DAWの基礎知識④:DAWで使用する各種トラックを理解しよう!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、DAWの主要なトラックについて解説していきます。
- トラックとリージョン
- 主要なトラックの種類
- MIDIトラック
- オーディトラック
- AUXトラック
- マスタートラック
- クリックトラック
DAWでは、「トラック」と呼ばれるさまざまな機能を持ったパーツを組み合わせて楽曲制作を行っていきます。
トラックとはどんなものなのか?
どんな種類があって、それぞれどのように使うのか?
詳しく解説していきますので、ぜひお役立てください!
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
DAWの基礎知識④:DAWで使用する各種トラックを理解しよう!
トラックとリージョン
DAWでは、音楽を構成する各要素を「トラック」と「リージョン」という概念で取り扱っていきます。
まずはそれぞれどんなものなのかを解説していきます。
トラック
トラックとは、楽曲を構成する様々な要素を分割して取り扱うための仕切りのようなものです。
MIDIデータを録音・編集するためのトラックならば「MIDIトラック」、オーディオデータを録音・編集するためのトラックならば「オーディオトラック」といった具合に、どんなデータを取り扱うかによってその種類は異なります。
DAWでは、これらのトラックを複数個組み合わせて楽曲制作を行うことになります。
詳細は後述しますが、原則として1パートにつき最低1つのトラックが必要になります。
リージョン
リージョンとは、トラック内に配置されたサウンドデータのうち小さなひとかたまりのことを指します。
トラックの中には1〜複数個のリージョンが配置されており、リージョンごとにデータを移動させたり編集したりすることができます。
DAWによっては、同じものを「クリップ」と呼ぶこともあります。
トラックの種類
DAWで使用するトラックには以下のような種類があります。
- MIDIトラック(インストゥルメントトラック)
- オーディオトラック
- AUXトラック
- マスタートラック
- クリックトラック
それぞれ詳しく解説していきます。
MIDIトラック(インストゥルメントトラック)
MIDIデータの打込み&編集に使うトラックです。
DAWによっては、「MIDIトラック」と「インストゥルメントトラック」の2種類が用意されていることもあります。
両者の違いは以下の通りです。
- MIDIトラック:ソフト・ハード問わずあらゆるMIDI音源をコントロールするためのトラック
- インストゥルメントトラック:ソフトウェア音源に特化してコントロールするためのトラック
ハードウェアのシンセサイザーなど、コンピューター外部の音源を使いたい場合はMIDIトラックを使用する必要があります。
とはいえ昨今ではソフトウェア音源しか所有していない方も多いと思いますので、その場合は「インストゥルメントトラック」を使用すれば問題ありません。
MIDIトラックやインストゥルメントトラックでは、トラックごとに何かしらの音源をアサインして使います。
- トラック1:ピアノ音源を鳴らすためのトラック
- トラック2:ドラム音源を鳴らすためのトラック
- トラック3:シンセ音源を鳴らすためのトラック
といった具合に、1パートあたり1つのMIDIトラックを用いるのが一般的です。
(1パートを複数のトラックに分割して打込む場合もありますが、中級レベル以上の話になるためここでは割愛します。)
あるいは、1つのソフトシンセに対して複数のMIDIトラックを割り当てることもできます。
例えば、ドラム音源を打ち込む場合に、キック、スネア、ハイハットなどを別々のトラックに分割して打ち込みたい場合は、音源を1つだけ立ち上げた上で、そこに複数のMIDIトラックをアサインすればOKです。
これにより、複数のMIDIトラックから1つの音源をコントロールすることもできます。
オーディオトラック
オーディオデータの録音&編集に使うトラックです。
主に、ヴォーカルや楽器などの生演奏を録音・編集するために用います。
また、リズムループをはじめとしたオーディオ素材を用いてアレンジする場合にも使用します。
MIDI打込みだけでは実現が難しい複雑なサウンドを簡単に取り入れることができるため、非常に重宝するテクニックです。
オーディオ素材を使ったアレンジテクニックについては、以下の記事でも解説しておりますので合わせてご活用いただければ幸いです。
AUXトラック
MIDIデータやオーディオデータなど、特有のサウンドデータを持たない多目的トラックです。
主に複数のトラックをまとめていっぺんにエフェクトをかけたい場合などに使用します。
例えば以下のようなものが考えられます。
- ストリングス各パートを1つのトラックにまとめてイコライジングしたい
- バンドの各パートから同一のリバーブへ送りたい
- 複数パートの音量をまとめてコントロールしたい
この他にも多様な用法がありますが、基本的には「複数パートをまとめて処理する」といった使い方がメインになるトラックと考えていただいて問題ありません。
マスタートラック
楽曲全体の音質・音量・音像の調整に使うトラックです。
楽曲で使用している全ての音をこのトラックでまとめて調整できます。
マスターエフェクトと呼ばれる楽曲全体に適用するエフェクトをかけたり、楽曲全体のボリュームを調整するために使用します。
マスターエフェクトに関しては、以下の記事で詳しく解説しておりますので合わせてご活用ください。
クリックトラック
クリック(メトロノーム)を再生するためのトラックで、それ以外の用途は特にありません。
楽曲の録音・演奏の際にクリックを再生したい場合には、このトラックを用意しておくことになります。
DAWによっては、わざわざクリックトラックを作成せずともデフォルトで組み込まれているものもあります。
まとめ
というわけで、DAWで使用する各種トラックについて解説しました。
今日ご紹介したもの以外にも特殊なトラックが用意されているDAWもありますが、それらはおおよそ上級者向けのもので楽曲制作において必ずしも必要なものではないため割愛いたします。
まずは今日の記事で解説したトラックをしっかりと理解して、ご自身の楽曲制作にお役立ていただければ幸いです!
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