1. HOME
  2. カリキュラム記事
  3. パンニングの基礎①:意外と知らない「モノラル」と「ステレオ」の違いとその見分け方!

パンニングの基礎①:意外と知らない「モノラル」と「ステレオ」の違いとその見分け方!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、Mixを行う上で欠かせない「モノラル」と「ステレオ」の違いについて解説していきます。

  • モノラルとステレオの違い
  • モノラルデータとステレオデータ
  • ステレオデータの落とし穴
  • モノラルとステレオを正しく見分ける方法

「モノラル」「ステレオ」という言葉は知っていても、両者の違いを”正しく理解”できている方はそう多くはありません。

実は、「モノラル」と「ステレオ」という概念にはちょっとややこしい側面があり、しっかり理解しておかないとパンニングを正しく行うことができません。

Mixはもちろん音楽制作全般に欠かせない知識となりますので、この機会にしっかりと理解を深めていきましょう!

 

パンニングの基礎①:意外と知らない「モノラル」と「ステレオ」の違いとその見分け方!

パンニングの基礎①:意外と知らない「モノラル」と「ステレオ」の違いとその見分け方!

モノラルとステレオの違い

モノラルとステレオの最大の違いは、

  • モノラル = 点音源
  • ステレオ = 面音源

ということです。

音楽の再生に使用されるスピーカーは、左右に1つずつの合計2台で構成されていることはみなさんも周知の事実かと思います。

この左右2つのスピーカーに挟まれた空間の、ある1点から聞こえてくる音がモノラル音源です。

一方、2つのスピーカーに挟まれた空間から、ひろがりを持って聞こえてくる音がステレオ音源となります。

後述しますが「モノラルデータ」か「ステレオデータ」かということとは関係なく、音がどのような特性を持っているかでジャッジされます。

モノラル音源

 

ステレオ音源

 

モノラルデータとステレオデータ

次に、実際にDAWで取り扱われるデータについて考えてみます。

DAWでは「モノラルデータ」と「ステレオデータ」の2種類を使うことになります。

(正確には5.1chなどの多チャンネルデータも取り扱い可能ですが、一般的な音楽制作で使用することは稀ですので割愛します。)

モノラルデータとステレオデータ、両者には以下のような違いがあります。

  • モノラルデータ = 1本のオーディオデータのみで構成される
  • ステレオデータ = 左右それぞれ1本ずつ、合計2本のデータで構成される

それぞれ「モノラルトラック」と「ステレオトラック」を使ってDAWに配置していくことになりますね。

ステレオデータ=ステレオ音源とは限らない

ここで注意していただきたい点としては、

ステレオデータを使用しているからといって必ずしもステレオ音源を取り扱っているとは限らない

ということです。

例えば、以下の素材は合計2本のデータで構成されるステレオデータです。

しかし、音を聞いてみるとどうでしょう?

完全にど真ん中の1点から聞こえてきていることがお分かりいただけると思います。

つまり、音自体は「モノラル音源」なのです。(ここがややこしい!!)

この現象は、左右のデータに全く同一の音が収録されている場合に起こります。

一方で、ステレオ感を感じるサウンドというのは、左右それぞれに違う音が収録されているもの。

一見するとステレオ音源のように見えても、音自体はモノラル音源であることも少なくありません。

このようなデータを正しくみわけることができないと、各トラックの音を上手にパンニングすることができないんですね。

モノラルとステレオの見分け方

では、モノラルとステレオを正しく見分けるにはどうすれば良いのでしょう?

当然ながら、ちゃんと耳で聞き分けることができるようになるのが理想です。

しかし、慣れないうちはむずかしく感じる方も多いと思いますので、ここではモノラル音源とステレオ音源を簡単に見分ける方法をお伝えしておきますね!

前述したように波形で見分ける方法もありますが、似たような波形でも実は微妙に違うなんてこともざらにあります。

そんな場合はアナライザーを使って確認するのが最も確実です。

Wavesの「PAZ Analyzer」iZotopeの「insight」のようなアナライザープラグインでは、ステレオの広がりを視覚的に表示することができます。

ここでは、WAVESの「PAZ Analyzer」を例に表示の違いを見ていきましょう。

ステレオ音源の場合

正真正銘ステレオ音源の場合は、左右広がりを持って表示されます。

モノラル音源の場合

ステレオになりすましたモノラル音源の場合は、一点に集約されて表示されます。

本来ステレオ音源が持つ音の広がりが全くないことがおわかりいただけると思います。

このように、アナライザーを使うことで簡単に見分けることができます!

 

まとめ

というわけで、Mixをはじめとした音楽制作に欠かせない「モノラル」と「ステレオ」の知識について詳しくお伝えしました。

何度もお伝えしている通り、両者の違いを正しく理解することは適切なパンニングを行う上で必要不可欠です。

今日の記事を参考にしっかりと理解していただき、以後の学習に役立てていただければ幸いです!

【オススメ】音大・専門学校レベルのセミナーをスマホ1つで受け放題!月々わずか2,980円から!

作曲・DTMを学びたいけどレッスンに通う時間がない!そんなあなたに朗報!音大・専門学校レベルのセミナーを、スマホ1つで24時間365日受け放題!ご自宅で、外出先で、いつでもどこでも本格的な音楽教育をお楽しみいただけます。国内No.1の豊富なカリキュラムと200時間を超えるセミナーアーカイヴに無制限アクセス!今ならなんと月々わずか2,980円(税込3,278円))から!詳細は以下のボタンをクリック!

 

【登録無料】公式LINEに登録してOTOxNOMAをもっと便利に活用しよう!

公式LINEアカウントには、OTOxNOMAを便利に活用するための機能が満載!あなたにぴったりのカリキュラムを見つけたり、効果的な学習方法を学んだり、最新情報を受け取ったりと、OTOxNOMAを最大限活用するためのヒントが目白押しです。登録は無料!ぜひこの機会にご登録ください!

  LINE@登録バナー