【音楽ビジネス】作曲の仕事を増やすために役立った10のヒケツ!!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介(@Ken_Inage)です。
今日は、ぼくが作曲の仕事を増やすために役立った10のヒケツについてお話ししようと思います。
独立当初はビンボー作曲家だったぼくが、いかにして様々なお仕事をいただけるようになったのか?
事業拡大のために取り組んだ10の事柄についてまとめました。
今現在お仕事がなくて困っているクリエイターさんや、もっともっと活躍したいクリエイターさんなど、作曲仕事をガンガン増やしていきたい読者さんのお役に立てれば幸いです。
ぜひ、ご活用ください!
作曲の仕事を増やすために役立った10のヒケツ!!
ぼくが現在のようにたくさんのお仕事を任せていただける作曲家になまでに取り組んだ10のヒケツは以下の通りです。
- 事務所やめる
- コンペやめる
- ガンガン人と会う
- 常にアンテナを貼り続ける
- ビジネスを学ぶ
- 営業がんばる
- SNSをフル活用
- 売れっ子としてふるまう
- 強みを作品で表現する
- 一般リスナーを巻き込む
ひとつひとつ解説していきます!
作曲家として事業拡大するのに役立った10のこと
①事務所やめる
②コンペやめる
③ガンガン人と会う
④常にアンテナを張り続ける
⑤ビジネス学ぶ
⑥営業がんばる
⑦SNSをフル活用
⑧売れっ子としてふるまう
⑨強みを作品で表現する
⑩一般リスナーを巻き込む主体性、行動力、自信がカギ!
— 作曲家・稲毛謙介(イナゲケンスケ) (@Ken_Inage) June 27, 2019
1)事務所やめる
独立後2年間、ぼくはとある作家事務所に所属してました。
事務所に入れば仕事がもらえると盛大に勘違いしてたからです。
でも現実はそんな甘い世界ではありませんでした。
事務所に入っていても、事務所が自分を積極的に売り込んでくれるわけではありませんし、ましてや事務所が安定した給料を払ってくれるわけでもありません。
自分自身の価値をを売り込むことができるのは自分だけ。
「誰かがなんとかしてくれる!」なんて人任せにしてる時点でうまくいくはずもありません。
それに気づいたぼくは、事務所という後ろ盾を捨ててフリーランスの道を選びました。
文字通り背水の陣ではありましたが、覚悟を決めて自分で動いたあとの伸びはすさまじかった!
人間、だれかに依存してちゃダメですね。
自分でなんとかする!!って決めないと。
不思議なもので、そういう覚悟をもって頑張っているときほど、自然に協力者も集まってきてくれるものです。
人生は深い。
2)コンペやめる
事務所をやめるのと同時に、コンペの類も一切やめました。
コンペというのは、採用されるかどうかは完全に運の世界です。
どんなにいい曲書こうが、どんなにクォリティが高かろうが、決まらんときは決まらんのです!
自分が生きるか死ぬかの瀬戸際の中、コンペのようにいつ売上がたつかもわからないもの(=自分がコントロールできないもの)にエネルギーを注ぎ続けることは最悪の戦略です。
どうせ頑張るなら、努力の結果がきちんと売上に跳ね返ってくるものにこそエネルギーを使いましょう。
ちなみに、「作曲力のスキルアップ」という目的ならばコンペは大いに役に立ちます。コンペでは案件ごとにさまざまなお題が提示されるので、作品の幅を広げたり、対応力を身につけるにはもってこい!採用されるかは期待せず、黙々と練習にはげむつもりでのぞむならコンペも全然アリだと思います。
3)ガンガン人と会う
コンペをやめたぼくは、そのエネルギーを人と会うことに使いまくりました。
人に会うといっても、お仕事目当てに近づいたわけではなく、むしろ「どうやったら今の状況を打破できるのか?」その解決の糸口を探るためにたくさんの方に会いにいきました。
- 先輩作曲家さんの話をききに行く
- 人脈を広げる&交流を深める
- 他業種の人とも積極的につながる
などなど、ありとあらゆる方面にアプローチしながら解決の糸口を探っていきました。
(当時お世話になったみなさま、本当にありがとうございます・・・!)
いくらお仕事とはいえ、結局は人対人。
このような人と人のつながりが、人生の思わぬ転機となることは少なくない。
スタジオにこもりきりではなーんも進展しませんから、ガンガン人に会うことをおすすめします!
現在はコロナ禍でなかなか人に会いにくいイメージかもしれませんが、Zoomなどでのオンラインミーティングや後述するSNSの活用など、人脈を広げる手段はいくらでもあります。中には、直接面会を打診すると快く受け入れてくださる方もいらっしゃいますので、諦めずにガンガンアプローチしていきましょう!
作曲の仕事がしたい!といいつつなかなか仕事にならない人の特徴は
とにかく「人と会わなすぎ」です。
やっぱ売れてる人は顔が広い!
しかも、仕事になるとかならないとか、そういう損得感情で付き合ってない。
だから信用される。紹介してもらえる。結果仕事になる。
すごく当たり前の話。
— 作曲家・稲毛謙介(イナゲケンスケ) (@Ken_Inage) March 17, 2020
4)常にアンテナを張り続ける
いくら人脈ができても、それがお仕事につながらないのではビジネスは拡大しません。
ですから、ぼくは周りの人たちが発するメッセージや世の中の動向に対して常にアンテナを張ることにしました。
そんな中、あるゲームメーカーのプロデューサーさんが、新作の発表を連想させるツイートをされたんです。
本当にたまたま見かけただけでしたが、このチャンスを逃すな!とばかりに、すかさずその会社の担当者さんに連絡をして、プロデューサーさんとの会食の席を作っていただきました。
そのプロデューサーさんとは以前から親しくさせていただいていたこともあり、会食も和気藹々と進むなか、ありがたいことに新作の音楽制作を快く任せていただけることになったんです。独立後初めてのビッグタイトルでした。
まわりに注意深く目を向けていると、そこかしこにチャンスが転がっていることにきづかされます。
でも、多くの人はそれを見落としてしまいがち。
常にアンテナを張り続けることは、小さなチャンスのタネを見逃さないために本当に重要なことなんですね。
5)ビジネスを学ぶ
どんな業種でもそうですが、ビジネスというのは商品を「作る」人と、それを「売る」人がいてはじめて成り立つもの。
(もっというと、その流れを「管理する」人も必要ですね!)
しかしながら、当時のぼくは音楽を「作る」ことに関してはエネルギッシュに取り組んでいたものの、音楽を「売る」ことに関してはまったくのシロウトでした。
商品ばかり作っていても、それが売れないのではまるで商売になりません。
すごく当たり前のことのはずなんですが、なんで気づかなかったんでしょうね・・・。バカなの!?
幸いにも、とある出来事がきっかけでビジネスを学ぶことの重要性を知ることができたぼくは、そこからビジネスを本格的に学びはじめます。
作曲や演奏に理論があるようにビジネスにも理論があります。
理論というのは、それまでの歴史の中で活用されてきた成功パターンの集大成のようなものですから、音楽でもビジネスでも理論を学ぶのが一番手っ取り早く学べるわけです。
音楽を学んできて知ってたはずなんですけどね。なんで気づかなかったんでしょうね・・・。バカなの!?
ビジネスを学べば学ぶほど、
- 自分はなぜ売れないのか?
- どうやったら売れるようになるのか?
という疑問が少しずつ解決していきました。
同時に、売上もぐんぐん伸びていくようになりました。
やはり、結果を出したいなら学ぶのが一番。悪いことはいいません。
フリーランスで生きていきたいなら、しっかりビジネスを学びましょう!!
6)営業がんばる
先ほど、「とあるプロデューサーさんのツイートを見かけたことがきっかけでお仕事につながった」というお話をしましたが、あくまでそれは、ぼくと先方の信頼関係が十分に出来上がっていたからこその幸運でした。
しかし、全く見ず知らずの人だったらどうでしょう?
いきなり突撃したところで、十中八九撃沈するのが関の山だったろうな・・・。
だからこそ、いざそういうチャンスが巡ってきたときに安心して仕事を任せてもらえるよう、日頃からクライアントさんと十分な信頼関係を築いておく必要がある。
そして、そのための手段こそがが営業というわけです。
営業というと「売り込み」のようなイメージで倦厭される方もいらっしゃいますが、実はそうじゃない。
そもそも仕事というのは、お互いの信頼関係があってはじめて成り立つものです。
作曲仕事を増やすのに一番有効なのはやっぱり営業。
営業というと売り込みみたいでイヤって人も少なくないかもだけどそれは誤解です!
営業は、お客さんと直接会って信頼関係深めていくイチバンの近道。
誰だって、知らん人よか安心できる人に任せたい。
そのための関係づくりが営業なんです。
— 作曲家・稲毛謙介(イナゲケンスケ) (@Ken_Inage) March 8, 2020
クライアントさんだって、見ず知らずの他人にいきなりデカイ仕事まかせるなんて怖くてできませんよ。
もし失敗したら責任問題ですからね。
当然、気心の知れた信頼できる作家にお願いしたいと思うのはごくごく自然なことではないでしょうか?
だからこそ、営業というきっかけを通して、クライアントさんとの信頼関係を少しずつ少しずつ積み上げていくことが大事ななんですね。
もちろん、営業は決してラクなもんじゃありません!
毎日大量に電話をかけ、地道にアポをとり、月に50件はクライアントさんを訪問してました。
夏場の暑い時期でしたから、なおのことハードでした。
でもそういった地道な努力な積みかさねこそが、チャンスをどんどん広げてくれるんです。
7)SNSをフル活用
営業の目的は、クライアントさんとの信頼関係を築くこと。
そして、信頼関係を高めていくためには、何といっても「継続接触(何回も会うこと)」がイチバン効果的です。
たった一度会ったきりではすぐに忘れ去られてしまいますからね。
とはいえ、自分もクライアントさんもヒマではありませんので、そんなにしょっちゅうリアルで会うのも現実的じゃありませんよね。
そこで活躍してくれるのがSNS。とくに、営業先の方とのつながりを継続する意味でとっても役に立ったのがFacebookです。
営業先を訪問したら、その日お会いした担当者さんとすかさずFacebookで繋がっておきましょう!
自分自身の近況や実績などを定期的にポストしたり、あるいは先方の投稿にリアクションしたりすることで、直接お会いしなくても継続的にコミュニケーションをとることができます。
不思議なもんで、1年くらい会わなかった人でもSNSで頻繁に見かけると久しぶりな感じがしないんですよね。
あなたもそんな経験あるでしょう!それを利用するんです。
昔と違ってSNSという便利なツールがあるわけですから、それを活用しないなんて勿体無い!
SNSフル活用して、クライアントさんと積極的に交流していきましょう!
8)売れっ子としてふるまう
クライアントさんの心情を考えれば、「売れてなさそうな作家」より「売れてる作家」にこそお仕事をお願いしたいもの。
前述のSNS活用にも通じることですが、やはり自分が作曲家として活躍している様子をどんんどん発信した方がお仕事につながりやすいです。
とはいえ、もちろんウソはいけません!
自分の実態とはかけ離れた発信したところで、簡単に見抜かれますからね。
あくまでウソ偽りのない範囲で、あなたの活躍をどんどん発信していきましょう。
ぼくは、レコーディングなどのスタジオ仕事や日頃のお仕事風景などを公開できる範囲でちょいちょい投稿してました。
あと、実績もこまめにアップデートした方がいいですね!(最近このあたりサボってましたごめんなさい。)
なんにせよ、SNSなどを通してあなたの活躍が垣間見えるような発信をしていると、「この作家さん活躍してるな~!」という印象をクライアントさんに持ってもらうことができます。
自分がクライアントの立場だったら、近況がまったくわからない作家より、普段からビシバシ仕事してるように見える人の方が安心して仕事任せられますよね。
人間、そういうもんだと思います。
9)強みを作品で表現する
「あなたの得意な音楽性、強みはなんですか?」と聞かれて答えられるクリエイターはそんなに多くありません。
これはむしろチャンス!
自分の強みを徹底的に分析して、それを思う存分盛り込んだ作品を作って公表してしまいましょう!
- 自分はこういう音楽を作りますよ!
- こんなことが得意なんですよ!
文章で説明するよりも音楽で表現した方が圧倒的に説得力が出ることはいうまでもないですからね。
ここで大事なことは、単なる「DEMO音源」をつくるのではなく、れっきとした「作品」をつくることです。
営業のためのDEMOではなく、それ単体で販売しても十分お金取れちゃうレベルのものを作りましょう!
それなりに予算かけて作ってもオッケーです。というかむしろかけてください!
中途半端なDEMOなんて作ったところでまず聞いてもらえませんから、クライアントさんが自ら聞きたくなっちゃうような魅力的な作品を作りましょう!
ちなみにぼくは、このようなDEMOを作りました。
テンペストスタジオの一番の強みである「和楽器・和風音楽」を前面に押し出した作品です。
サムライミュージシャンズティザームービー
10)一般リスナーを巻き込む
自身の強みを盛り込んだ作品が出来上がったら、それをクライアントさんだけでなく一般リスナーのみなさんにも楽しんでもらいましょう!
それが仕事獲得にどうつながるの?と疑問に思う方もいるかもしれませんね。
はっきりいいます。
一般リスナーのファンを持っている作曲家は強い!です。
そりゃそうですよね。
クライアント側からしたら、ファンの多い作家を起用することは音楽だけでなくプロモーション効果まで見込めるわけですから。
いわゆる「インフルエンサー」としての機能まで果たせる作家になってしまえば、クライアントさんとしては起用しない理由がありません。
ですから、クライアントさんだけでなく一般リスナーさんにもどんどん作品を楽しんでもらいましょう!
なんなら無料公開しちゃってもよいと思います。
というか、ぼくは前述のサムライミュージシャンズの音楽は全曲完全無料公開しました。
作品を収益化することが目的でなく、
- 自分の強みをクライアントさんに知ってもらうこと
- 一般リスナーのファンをたくさん巻き込むこと
が目的なわけですから、作品そのものは無料でも全然オッケーなのです。
この戦略はバッチリ功を奏してくれました。
現在テンペストスタジオには、和楽器・和風の音楽を求めて仕事を任せてくださった多くのクライアントさんから、和モノに限らず幅広いお仕事を任せていただいています。
まとめ
というわけで、「作曲の仕事を増やすために役立った10のヒケツ」お楽しみいただけたでしょうか?
とにもかくにも、自分の人生を他人に委ねないこと&運に任せないこと、しっかりとビジネスを学ぶこと、人脈を広げファンを作ること。
これに集約されるのではないかと思います。
いますぐ実践できるノウハウもたくさんあるかと思いますので、これから作曲仕事を拡大していきたい方はぜひチャレンジしてみてください!
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