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ホーンセクションのボイシング基本編。3管&4管編成のボイシングを学ぼう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、ホーンセクションのボイシングのうち、3管編成と4管編成のボイシングについて解説します。

ホーンアレンジを行う上で、ボイシングの知識は絶対に欠かせません。

今回お話しする内容は、5管以上の大きなホーンセクションのボイシングにも通じる非常に重要なテクニック。

しっかり学んでいきましょう!

 

ユニゾンのボイシング

ユニゾンのボイシング

まずは、ユニゾンのボイシングについて学んでいきましょう!

3管編成のユニゾンボイシング

3管編成でユニゾンする場合は、以下の3つの組み合わせが良いでしょう。

  • パターン1:3パート全て同度
  • パターン2:TpとSaxがトップ、Tbがオクターブ下
  • パターン3:Tpがトップ、SaxとTbがオクターブ下

当然のことながら、3パート全てを同度でユニゾンする場合は、全ての楽器に共通する音域を使用しましょう。

(各楽器の音域についてはコチラをご参照ください。)

また、パターン2の場合はアルトサックスを、パターン3の場合はテナーサックスを用いると無理なく演奏できます。

4管編成のユニゾンボイシング

4管編成でユニゾンする場合は、以下の4つの組み合わせが良いでしょう。

  • パターン1:4パート全て同度
  • パターン2:Tp×2とSaxがトップ、Tbがオクターブ下
  • パターン3:Tp×2がトップ、SaxとTbがオクターブ下
  • パターン4:Tp1とSaxがトップ、Tp2とTbがオクターブ下

3管同様、全てを同度で演奏する場合は音域に注意が必要です。

また、こちらも同様に、パターン2とパターン4の場合はアルトサックス、パターン3の場合はテナーサックスを用いると無理なく演奏可能です。

 

コードのボイシング

コードのボイシング

コードボイシングの基本

コードのボイシングを行うにあたって、コードボイシングの基本となる考え方を学んでいきましょう。

ホーンセクションでは、ブロックコード型ストリングスアレンジの際にも登場した、ジャズのボイシング方法を使用します。

具体的には以下の通りです。

  • クローズド:全パートが1オクターブ以内に収まる
  • ドロップ2:上から2番目のノートをオクターブ下げたもの
  • ドロップ3:上から3番目のノートをオクターブ下げたもの
  • ドロップ2&4:上から2番目と4番目のノートをオクターブ下げたもの

ホーンやストリングスのみならず、ジャズやポップスのコード理論では必ず登場する考え方ですからしっかり覚えておきましょう!

3管編成のコードボイシング

ボイシングの基本がわかったところで、次に3管編成のボイシングを解説していきます。

3管編成では、原則として「クローズドボイシング」と「ドロップ2」を中心に使用します。

クローズドボイシング

3パート全てがオクターブ以内に収まるボイシング方法です。

原則、トライアドは全て演奏しましょう。

ドロップ2

クローズドボイシングを構成するノートのうち、上から2番目のノートをオクターブ下げたものです。

4管編成のコードボイシング

次に、4管編成のボイシングを見ていきましょう。

パートが1つ増えるだけで多様なボイシングが可能になります。

トライアドのボイシング

4管編成でトライアドを組む場合には、3管編成のクローズドボイシングを構成するノートのうち、上から2番目のノートのちょうどオクターブ下にパートを追加します。

トップノートのオクターブ下を補強するよりも、充実感のあるサウンドになります。

4ウェイ・クローズ

4管編成で4和音を組む場合には、全てのコードトーンを1オクターブ以内に収めた「4ウェイ・クローズ」というボイシングを行います。

単に、全てのコードトーンを密集させて配置すればオッケーです。

ドロップ2

4管編成のオープンボイシングは、4ウェイ・クローズを基本に配置していきます。

ドロップ2の場合は、4ウェイ・クローズを構成するノートのうち、上から2番目のノートをオクターブ下げましょう。

さらに、ドロップ2状態の上から2番目のノートを近しいテンションへ移動してあげることで、よりオシャレでかっこいいサウンドになります。

ドロップ3

ドロップ3の場合も、4ウェイ・クローズの上から3番目のノートをオクターブ下げましょう。

ドロップ2&4

ドロップ2&4も同様です。

4ウェイ・クローズの上から2番目と4番目のノートをオクターブ下げましょう。

こちらも、ドロップ2&4状態の上から2番目のノートをテンションに切り替えることで、かっこいいサウンドになります。

まとめ

というわけで、3管編成、4管編成のボイシングについて詳しく解説しました。

冒頭にもお伝えしたとおり、今日の内容は5管以上の大きなホーンセクションのアレンジの基礎とも言える、非常に重要なテクニックです。

様々なホーンアレンジに応用可能ですので、ぜひご自身のものにしていただければ幸いです。

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