あらゆるコード上で自然なメロディを導き出す「コードスケール」を理解しよう!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日からは、コード上で使用することのできるスケール、「コードスケール」について解説していきます。
- コードスケールとは?
- コードスケールの選定方法
- コードスケールにおける注意点
- メジャーダイアトニックコードスケール
コードスケールを理解することで、どんなコードの上でも無理なく自然なメロディを乗せることができるようになります。
作曲する上では必須の知識となりますので、ひとつずつ着実にマスターしていきましょう!
コードスケールとは?
コードスケールとは、特定のコードの上で使用することのできるスケールのこと。
音楽というのは、コードの上にメロディが乗って初めて成立する(場合が多い)わけですが、いくら好き勝手に音を並べたところで、コードにマッチしないヘンテコリンなメロディが誕生してしまっては意味がありません。
そこで活躍するのが「コードスケール」という考え方。
コードスケールを理解することで、そのコードにマッチした適切なスケールを用いてメロディを作ることができるようになります。
コードスケールの選定方法
楽曲のコードの上でどんなコードスケールを使用することができるのか?
その選定方法には2つの条件があります。
- 【条件①】コードトーンのルートを起点とするスケールであること
- 【条件②】全てのコードトーンとアヴェイラブルテンションを含むスケールであること
例えば、CメジャーキーにおけるⅠmaj7のコード上で使えるコードスケールは、Cmaj7のコードトーン「C,E,G,B」とアヴェイラブルテンション「D,A」の6つの音を含むスケールということになります。
つまり、Cメジャーキーにおける「Ⅰmaj7」の上で使用することができるコードスケールは、「Cイオニアンスケール(Cメジャースケール)」ということになります。
コードスケールにおける注意点
コードスケールが、全てのコードトーンとアヴェイラブルテンションを含むスケールであることは先ほどお伝えしたとおりです。
しかし、実際にはその他の音も含まれていることにお気づきになったでしょうか?
Cイオニアンスケールには、Cmaj7にとってアヴォイドノートとなる「F(11th)」の音も含まれています。
このようなアヴォイドノートをメロディで使用すること自体は問題ありませんが、アヴォイドノートの特性として、
- 和音の響きを濁してしまう
- 和音の機能を阻害してしまう
などの影響が考えられることから、長い音価でガッツリと伸ばすなど、目立つ使い方は避けた方が無難です。
アヴォイドノートを使用する際には、短い音価でさりげなく使うなどの工夫をして目立たないよう注意しましょう。
メジャーダイアトニックコードスケール
コードスケールの概念が理解できたところで、ここからはメジャーダイアトニックコード上で使用することができる「メジャーダイアトニックコードスケール」をご紹介していきます。(※すべて、Cメジャーキーを例にご紹介します。)
基本的には、先ほどご紹介した2つの条件にならって選別していけばOKです。
- 【条件①】コードトーンのルートを起点とするスケールであること
- 【条件②】全てのコードトーンとアヴェイラブルテンションを含むスケールであること
Imaj7のコードスケール
コードトーン「C,E,G,B」とアヴェイラブルテンション「D,A」を含むことから、Cイオニアンスケールがコードスケールとなります。
「F(11th)」はアヴォイドのため、取り扱いに注意が必要です。
IIm7のコードスケール
コードトーン「D,F,A,C」とアヴェイラブルテンション「E,G,B」を含むことから、Dドリアンスケールがコードスケールとなります。
アヴォイドはありませんのでどの音も自由に使用できますが、「B(13th)」は「F(3rd)」とトライトーンを形成してしまう恐れがあるため、取り扱いに注意が必要です。
IIIm7のコードスケール
コードトーン「E,G,B,D」とアヴェイラブルテンション「A」を含むことから、Eフリジアンスケールがコードスケールとなります。
「F(b9th),C(b13th)」はアヴォイドのため、取り扱いに注意が必要です。
IVmaj7のコードスケール
コードトーン「F,A,C,E」とアヴェイラブルテンション「G,B,D」を含むことから、Fリディアンスケールがコードスケールとなります。
アヴォイドはありませんのでどの音も自由に使用できます。
V7のコードスケール
コードトーン「G,B,D,F」とアヴェイラブルテンション「A,E」を含むことから、Gミクソリディアンスケールがコードスケールとなります。
「C(11th)」はアヴォイドのため、取り扱いに注意が必要です。
VIm7のコードスケール
コードトーン「A,C,E,G」とアヴェイラブルテンション「B,D」を含むことから、Aエオリアンスケールがコードスケールとなります。
「F(b13th)」はアヴォイドのため、取り扱いに注意が必要です。
VII7のコードスケール
コードトーン「B,D,F,A」とアヴェイラブルテンション「E,G」を含むことから、Bロクリアンスケールがコードスケールとなります。
「C(b9th)」はアヴォイドのため、取り扱いに注意が必要です。
まとめ
というわけで、コードスケールの基礎知識と、メジャーダイアトニックコードスケールについて解説しました。
テンション同様、コードスケールは丸暗記する必要はありません。
今日ご紹介した2つの条件を覚えておけば、ご自身の力でコードスケールを判別できるようになるはずです。
しっかりとマスターして、自在にスケールを扱えるようになっていきましょう!
【オススメ】音大・専門学校レベルのセミナーをスマホ1つで受け放題!月々わずか2,980円から!
作曲・DTMを学びたいけどレッスンに通う時間がない!そんなあなたに朗報!音大・専門学校レベルのセミナーを、スマホ1つで24時間365日受け放題!ご自宅で、外出先で、いつでもどこでも本格的な音楽教育をお楽しみいただけます。国内No.1の豊富なカリキュラムと200時間を超えるセミナーアーカイヴに無制限アクセス!今ならなんと月々わずか2,980円(税込3,278円))から!詳細は以下のボタンをクリック!