ミックスの最終ステップ!マスターエフェクトの基本をマスターしよう!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、ミックスの最終段階で使用するマスターエフェクトの取り扱いについて解説していきます。
- マスターエフェクトとは?
- マスターEQ
- マスターコンプ
- リミッター(マキシマイザー)
- その他のマスターエフェクト
など、2Mix全体の聴きばえをコントロールするエフェクト群をご紹介。
各エフェクトの役割を理解し、目的に応じて適切なセッティングができるようになれば、楽曲をよりイメージに近いサウンドに仕上げることができます。
取り扱いが難しい分野ですが、基本となる考え方をしっかりお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
ミックスの最終ステップ!マスターエフェクトの基本をマスターしよう!
マスターエフェクトとは?
マスターエフェクトとは、マスタートラックにインサートして使うエフェクトのことです。
トラックごとの音量・音質・音像調整が終わったあと、2Mix全体に対して適用するエフェクトです。
これにより、楽曲全体の聴きばえを細かく調整していくわけですね。
主なマスターエフェクトは以下の通りです。
- マスターEQ
- マスターコンプ
- リミッター
それぞれ詳しく解説していきます。
マスターEQ
2Mix全体に対してかけるイコライザーです。
個々のトラックで十分に音質の調整を行っていても、全体を混ぜて聞いた際に新たな問題が発生していることがあります。
そのような問題を解決し、より理想に近い周波数バランスに整えるために使用します。
また、楽曲をパワフルにしたり、明るくしたりなど、楽曲の色彩感をコントロールするのにも使用できます。
2Mix全体に対して適用されるため、セッティングをほんの少し変えるだけで曲の雰囲気がガラっと変わることも少なくありません。
当然、やりすぎは禁物です。
どのようなサウンドに仕上げたいのか?それを明確に思い描いた上で、必要な処理だけを行うよう注意しましょう。
ちなみに、この処理ははマストではありません。
慣れないうちは無理にマスターEQを刺さなくてもOKなので、安心してくださいね。
元のサウンド
マスターEQ適用後
マスターコンプ
おなじく、2Mix全体に対してかけるコンプレッサーです。
信号がリミッターに入る前に全体のダイナミクスを整えるのが役割です。
例えば、突発的に発生するピークをおさえたり、音量が大きな部分にリミッターにかかりすぎないようあらかじめコンプレッションしておくなどの目的で使用します。
必要以上にかけすぎると、各トラックの輪郭がぼやけて不明瞭なサウンドになってしまいます。
「1.25:1」「1.5:1」などの低めのレシオで、かつアタックタイムを遅めに設定して、音の輪郭が潰れてしまわないよう心がけましょう。
なお、マスターEQ同様マスターコンプも必須ではありません。
必要がなければ(あるいは上手に使いこなす自信がなければ)敢えて使わないのも1つの手ですので、覚えておきましょう!
マスターコンプ適用前
マスターコンプ適用後
リミッター(マキシマイザー)
マスタートラック最終段で、音のクリップ(音割れ)を阻止するエフェクトです。
前述の2つのエフェクトとちがって、リミッターは必須のエフェクトです。
これを入れておかないと、突発的に音量が大きな部分が出てきた場合などに音割れが発生してしまいますからね。
かならずマスタートラックの一番最後にインサートしておくようにしましょう。
また、多くのリミッターには「マキシマイザー」と呼ばれる音量を増幅させる機能がついています。
これにより、2Mix全体の音圧をガツンとアップさせることができます。
しかしながら、コンプレッサー同様に(むしろそれ以上に)音の輪郭がぼやける原因にもなりますので、必要以上にマキシマイズすることは音質を劣化させることにつながることも忘れずに。
無理に音圧を上げようとせず、良い音質が保てるギリギリのラインを狙っていきましょう。
マキシマイザーなし
マキシマイザーあり
その他のマスターエフェクト
必須ではありませんが、マスタートラックで使用することで良い効果をもたらす(可能性のある)エフェクトもご紹介しておきます。
サチュレーターやテープシミュレータなど、楽曲に程よいサチュレーション(歪み)を与えてアナログの質感をプラスするものがこれに該当します。
デジタルミックス特有の硬さがとれて、まろやかなサウンドに仕上がります。
もしこのようなプラグインをお持ちの方は、ぜひ一度試してみてください!
他のマスターエフェクト同様注意したい点があります。
サチュレーションを加えるということは、それだけノイズが発生するということ。
やりすぎれば当然音質は劣化していきますのでご利用はほどほどに。
※これらのエフェクトを使う場合には、リミッターより前段階で使用しましょう。
サチュレーターの例:Veltigo「VSM-3」
テープシミュレータの例:AVID「REEL TAPE SATURATION」
まとめ
というわけで、マスターエフェクトについて解説しました。
マスターエフェクトは、あらゆるエフェクト処理の中でもとくに扱いの難しいもの。
ちょっとした設定変更が楽曲のイメージを大きく変える可能性もありますので、不慣れなうちはリミッターだけを使用する形でも良いと思います。
一方で、掘れば掘るほど面白い分野であることも事実。
EQやコンプの扱いに慣れてきたら、様々なセッティングでマスターエフェクトを研究してみると楽しいと思います。
余力のある方はぜひチャレンジしてみてください!
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