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DAWの基礎知識③:MIDIデータとオーディオデータの違いを正しく理解しよう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、MIDIデータとオーディオデータの違いについて解説していきます。

  • MIDIデータの概要とその用法
  • オーディオデータの概要とその用法

DAWでは、「MIDIデータ」「オーディオデータ」という2種類のデータを使って音楽制作を行うことになります。

いずれも音楽を記録・再生するための情報ですが、その性質は全く異なります。

DTM初心者にとって混乱をもたらす大きな要因となっていますので、それぞれの特徴をしっかりと解説していきます。

ぜひご活用ください!

 

DAWの基礎知識③:MIDIデータとオーディオデータの違いを正しく理解しよう!

MIDIデータの概要とその用法

MIDIデータは、ソフトウェア音源などに音を再生させるための「命令」をデータ化したものです。

あくまでただの「命令」なので、MIDIデータそのものが音を出す訳ではない点にご注意ください。

人に置き換えてみるとわかりやすいですね。

例えば、以下のような2人がいるとします。

  • Aさん:「歌いなさい!」と命令する人
  • Bさん:Aさんの命令に従い歌を歌う人

この場合、実際に歌う(=音を出す)のはBさんですよね?

AさんはあくまでBさんに「命令」しているだけで、実際に音を出しているわけではありません。

これをDAWに置き換えてみると、以下のようになります。

  • Aさん:MIDIデータ(命令)
  • Bさん:シンセサイザーやサンプラーなどの音源(実際の演奏)

このように、MIDIデータというのは「音を鳴らすための信号(=命令)」のことであって、その信号を音源側に送信して初めて音が鳴る仕組みとなっています。

なお、MIDIデータに含まれる信号には様々なものがあり、それにより繊細な演奏表現が可能となっています。

こちらについては、以後の記事で詳細に解説していきます。

■ MIDIデータの用法

仕組み自体はややこしいMIDIデータですが、その用法は非常にシンプルです。

主な用法は以下の通りとなります。

  • ソフトシンセなど音源の再生
  • 楽譜データの作成・編集
■ ソフトシンセなど音源の再生

前述のとおり、ソフトシンセやサンプラー、外部MIDI音源など、MIDIに対応した各種音源を再生するために用います。

MIDIトラックにデータを打ち込むことで、音源の演奏情報を記録・編集することができます。

各トラックにアサインされた音源に対してMIDI情報を送信することで、音楽を演奏することができるようになっているわけです。

■ 楽譜データの作成・編集

MIDIデータは、楽譜の作成・編集に使用することもできます。

DAW内蔵のスコアエディタはもちろん、譜面作成専用のソフトウェアも内部ではMIDIデータを扱っています。

これを元に音符や演奏情報を記号化して表示することで、見やすい楽譜を作ることができます。

オーディオデータの概要とその用法

オーディオデータは「音そのもの」を記録したデータです。

先ほどのAさんBさんの例で考えるならば、Bさんが歌った歌をそのまま記録したものと考えるとわかりやすいでしょう。

ソフトシンセなどを使って間接的に音を鳴らすのではなく、実際の演奏そのものを録音・再生することができます。

テープレコーダーやスマホのボイスメモなど、一般的な録音機器を使って記録されたデータと同じようなものと思ってもらえばOKです。

■ オーディオデータの用法

実際の用途としては以下のようなものが考えられます。

  • 生演奏の録音・編集
  • リズムループなどオーディオ素材の編集
  • MIDI音源のオーディオ化
■ 生演奏の録音・編集

ヴォーカル、ギター、ドラム、ストリングスなど、実際の生演奏を録音することができます。

いわゆる「レコーディング」と呼ばれる作業はこのことを指しているわけですね。

生演奏が加わることで、よりリアリティのあるサウンドを実現することができます。

録音した演奏は後からエディットすることも可能ですので、歌や演奏が得意な方はぜひ積極的に録音してみてください!

■ リズムループなどオーディオ素材の編集

昨今のDAWには、リズムループなどのオーディオ素材があらかじめパッケージされていることも多いです。

例えば以下のようなものですね。

ドラムのオーディオ素材

ベースのオーディオ素材

トランペットのオーディオ素材

これらの素材をDAWに貼り付けることで、そのサウンドを楽曲にそのまま取り入れることもできます。

とくに、リズムループを活用したリズムトラック制作は、クラブミュージックでは欠かせない手法となっています。

上手に活用することで制作の幅もグンと広がりますので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?

なお、オーディオ素材を用いたリズムトラック制作のテクニックは、「リズム&ビートメイクカリキュラム」後半でも取り扱っておりますので、興味のある方はぜひご活用ください!

■ MIDI音源のオーディオ化

通常はMIDIを使った再生が前提のソフトウェア音源ですが、その出音をオーディオ化することもできます。

MIDIで再生できるものをわざわざオーディオ化して何になるの?

と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。

じつは、MIDIをオーディオ化しておくことで以下のようなメリットがあります。

  • コンピュータの負荷を減らせる
  • 環境が変わっても全く同じ音を再現できる
  • オーディオでしか使えない編集方法が使える

■ コンピュータの負荷を減らせる

ソフトシンセの演奏中は、CPUやメモリなどより多くのリソースを必要とします。

そこで、ソフトシンセの出音をオーディオ化(≒録音した状態)することでソフトシンセを解放し、負荷を減らすことができます。

■ 環境が変わっても同じ音を再現できる

だれかとDAWのデータを共有したいこともあると思います。

そんな時、MIDI情報だけでは、双方に同じ音源がインストールされていない限り同じ音を再現できません。

そこで、一度オーディオ化してサウンドを固定することで、異なる環境でも全く同じ音を再現することができます。

エンジニアさんにミックスをお願いする場合など、誰かにデータを渡す場合には必ずオーディオ化しておくようにしましょう。

■ オーディオでしか使えない編集方法が使える

こちらは少し高度なお話になりますので詳細は割愛しますが、オーディオデータでのみ実行可能な編集方法も存在します。

そのような手段を取りたい場合は一度オーディオ化してから編集するのがよいでしょう。

オーディオならではの編集方法の一部は以下の記事でも解説しておりますので、ぜひご活用ください。

まとめ

というわけで、MIDIデータとオーディオデータの違いと、その用法について解説しました。

MIDIとオーディオそれぞれの特徴を理解することで、様々なサウンドを作り出すことができます。

まずは両者の違いをしっかりと理解した上で、適宜効果的に選択できるよう訓練していきましょう!

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