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冨田勲先生が教えてくれた、次世代音楽家の生き方

こんにちは、作曲家・稲毛謙介(@Ken_Inage)です!

ぼくの作曲の師匠は冨田勲先生です。

Tomita

音楽大学在学中に、幸運にも冨田先生の門下生として本当にたくさんのことを学ばせていただきました。

先生の教えはまさに、これからを生きる次世代音楽家の在り方そのもの

今日はそんな冨田先生の生き様から学んだことを書きつづっていこうと思います。

 

冨田勲先生について

冨田勲先生について

冨田先生は、大河ドラマの記念すべき第1作目『花の生涯』から、21作目の『徳川家康』まで、通算5本もの大河ドラマで音楽を担当されている他、手塚治虫作品、山田洋次監督作品など、誰もが知る名作の音楽を数多く担当された偉大な作曲家です。

中でも彼の一番の功績は、やはりシンセサイザーを用いた革新的な作品と、それによって成し得たグラミー賞ノミネートという快挙でしょう。

シンセサイザー黎明期。まだ一般にはシンセサイザーという楽器の存在すら知られていなかった時代。当時のお金で3000万円という大金をつぎ込み、シンセサイザーを個人輸入した冨田先生。

得体の知れない物体を輸入したことで、空港の税関職員に「軍事機器なのではないか?」と疑われたり、ようやく手に入れたシンセサイザーも、使い方がまったくわからずマニュアルもナシ。

「大金をはたいてただの鉄クズを買ってしまった!」と、後悔したこともあったそうです。

そんな大変な苦労をされながら独自のノウハウを研究・開発して、ついにはグラミー賞ノミネートという世界的偉業を成し遂げるまでに至ります。

 

まさに好奇心の塊だった冨田先生

まさに好奇心の塊だった冨田先生

冨田先生のことを一言で表すなら、まさに「好奇心の塊」のような方です。

興味を持ったものは、金に糸目をつけず、寝る間も惜しんで研究に没頭し、自身の作品にどんどん取り入れていく。

音楽というよりも、「音」そのものに対する異常なまでの好奇心や探究心が、とにかく桁違いでした。

特に新しい音響テクノロジーには敏感で、現在のようにサラウンドシステムが普及するだいぶ前から、マルチチャンネルスピーカーを使った立体音響作品をいくつも発表されていますし、晩年にはあの「初音ミク」まで駆使して圧倒的大作を残されています。(齢80歳を過ぎたおじいさんがですよ!)

もはや冨田先生にとっては、どんなものでも作品の材料。今までの常識や先人から受け継がれてきた正攻法、それらをいとも簡単に覆して独自の世界観を作り上げてしまう。

その圧倒的好奇心、探究心、そしてそれを全て実現する行動力。それらすべてが、冨田先生の天才的素質であり、彼を世界的アーティストたらしめた所以なのだと思います。

 

冨田先生から学んだこと

冨田先生から学んだこと

ぼくは、冨田先生から直接いただいたアドバイスはもちろん、先生の生き様からもたくさんのことを学ばせていただきました。

・物事を自分の色眼鏡で判断しないこと
・心から熱中できることに心血をそそぐこと
・夢の実現のためにリスクを恐れないこと
・直感を信じるということ
・常にチャレンジし続けること
・日本がダメなら世界に目を向けろということ
・作品の細部まで死ぬほどこだわるということ
・イノベイターであれということ

挙げればきりがありませんが、そのどれもが次世代のミュージシャンの生き方にそっくりそのまま通じるものです。

ですが、ぼくはあろうことか、日々の仕事に忙殺されてこのことを忘れかけていました。

しかし、2016年に師匠が天国へと旅立っていった時、改めてこのことを思い出したのです。そしてぼくは、それを機に生き方を見直すことにしました。

もっともっと自由に、もっともっと自分らしく、エンターテイメントの世界でチャンジし続けることこそが、冨田先生の弟子たるものの使命だと強く思います。

 

まとめ

死してなお、ぼくに大切なことを教えてくれた師匠との出会いは、ぼくのこれからの人生にとってこれ以上ない財産です。いつの日かぼくがこの世を去る時には、先生が大好きだった菊姫を持参して、一緒に酒を酌み交わしたいと思ってます。

冨田先生、本当にお世話になりました。そしてありがとうございました!

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