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ベースアレンジの基本⑤:コードスケールとアプローチノートを使ったベースラインの動かし方

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、動きのあるベースラインを作るための「コードスケール」と「アプローチノート」の活用法について解説していきます。

  • コードスケールの活用法と注意点
  • アプローチノートの活用法と注意点

前回ご紹介したベースラインを動かすための4つのテクニックの中から、「順次進行」を用いたライン作りについてレクチャー。

メロディアスなベースライン作りには欠かせないテクニックとなっていますので、バッチリマスターしていきましょう!

なお、オクターヴやコードトーンなど「跳躍進行」を使ったベースの動かし方については以下の記事で解説していますので、まだご覧になっていない方は先にそちらをお読みください。

 

ベースアレンジの基本⑤:コードスケールとアプローチノートを使ったベースラインの動かし方

ベースアレンジの基本⑤:コードスケールとアプローチノートを使ったベースラインの動かし方

ベースラインの動かし方③:コードスケールの活用

よりメロディアスなベースラインを作りたいならば、「順次進行」を活用するのがオススメです。

オクターヴやコードトーンなどの「跳躍進行」よリも滑らかなラインを作ることができるので、メロディアスで流れるようなベースラインに仕上げることができます。

  • 順次進行=隣合う音程(=2度)同士の進行のこと
  • 跳躍進行=3度以上ジャンプする進行のこと

「順次進行」を活用する上で最も基本となるのが「コードスケール」の活用です。

コードスケールとは、ある和音(コード)の上で違和感なく使える音階(スケール)のこと。

複数のベース音の合間をコードスケールでつなぐことで、滑らかなベースラインを作ることができます。

いくつかサンプルを用意してみましたので聞いてみましょう。

パターン①:8ビートロック風

パターン②:8ビートファンク・ポストディスコ風

パターン③:16ビートファンク風

これらのサンプルのように、コードが移り変わる際、前のコードと次のコードのルート同士をコードスケールでつなぐのは非常に効果的です。

また、パターン②の1小節目2拍目のように、ルートを連打する合間にスケール上の音を1つ挟み込むだけでも途端にメロディアスになります。

■ コードスケールを使用する際の注意点

コードスケールをベースラインに組み込む際には以下の2点に注意しましょう。

  • 正しいコードスケールを使うこと
  • コードチェンジ直後は必ずルートを演奏すること

正しいコードスケールを使うこと

いうまでもなく、コードスケールの選定は正しく行いましょう。

間違ったコードスケールを選んでしまうと、コードの響きを大きく損ねてしまい違和感を産む原因になります。

キーにおけるコードの位置づけ(=ディグリー)によって使用できるスケールは変わってきますので、それらを正しく導けるようになることが重要です。

コードスケールの選定方法は、コード理論カリキュラム上級編で詳しく解説していますので、自信のない方はそちらをご活用いただくのがよいでしょう。

とはいえ、コードスケールの理解は比較的高度な知識を必要とするため、最低限以下の知識を身につけておくだけでも大幅に間違いが減ると思います。

  • メジャーキーの楽曲:メジャーダイアトニックスケールを使う
  • マイナーキーの楽曲:各種マイナーダイアトニックスケールを使う
コードチェンジ直後は必ずルートを演奏すること

コードトーンを使う際の注意点と同じく、コードチェンジした直後は必ずルートを演奏しましょう。

ルート以外の音を使ってしまうと和音の響きが変わってしまい、コード感を大きく損ねるからです。

コードトーンだけを使う場合と違って、スケールにはコードトーン以外の音(=非和声音)もたくさん含まれているため、考えなしに使うとコードの響きがたいそう濁ってしまいます。

基本的に、非和声音はコードトーン同士をなめらかにつなぐ目的で使うのが無難で良いでしょう。

ベースラインの動かし方④:アプローチノートの活用

次に、アプローチノートの活用法を見ていきましょう。

アプローチノートとは、簡単にいうとコードトーンに対して2度上(または2度下)の音からアプローチする音のことです。

アプローチノートについては後ほど詳しく解説するとして、まずはいくつかのパターンを聞いてみましょう。

パターン①:8ビートロック風

パターン②:8ビートファンク・ポストディスコ風

パターン③:16ビートファンク風

いずれも、コードトーン(今回の場合はルート)に対して、全音上(下)や半音上(下)からアプローチしていることがお分かりいただけると思います。

コードスケールのみを使うよりもオシャレなベースラインに仕上げることができます。

■ さまざまなアプローチノート

前述の通り、アプローチノートとはコードトーンに対して2度上(または2度下)の音からアプローチする音のこと。

解決先となるコードトーンのことを「ターゲットノート」といい、ターゲットノートに対してどのようにアプローチするかでいくつかの種類があります。

  • クロマチックアプローチ:半音上(下)からアプローチ
  • ダブルクロマチックアプローチ:全音上(下)から2回クロマチックアプローチ
  • スケールワイズアプローチ:コードスケール上の2度上(下)からアプローチ
  • ディレイドリゾルブアプローチ:ターゲットノートを挟み込むようにしてアプローチ

それぞれ、以下のような形になります。

クロマチックアプローチ

ダブルクロマチックアプローチ

スケールワイズアプローチ

ディレイドリゾルブアプローチ

ディレイドリゾルブ+ダブルクロマチックアプローチ

いずれも、ベースラインを動かす場合には非常に効果的なテクニックとなっていますので、ぜひ取り入れてみてください。

■ アプローチノートを使用する際の注意点

アプローチノートを活用することで、コードスケール上にない音を使うこともできるため、取り扱いにはますます注意が必要になります。

コードスケール同様、コードトーン同士の合間に装飾的に挟み込むだけの使い方に留めておきましょう。

まとめ

というわけで、動きのあるベースを作るためのテクニックのうち、「コードスケール」と「アプローチノート」の活用法について解説しました。

順次進行を用いたこれらの手法は、滑らかでメロディアスなベースラインを作るために欠かすことのできないテクニックとなっています。

取り扱い時に注意が必要な場合も多いため、今日の記事をしっかりと学習して正しく使えるようトレーニングしてくださいね!

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