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エフェクターの基礎知識11:ディザの基礎を理解しよう!

こんにちはOTOxNOMA認定講師の鎧都万雄大(@Yudai_Yoroi)です。

今日は、ディザの基礎知識について解説していきます。

  • ディザとは?
  • なぜディザリングを行わないとノイズが出るのか?
  • ノイズを付加するとノイズが抑えられる仕組み
  • ディザの使用例
  • 基本的なパラメーター

ディザはマスタリングでは欠かせないディザリングを行うためのエフェクターです。

音作りやMIXで使われることはありませんが、マスターの書き出しになど特定の状況でのみ使われる比較的珍しいものです。

使用頻度は少ないとはいえ、作品を世に出す際にディザリングは欠かせない工程と言っても過言ではないので、しっかり理解できるよう解説していきます!

 

エフェクターの基礎知識11:ディザの基礎を理解しよう!

ディザとは?

ディザは、微小なノイズを付加しディザリングを行うためのエフェクターです。

「ディザリング」とは、2MIXの出力の際に高いビットデプスから低いビットデプスに変換する際に行うノイズを低減する処理のことです。

このディザリングを行うことによって、低ビットデプスへ変換した際に起こる量子化ノイズの発生を最小限に抑えることができます。

なぜ、ノイズを付加することでノイズが抑えられるのか不思議に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それは後ほど解説します。

また、このディザリングが必要になるのは、ある規格のデジタルデータから別規格のデジタルデータへ変換する「D/D変換(Digital to Digital 変換)」の場合のみに限られます。

そのため、楽器や歌をDAWに録音する(A/D変換)やDAW上のデータを単に再生する(D/A変換)の場合はディザリングの必要はありません。

なぜディザリングを行わないとノイズが出るのか

なぜディザリングを行わないとノイズが発生してしまうのかしっかり理解するには、データ変換の際に行われる「標本化」と「量子化」について理解しておく必要があります。

ローファイ・プロセッサーの記事で詳しく解説しているので、もしもまだ読んでいない方は先に「標本化」と「量子化」の項目だけでもご一読ください!

デジタルデータを記録するには標本化量子化が必ず行われます。

これはDAWで言えば「サンプリングレート」「ビットデプス」です。

昨今は「192kHz/32bit float」といった高サンプリングレート、高ビットレートの制作環境も珍しくありません。

ですがリリースの際にCDやMP3などに特定のフォーマットに落とし込む際、それに合わせて解像度を下げてあげる必要が出てきます

ディザリングを行わず単純に下げてしまうと、デジタル環境下特有のノイズが発生します。

折り返しノイズ量子化ノイズは、一聴してわかるほどに特徴的なノイズです。

変換前(ビットデプス 24Bit)

変化後(ビットデプス 8Bit)

ここでは分かりやすく聴こえるよう極端に解像度を落としましたが、程度の差があれどこのようなノイズが発生し音質の劣化を引き起こします。

これを抑えるためにディザリングが必要なわけですね。

ノイズを付加するとノイズが抑えられる仕組み

では、どうしてノイズを付加することで、量子化ノイズを抑えられるのでしょうか。

デジタル特有のノイズはデータの解像度が下がり、中間データが切り捨て(もしくは、切り上げ)られ波形が変わってしまうことが原因です。

このスパッと変わってしまっている部分は、元の波形からは誤差が大きい状態です。

解像度を上げずに誤差を小さくするには、誤差の位置をランダムに散らしてあげることで平均的に誤差の小さい状態を作ることができます。

そのためにはランダムなデータを加えてデータの切り捨てや切り上げを行う必要があり、ディザノイズはその役割を担っています。

微小とは言えノイズが乗ることには変わりないので多用は禁物です。

ですが、ディザを使わない場合と比べると聴感上ノイズが目立たなくなるため、最後の書き出しでビットデプスを下げる場合はディザ必ず入れましょう。

また、ディザは音声分野だけの技術ではなく、実はデジタルデータ全般で行われています。

例えばモノクロの画像を、白と黒の2色のみしか使えないフォーマットに変換する際、単純に変換してしまうと、元の画像からかけ離れた結果になります。

ここで、2色に変換する前に、画像にノイズを足してあげて変換すると、元の画像が比較的認識しやすい状態になりました。

このような誤差拡散のためのノイズの総称が「ディザ」というわけですね。

ディザの使用例

ディザは大きな音の変化はないため、音作りやMIXで使うことはありません。

そのため、主にマスタリングなどの楽曲を公の場に出す直前に1度だけ使う場合に限られます。

また、ビットデプスを下げない場合もディザを使う必要はありません。

付加されるノイズとても小さいですが、音量を上げることで聞き取ることが可能です。

ディザノイズ

各種パラメータの解説

ディザには以下のようなパラメータがあります。

  • クォンタイズ(Quantize)
  • ノイズシェイピング(Noise Shaping)

■ クォンタイズ(Quantize)

どのビットデプスに最適化させたノイズを付加するかを決めるパラメータです。

「Bit Depth(ビットデプス)」と表記されている場合もあります。

書き出すフォーマットのビットデプスに合わせて選択しましょう。

■ ノイズシェイピング(Noise Shaping)

付加するノイズを目立たなくするために、どれくらい周波数帯分布に偏りを持たせるかを決めるパラメータです。

特定の周波数帯域は同じ音量で鳴らしても聴感上目立ってしまい、楽曲の静かな部分でディザノイズが聴こえてしまう場合があります。

その際に、聴感上目立つ帯域のノイズを抑え、その分可聴域ギリギリの高い周波数帯にノイズを偏らせることで、ディザの機能は損なわず、さりげないディザノイズを付与することができます。

ディザをかけてみて、気になる場合にはこちらを調整してみましょう。

ノイズシェイピングなしのディザノイズ

ノイズシェイピングありのディザノイズ

ノイズシェイピングありの方が聴感上音量は小さく聞こえますが、波形で見ると同程度のノイズが鳴っています。

まとめ

というわけで、ディザについて詳しく解説しました。

ノイズを付加して、量子化ノイズを抑えるエフェクターでした。

自分の思い描いた音をきちんと聞いてもらうためにも、最後の書き出しには必ずディザリングしましょう!

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