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モーダルインターチェンジ②:メロディックマイナーの派生モードを理解しよう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、昨日ご紹介したメジャースケールからの派生モードに引き続き、「メロディックマイナーの派生モード」について解説していきます。

  • メロディックマイナーを取り扱う理由
  • メロディックマイナーの派生モード
  • メロディックマイナーのパラレルモード

メロディックマイナースケールは、メジャースケールと対を成す代表的なダイアトニックスケール。

メジャーとメロディックマイナー双方の派生モードを学ぶことで、大部分のモードが理解できるようになります。

聞きなれない名前がたくさん出てきますが、仕組み自体は至ってシンプルですので臆せず学んでいきましょう!

 

メロディックマイナーを取り扱う理由

メロディックマイナーを取り扱う理由

なぜメロディックマイナーなの?

モードというのは、メジャースケールはもちろん、ハーモニックマイナー、メロディックマイナーなどあらゆるスケールから派生して作ることができます。

(※ナチュラルマイナーはエオリアンスケールとしてすでにチャーチモードに組み込まれているので派生モードはありません。)

では、なぜメジャースケールの次にメロディックマイナーの派生モードを取り扱うのでしょうか?

ダイアトニックスケールは2種類しか存在しない

じつは、厳密な意味でのダイアトニックスケールは、「メジャースケール」と「メロディックマイナースケール」の2種類しか存在しません。

それを理解するために、ダイアトニックコードの定義を思い出してみましょう。

全音階(ぜんおんかい、英語: diatonic scale)とは、七音音階の一種であり、オクターヴの音程を5つの全音と2つの半音で満たす音階である。 -Wikipediaより-

そう、ダイアトニックスケールは「1オクターヴを5つの全音と2つの半音で満たした音階」のこと。

この定義を満たすのは、メジャースケールとメロディックマイナースケールだけなんですね。

メジャースケール

メロディックマイナースケール

ハーモニックマイナーは厳密な意味でダイアトニックスケールではない

ハーモニックマイナーは、和声的整合性をはかるために無理やり「導音」を作り出した音階。

その関係で、途中「増二度」という音程が発生しているため、ダイアトニックスケールの定義からは外れてしまっています。

ですから、ダイアトニックコードからの派生モードを理解したければ、メジャーとメロディックマイナーの2種類の派生モードさえ覚えておけばとりあえずオッケー!

ハーモニックマイナーをはじめとしたその他の派生モードは、時がきたらまた改めてお伝えすることにします。

 

メロディックマイナーの派生モード

メロディックマイナーの派生モード

それではいよいよ、メロディックマイナーの派生モードを見ていきましょう!

メロディックマイナー

メロディックマイナー(Melodic Minor)は、メロディックマイナーを「階名ラ」からスタートさせたモードです。

(当たり前すぎて意味のわからない文章になっていますが、要はフツーのメロディックマイナーです。)

ドリアンb2

ドリアンb2(Drian b2)は、メロディックマイナーを「階名シ」からスタートさせたモードです。

ドリアンスケールの第2音をフラットさせたスケールなのでこの呼び名になっています。

リディアン#5

リディアアン#5(Lydian #5)は、メロディックマイナーを「階名ド」からスタートさせたモードです。

リディアンスケールの第5音をシャープさせたスケールなのでこの呼び名になっています。

別名「リディアンオーグメンテッド」ともいいます。

リディアンb7

リディアンb7(Lydian b7)は、メロディックマイナーを「階名レ」からスタートさせたモードです。

リディアンスケールの第7音をフラットさせたスケールなのでこの呼び名になっています。

ミクソリディアンb13

ミクソリディアンb13(Mixolydian b13)は、メロディックマイナーを「階名ミ」からスタートさせたモードです。

ミクソリディアンスケールの第6音(=13th)をフラットさせたスケールなのでこの呼び名になっています。

エオリアンb5

エオリアンb5(Aeolian b5)は、メロディックマイナーを「階名ファ#」からスタートさせたモードです。

エオリアンスケールの第5音をフラットさせたスケールなのでこの呼び名になっています。

別名「エオリアンディミニッシュト」ともいいます。

オルタード

オルタードスケール(Altered Scale)は、メロディックマイナーを「階名ソ#」からスタートさせたモードです。

なぜオルタードスケールというかというと、テンションノートのうちオルタードテンションと呼ばれる「b9」「#9」「#11」「b13」の4つすべてを含んだスケールだからです。

別名「ロクリアンb4」「スーパーロクリアン」ともいいます。

メロディックマイナーのパラレルモード一覧

例によって、ここまでご紹介した各モードをの開始音をすべて「C」に固定すると以下のような状態になります。

Cメロディックマイナー

Cドリアンb2

Cリディアン#5

Cリディアンb7

Cミクソリディアンb13

Cエオリアンb5

Cオルタード

 

 

まとめ

というわけで、メロディックマイナーの派生モードについて詳しくお伝えしました!

モードがどんなものは分かったけど、それを使ってどんなコード進行が作れるの?

明日はいよいよそのことについて解説していきます!ぜひお楽しみに!

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