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8型、12型ってなに?ストリングスの編成と人数について正しく理解しよう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

「8型」「12型」といった言葉を聞いたことはありますか?

これらはどちらもストリングスの規模、編成の大きさを表す言葉です。

ストリングスの編成や人数について正しく理解することは、アレンジはもちろん打ち込みの際の音源選びにも役立ちますので、しっかり学んでいきましょう!

 

ストリングスの編成について理解しよう!

ストリングスの編成ついて理解しよう!

ストリングスの編成は1st Violin、2nd Violin、Viola、Cello、Contrabass(Doubebass)の5パートで構成されています。

高音を担当する順に、1st、2nd、Viola、Cello、Contrabassとなります。

このうち、Contrabass(Doublebass)は、原則としてCelloの1オクターヴ下で低音を支えることが多いパートなので、ポップスやロックなど、エレキベースがいる場合はコントラバスをオミットすることも少なくありません。

  • 通常は、1st Violin、2nd Violin、Viola、Cello、Contrabassの5パート
  • ポップスのストリングスは、1st、2nd、Viola、Celloの4パートだけになることも多い

■ストリングスは、原則2人1組で演奏される

ストリングスは、基本的に2人1組になって編成されるのが鉄則です。この単位を「プルト」と言います。

「プルト」とは「譜面台」のことで、ストリングスのプレイヤーさんたちは1つの譜面台を2人で共有しながら演奏します。

ストリングスの編成や人数を語る上で欠かすことのできない言葉なので、覚えておきましょう!

プルト = 譜面台のこと。転じて、1つの譜面台を共有する2人1組のペアのことを指す。

ストリングスの編成

■ストリングスと和声学の関係

ストリングスは基本的に、和声学に基づいてアレンジされることが多いです。(それ以外のアレンジ方法もたくさんあるけど、基礎的なアレンジ方法は和声に則ったもの。)

和声学というのは「ソプラノ、アルト、テノール、バス」という4つのパートを使って和音を組み立てるのが鉄則。混声四部合唱のアレですね。

ストリングスにおいても、各パートがそれぞれ「ソプラノ、アルト、テノール、バス」の役目を担っています。

  • 1st Violin → ソプラノ
  • 2nd Violin → アルト
  • Viola → テノール
  • Cello → バス
  • Contrabass → Celloのオクターヴ下でバスの補強

【おすすめの和声学テキスト「和声 理論と実習」(音楽之友社)】

 

8型、12型ってなに?ストリングスの人数について理解しよう!

8型、12型ってなに?ストリングスの人数について理解しよう!

ストリングスには、人数によって「8型」「12型」といった、型が存在します。

「8型」「12型」というのは、それぞれ1st Violinの人数を表していて、「8型」のストリングスは、1st Violinが8人、「12型」は1st Violinが12人編成のストリングスのことを指します。

  • 8型のストリングス = 1st Violinが8人編成のストリングス
  • 12型のストリングス = 1st Violinが12人編成のストリングス

ちなみに、オーソドックスな2管編成のオーケストラでは12型が基本になります。対して8型は、主に現代の商業音楽におけるレコーディングでよく使われる型ですので、覚えておきましょう!

■他のパートの人数はどうやって決めるの?

1st Violinの人数さえ決まってしまえば、原則としてそれ以外のパートは自動的に決まります。

どうやって決めるかというと、高音を担当するパートから順番に1プルトずつ減らしていくのが鉄則です。

例えば「12型」ならば

  • 1st Violin → 6プルト(12人)
  • 2nd Violin → 5プルト(10人)
  • Viola → 4プルト(8人)
  • Cello → 3プルト(6人)
  • Contrabass → 2プルト(4人)

といった具合です。

■ただし、例外もあります。

例えば、1st Violinが8人編成の「8型」ですが、こちらは以下のような人数になっています。

  • 1st Violin → 4プルト(8人)
  • 2nd Violin → 3プルト(6人)
  • Viola → 2プルト(4人)
  • Cello → 2プルト(4人)
  • Contrabass → 1プルト(2人)

ヴィオラとチェロが全く同じ人数になっていますね。いわゆる「86442(ハチロクヨンヨンニ)」と呼ばれる型です。

他にも、「6型」と呼ばれる「64221」、「4型」と呼ばれる「43221」といった感じで、変則的な型はたくさん存在します。

これらの型は、前述のとおり現代の商業音楽におけるレコーディングでよく使われるもので、予算とサウンド感のバランスが良い型として重宝されています。

■基本はここさえ押さえておけばオッケー!

前述のように、いろんな型があってややこしく見えるストリングスですが、基本は以下の2つのルールを覚えておけば大丈夫です!

  • 1st Violinの数で人数が決まる
  • 2nd Violin以下は、1stの人数から1プルトずつ減らせばオッケー

 

まとめ

というわけで、ストリングスの編成と人数についてお伝えしてきました。

ストリングスがどのような編成で演奏されるのか、人数はどうやって決まるのか。この2点を押さえてもらえれば今日のところはバッチリです!

次の記事では、ストリングスの人数による音色の違いや、ジャンル別に適した人数の選定についてまとめていこうと思いますので、そちらもお楽しみに!

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