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マスタリングの下準備②:マスタリング用2Mixの作り方と注意点をご紹介!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、マスタリングの事前準備のうち、マスタリング用2Mixの作り方について解説していきます。

  • 2Mixってなに?
  • 2Mix作成時の注意点

マスタリング前の素材となる2Mix。

その出来栄えによって、マスタリングの難易度が格段に変わってきます。

そこで今日は、マスタリング用2Mixの作り方についての知識をまとめました。

作成時の注意点などについても解説していますので、ぜひご活用いただければ幸いです!

※こちらの内容は動画でも学習することができます。

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マスタリングの下準備②:マスタリング用2Mixの作り方と注意点をご紹介!

マスタリングの下準備②:マスタリング用2Mixの作り方と注意点をご紹介!

2Mixってなに?

まず、そもそも「2Mix(ツーミックス)」ってなに?ということからお話していこうと思います。

2Mixとは、ステレオミックスのこと。

LRの2chで構成された楽曲ファイルのことを指します。

ミキシングではトラック毎のパラデータを用意して、それらのバランスをとったり音質を調整したりしながらサウンドを作り込んでいきますよね?

一方でマスタリングは、ミキシング作業が完了した後の2Mixデータを使って作業を行うことになります。

したがって、まずは2Mixを作るところから始めましょう!というのが今日の趣旨です。

ミキシング時に使うパラデータ

マスタリングで使う2Mixデータ

なお、ミキシングに関する知識や作業手順、具体的な作業内容については以下のカリキュラムで詳しく解説していきますので、まだご覧になっていない方はそちらから学習されることをオススメします。

2Mix作成時の注意点

さて、2Mixというデータがどんなものかわかったところで、今度は2Mix作成時の注意点について見ていきましょう。

マスタリング用2Mixを作成する際の注意点は以下の通りです。

  • 書き出し音量に注意する
  • 高ビットレート、高サンプリングレートが基本
  • いつでもミキシングに戻る勇気を持つ

それぞれ詳しくみていきましょう。

書き出し音量に注意する

マスタリング用の2Mixは、書き出し音量に注意しましょう。

大きすぎても小さすぎてもダメ、程よい音量を心がける必要があります。

以前の記事でもお伝えしたとおり、マスタリングでは目的に応じて適宜音圧を調整していくことになります。

そんな折、元の音量が大きすぎるとそれ以上音圧を上げることができず、仮に無理やり上げたとしても音質が悪くなってしまいます。

また、あまりに小さすぎても音量を上げた際にバランスやイメージが崩れてしまい、意図通りのサウンドに仕上がりません。

ですから、マスタリング作業がやりやすい音量で2Mixを作る必要があるわけです。

マスタリング前の適度な音量としては、ラウドネスメーターの値が「LONG TERM」で-20LUFS〜-15LUFSを指す程度がちょうどいいでしょう。

ちなみにぼくは、ミキシングの時点で最終的な音量がLONG TERMで-18LUFSになるよう調整した上で書き出しを行っています。

ラウドネスメーターのLONG TERMが-18LUFSの状態

マスタリング予定の曲はあらかじめ全曲固定の音量に揃えておけば、マスタリング時の音量調整も格段に楽になるのでオススメです!

なお、ラウドネス値(LUFS)に関しては以下の記事の「ラウドネスメーター」の項で解説しておりますので、そちらも合わせてご活用ください。

高ビットレート&高サンプリングレートが基本

マスタリング作業は高ビットレート&高サンプリングレートで行う方が良い仕上がりになります。

(もちろんミキシング時からそのようなデータで作業するのが理想です。)

マスタリング後の最終データは、CDならば16bit44.1kHz、高音質な配信用でも24bit48kHzとなりますが、仮にCDのような必要最小限の音質でリリースを行う場合でも、マスタリング作業中はできる限り高品質なデータを使って作業を行いましょう。

基本は24bit48kHzのデータで、可能な場合は24bit96kHz以上のデータで作業すると良いですね。

とくに、ビットレートは音量の解像度を司る要素なので、24bit以上のレートで作業することをオススメします!

24bit48kHzでデータを書き出している様子

なお、ビットレートやサンプリングレートについては以下の記事で詳しく解説しておりますので、合わせてご活用ください。

いつでもミキシングに戻る勇気を持つ

マスタリングを始めると、どうしても理想の状態にならず手詰まりになってしまうことも少なくありません。

そんな時は、いつでもミキシング作業をやり直す勇気を持つことも重要です。

各トラックの音量バランスやそれぞれの楽器の音質・音像に関しては、2Mixの状態で作業するよりも、各トラックを個別に調整した方が圧倒的にラクです。

マスタリングは万能テクニックではありませんので、迷ったらいつでもミキシングに戻れるようにしておきましょう!

まとめ

というわけで、マスタリングに使用する2Mixデータの作り方について解説しました。

ポイントさえ抑えれば特段難しいものではなかったと思います。

とくに書き出し音量については、マスタリングのやりやすさに直結するものとなっていますので、十分に注意しながらデータを作成しましょう。

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