【音楽ビジネス】作曲料の相場っていくら?なかなか聞けないそのギモンにお答えします!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介(@Ken_Inage)です。
駆け出しのクリエイターさんの中には、自分の作曲料をいくらに設定したらよいのかわからず、迷っている方も多いんじゃないでしょうか?
かくいうぼくも、若いころは随分と悩まされたものです。
というわけで!今日はそんな悩みにお答えすべく、作曲料を値決めする際に大事な考え方についてお届けしようと思います。
プロを目指す上で抑えておきたいギャランティの考え方に付いてお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください!
作曲料の相場っていくら?なかなか聞けないそのギモンにお答えします!
大前提:ぶっちゃけ相場はない!
いきなりぶっ込みますが、まず大前提として、作曲料に「相場」なんてもんはありません。
人によってピンキリすぎて、相場と呼べるような共通の価格設定がほぼ存在しないんですね…。
「タダでもやります!」という人もいれば、「1曲200万円からです!」という人もいるわけで、あまりにも振れ幅がおおきすぎるんです。
そりゃ工場で作られるような量産品を作ってるわけじゃないですからね。
一点モノのオーダーメイドなんですから、当然といえば当然です。
結局は、クライアントさんがその作曲家にどれくらい価値を見出しているかによって値段が決まるといってよいでしょう。
ただし、業界によって相場はなくもない?
前述のとおり作曲料に厳密な相場はないんですが、業界によってはある程度相場感があるところもあります。
例えば、J-Popのような歌モノの世界の作曲料は0円。
つまり印税のみの支払いとなり、ギャラは主に編曲者に支払われます。
(当然ですが、作編曲両方担当すれば印税もギャラも両方もらえます。)
この編曲料にはある程度相場があり、メジャー案件なら20万〜30万円程度、インディーズなら10万円程度というのが一般的。
もちろん実績や実力のある編曲家さんならこれより高くなることも少なくありませんが、多くの場合はこの金額に落ちつくと思います。
また、ゲーム音楽業界も比較的相場感がある部類の業界かと思います。
仮に1曲あたり90秒〜120秒程度のBGMを制作するならば、安くて3〜5万円、一般的には10万円〜25万円程度の金額におちつくことが多いんじゃないかなぁ。(だいぶ幅広いですけどね。)
とはいえ、ゲーム音楽の仕事はその多くが買取契約ですから、できる限り高く買ってもらうに越したことはありません。
ここだけは絶対に下回ってはいけない最低ライン
ここまでお話したように、仮に相場感のある業界であっても、その額には結構な振れ幅があることはお分かりいただけたと思います。
その上で、ぼくが考える絶対に下回ってはいけない作曲料の最低価格というのがあります。
それは、1曲5万円です。
これにはちゃんと根拠があって、バイトの時給を上回る金額かどうか?がポイントになってきます。
令和2年時点の東京都の最低賃金は「時給1,013円」。
この金額を下回りさえしなければ、仕事として成立しうるギリギリのラインということになります。
1曲5万円もらえれば、およそ50時間の工数までなら理論上最低賃金を下回ることはなくなりますよね。
ただし、フリーランスの仕事はバイトと違って雇用保険や福利厚生などがありませんから、そこまで考慮するなら最低でも「時給2,000円」は確保したいところですね。
その場合も、1曲あたり25時間以内に納品完了すればOKラインに届きますので、BGMなどのインストならばかなり余裕を持って作業完了できるでしょうから、仮に歌モノのように比較的工数の多い案件でもギリギリ対応できる範囲といえるでしょう!
逆に、このラインを下回るくらいならバイトした方がマシということになります。
ちなみに、上記の考え方でいえば、仮に買取契約で印税が一切入らない案件だったとしても最低賃金を下回ることはなくなると思います。
とはいえ、流石に最低賃金で仕事しつづけるというのも夢のない話ですから、できればきちんとお客さんと交渉してしっかりしたギャラで仕事したいところですね!
「作曲の相場っていくらなの?」
ぶっちゃけピンキリなので相場なんてないんですが、
「最低限これくらいはもらわないとダメ!」
というラインはあります。
それは、1曲5万円。
ここを下回るくらいなら正直バイトした方が稼げます。
仕事として成立する超ギリギリの「最低ライン」です!
— 作曲家・稲毛謙介(イナゲケンスケ) (@Ken_Inage) March 25, 2020
まとめ
相場というものがない以上、自身の金額(=価値)を決めるのはあくまで自分。
駆け出しのころはついつい弱気な価格設定にしてしまいがちですが、それでは自分の身を守れないばかりか、お客さんに音楽を提供しつづけることすらできなくなってしまいます。
ちゃんとギャラをもらって、その分しっかり価値を提供するのがプロとして生きていく上ですごく大事なことだと思いますので、今日のお話を頭の片隅に置いといてもらえれば幸いです。
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