので、ぜひ今日の記事を参考に訓練していきましょう!

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