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エフェクターの基礎知識④:ディレイの基礎を理解しよう!

こんにちは、OTOxNOMA認定講師の鎧都万雄大です。

今日は、ディレイの基礎知識について解説していきます。

  • ディレイとは?
  • ディレイの使用例
  • 各種パラメータの解説

カラオケでおなじみのエコー効果を得ることができるこのエフェクトですが、それ以外にもさまざまな使い方があるのはご存知でしょうか?

今日は、そんなディレイの仕組みや効果、様々な用法を具体例を交えながら解説していきます。

ぜひお役立ていただければ幸いです。

 

エフェクターの基礎知識④:ディレイ の基礎を理解しよう!

エフェクターの基礎知識④:ディレイ の基礎を理解しよう!

ディレイとは?

ディレイは、音を遅延させるエフェクターです。

ディレイという名前は、そのまま「遅延」のことを指しています。

では、遅延させることでどのような効果があるのでしょうか?

ディレイの代表的な効果として有名なのが「やまびこ効果」ですね。

さらには、左右のディレイ音を微妙にずらすことでステレオ感や広がりを演出することができます。

このほか、ごく短い時間でディレイ音を繰り返されることでリバーブに似た残響を加えることもできます。

このように目的によって、さまざまな効果を作り出すことができるエフェクターです。

ディレイの使用例

ディレイはどのようなケースで使われるのか、一部取り上げて見てみましょう。

■ ディレイを使うケース

  • ケース1:やまびこのようなエコー効果を作る
  • ケース2:ステレオディレイで広がりを作る
  • ケース3:シンセシーケンスやアルペジオに派手さや複雑さを出す
■ ケース1:やまびこのようなエコー効果を作る

ド定番の使い方ですが、原音とディレイ音を合わせることでエコー効果(やまびこ効果)を作り出せます。

エコー効果が追加されることで、音に立体感がうまれます。

また、ディレイ音が左右交互に聴こえる「ピンポンディレイ」を用いることで、ステレオ感を持つエコー効果を作ることもできます。

ディレイなし

ディレイあり

■ ケース2:ステレオディレイで広がりを作る

ステレオディレイを使い左右でディレイタイムに差をつけることで、ステレオ感を強調することができます。

この方法を使うことで、モノラル素材でも擬似的にステレオ感を出すことができます。

ただし、若干音がぼやけてしまうので、ハッキリ聴かせたい音には不向きな方法です。

ディレイなし

ディレイあり

■ ケース3:シンセシーケンスやアルペジオに派手さや複雑さを出す

ディレイはシンセとも相性がよく、プリセットに最初から設定されている場合もありますね。

ディレイを用いることで、シーケンスやアルペジオのリズムを複雑にしたり、派手さをプラスすることができます。

ディレイなし

ディレイあり

各種パラメータの解説

ディレイには以下のようなパラメータがあります。

  • ディレイタイム(Delay Time)
  • フィードバック(Feed Back)
  • フィルター(Filter)
  • ミックス(Mix)

それぞれのパラメータでどんな変化が起こるのか解説していきます。

以下の音にエフェクトをかけてみますので、変化を聴き比べてみましょう。

エフェクトなし

■ ディレイタイム(Delay Time)

原音が鳴ってから、どれくらいの間隔をあけてディレイ音を鳴らすかを指定するパラメータです。

値が大きいほど原音からディレイ音の間隔は広くなり、値が小さいほどディレイ音の間隔が狭くなります。

DTMで使うディレイは、ディレイタイムの決め方に以下の2種類のモードが用意されている場合がほとんどです。

  • 音符の長さ(=音価)で指定するモード
  • 時間(1000分の1秒単位)で指定するモード
■ 音符の長さ(=音価)で指定するモード

音符の長さ(=音価)でディレイタイムを指定するこのモード。

楽曲のテンポと同期して、指定した音価分のディレイタイムが自動設定されます。

テンポと同期したディレイ音が加わるため、周りのサウンドと馴染みやすくなります。

■ 時間(1000分の1秒単位)で指定するモード

こちらは、ディレイタイムを絶対値で指定するモードです。

ディレイ音がテンポと同期しないため、ディレイ音自体をきわ立たせて演出することができます。

ディレイタイムが100ms

ディレイタイムが300ms

■ フィードバック(Feed Back)

ディレイ音をどれくらい繰り返すかを決めるパラメータです。

一般的にゼロから+(プラス)方向に設定することができ、値が高いほど長い時間をかけて減衰していき、逆に低いと急激に減衰していきます。


同じフィードバック量でもディレイタイムによって聴こえる長さが変わるので、両者をセットで調節すると良いでしょう。

フィードバックが長い方がいいのか短い方がいいのかは、ディレイをかける素材や楽曲によって左右されるので、実際に音を聴きながら調整することが重要です。

フィードバックがゼロ

フィードバックが70

■ フィルター(Filter)

ディレイ音の周波数バランスを調整するパラメータです。

フィルターそのものに関する詳しい解説は以下の記事をご覧ください。

一般的に「ハイパスフィルター」と「ローパスフィルター」の両方、あるいは一方が用意されています。

ディレイ音の高域成分、または低域成分をカットしたい場合に使いましょう。

フィルターなし

フィルターあり

■ ミックス(Mix)

原音とディレイ音、それぞれどれくらいのバランスで鳴らすかを決めるパラメータです。

「ドライ/ウェット(DRY/WET)」と表記されている場合もあります。

ゼロ(%)から100(%)までの間で指定することができ、値が大きいほどディレイ音が大きく、原音が小さく聴こえるようになります。

インサートで使う場合は、これを用いて原音とディレイ音のバランスを取ることになります。

一方センドリターンで使う場合は100%に設定し、センド量で調節する形になります。

【補足】インサートとは、トラックに直接エフェクターを立ち上げ、エフェクト効果の付与されたサウンドを得る方法。センドリターンは、別トラックにエフェクターを立ち上げ、原音とエフェクト音を混ぜて使う方法です。

ミックス5%

ミックス50%

まとめ

というわけで、ディレイについて詳しく解説しました。

音を遅延させるエフェクターですが、その使い方によって様々な効果を得ることができるエフェクターでしたね。

ミキシングはもちろん、作編曲段階での音作りにも使えるので、ぜひ積極的に活用してみてください。

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