ギターのサウンドメイク基礎⑤:その他のギター用エフェクターを理解しよう!
こんにちは、OTOxNOMA認定講師、作曲家の青山シゲルです。
今日は、ギター用エフェクター最後の記事としてこれまでにご紹介したもの以外のエフェクターについて解説していきます。
- ワウペダル
- ピッチシフター
- コンプレッサー
- トーキングモジュレーター
- エフェクターの接続順
ワウペダル、ピッチシフター、トーキングモジュレーターといった飛び道具的なものを中心にご紹介。
いずれもギターサウンドに特徴的な変化をもたらす面白いエフェクトたちです。
また、コンプレッサーのような一般的に多用されるものでも、ギター用エフェクトの場合は操作方法が異なるものもあります。
この記事を参考に、ぜひその理解を深めてくださいね!
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
ギターのサウンドメイク基礎⑤:その他のギター用エフェクターを理解しよう!
ワウペダル
サウンドの周波数帯域を変化させ「ワウワウ」という独特なサウンドを得るエフェクターが「ワウペダル」です。
コンパクトエフェクターより大きめの筐体にペダルがついた形状をしており、ペダルを爪先方向⇄踵方向に動かすことでサウンドを変化させることができます。
ジミ・ヘンドリックス等のプレイが有名ですね。
ミュートしながらカッティングで使うと「チャカポコ」としたパーカッシブな音を出すこともでき、ソウルやファンク等で多用されました。
ハードに歪ませたサウンドとも相性が良く、ソロなどで激しくワウ操作することでアグレッシブな表現が可能です。
また、「半開き」と呼ばれるペダル中央付近で動きを止めてワウをかけっぱなしにすることで、鼻が詰まったような中高域が強く強調された独特なサウンドを出すこともできます。
海外ではマイケル・シェンカー、国内ではB’zの松本孝弘氏などが好んで使っています。
『Voodoo Child』ジミ・ヘンドリックス
ワウペダル サウンド
ワウペダル半開き サウンド
ピッチシフター
原音に対して、指定したインターバル分音程を変化した音を混ぜるエフェクトが「ピッチシフター」です。
このことから、実際に弾いたフレーズに対してオートでハーモニーが足されるような演奏を行うことができます。
1983年に再結成したプログレバンド「YES」の大ヒット曲『Owner of a Lonely Heart』での強烈なギターソロはピッチシフターが効果的に使われています。
『Owner of a Lonely Heart』YES
コンプレッサー
一般的なコンプレッサー同様、ダイナミックレンジを圧縮して音量をコントロールするエフェクトです。
DTMerのみなさまには馴染みの深いエフェクトかと思いますが、ギター用エフェクターとしてのコンプレッサーでは少々ニュアンスが異なります。
「MXR Dyna Comp」などギター用コンプの定番モデルには「レシオ」も「スレッショルド」もありません。
コントロールできるのは「レベル」と「センシティビティ(強さ)」だけ。
その分、操作方法も得られる効果もシンプルで、コンプレッサーをオンにするだけでパコーンとアタックが強調され、センシティビティを上げることでサスティンが伸びます。
ギターの輪郭と余韻を強調し、よりパンチのあるサウンドを作ることを目的とした割り切った設計になっています。
主な用途としては、以下の2つが一般的です。
- カッティングやソロのアタックを目立たせる
- ソロ演奏時のサスティンを持ち上げ、より長い余韻を実現する
また、副次効果としてレベルを上げることで軽く歪むため、歪み系エフェクトやアンプの前段に繋ぎブースターとして使われることもあります。
コンプレッサー サウンド(カッティング)
コンプレッサー サウンド(ソロ)
なお、一般的なコンプレッサーの用法については以下の記事で詳しく解説しています。必要に応じてご活用ください。
トーキングモジュレーター
このエフェクトは構造も使用法も一風変わったシロモノ。
エフェクトペダルから伸びているホースを口にくわえ、楽器を弾くのと同時に声を出すことで、ホースを伝ってきた楽器の音に人の声のような音色の変化をもたらす効果があります。
サウンド的にも見た目的にもインパクトの強いエフェクトですが、ジェフ・ベックやボン・ジョヴィのギタリスト、リッチー・サンボラなどが使用したことで有名です。
『Livin’ on a Prayer』ボン・ジョヴィ
『She’s a Woman』ジェフ・ベック
エフェクターの接続順
エフェクター記事の締めくくりとして、これまでご紹介してきた各種エフェクターを接続する際の順番についても解説しておきます。
エフェクターは好き勝手につなげば良いものではなく、それぞれの効果を考慮した適切な接続順が存在します。
一般的な接続順は以下のとおりです。
「ギター本体」→「コンプレッサー・EQ」→「ワウ」→「歪み系」→「モジュレーション系」→「空間系」→「アンプ」
コンプレッサーやワウは歪み系より前に、イコライザーは歪み系の前後いずれかが基本です。
また、ブースターを用いる場合は歪み系の前段にインサートすることはこれまでもお伝えした通りですね。
なお、モジュレーション系や空間系エフェクトは歪み系エフェクトより後にインサートします。
歪み系よりも前に置いてしまうと、エフェクト音まで歪んでしまい音がぐちゃぐちゃになってしまうからです。
歪み系エフェクターは使わず、アンプを使って歪ませる場合も同様の考え方で接続しましょう。
アンプを通ったあとにモジュレーション系&空間系エフェクトをかけたい場合は以下の2つの手段が考えられます。
- アンプの「センド/リターン端子」を使用する(アンプについている場合)
- PAミキサーやDAWのミキサーでかける
なお、ギタリスト側でかけるエフェクトはアンプが1台である以上必然的にモノラル出力となります。
モジュレーション系や空間系エフェクトをステレオでかけたい場合は、PAやDAWのミキサーでかけることになりますので覚えておきましょう。
まとめ
というわけで、全4回にわたってお届けしたエフェクター解説はいかがだったでしょう?
エレクトリックギターはアンプやエフェクターを駆使することで多彩なサウンドを繰り出すことが可能な数少ない楽器。
アンプのセッティングやエフェクターをよく研究して、お好みのサウンドを追求するのもまた一興です。
ぜひ楽しみながらマスターしていただければ幸いです!
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