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リードギターアレンジ①:リードギターの基本テクニックと打込み方法をマスターしよう!

こんにちは、OTOxNOMA認定講師、作曲家の青山シゲルです。

今日からは、エレキギターによるリードアレンジと打込みテクニックについて解説していきます。

初回は、リードギターにおける基本テクニックとその打込み方法について。

  • リードギターの基本テクニック
  • 基本テクニックの打込み方法

単音で旋律を弾くリードギターでは、さまざまな奏法・アーティキュレーションが使われます。

それらの奏法をMIDIで再現するためにはどのようなテクニックが必要なのか?

詳しく解説していきますので、バッチリマスターしていきましょう!

※こちらの内容は動画でも学習することができます。

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リードギターアレンジ①:リードギターの基本テクニックと打込み方法をマスターしよう!

リードギターアレンジ①:リードギターの基本テクニックと打込み方法をマスターしよう!

リードギターの基本テクニック

まず、リードギターで使われる各種奏法をおさらいしていきましょう。

リードギターで使われるテクニックには、主に以下のものがあります。

  • ハンマリング・オン / プリング・オフ
  • トリル
  • スライド / グリッサンド
  • ビブラート
  • チョーキング
  • ダブル・チョーキング / ハーモナイズド・チョーキング
  • ハーモニクス
  • ピッキング・ハーモニクス
  • ブリッジ・ミュート
  • ライトハンド
  • ブラッシング
  • アーミング
  • ピック・スクラッチ
  • トレモロ

これらの奏法については「ギターの主な奏法とアーティキュレーション」の記事でも詳しく解説しています。

重複する部分もありますが、この先の学習をスムーズに進めるためにも理解度に不安のある方は一度復習されることをオススメします。

参考演奏動画も再掲しておきますのでご活用ください!

ハンマリング・オン〜ビブラート

チョーキング〜ハーモナイズド・チョーキング

ハーモニクス〜トレモロ

基本的テクニックの打込み方法

ここからは、前項でご紹介した各種奏法をMIDIで入力する際のテクニックについて解説していきます。

ギターの奏法やアーティキュレーションにはさまざまなものがありますが、ここでは打込み時の手法ごとに分類してみましょう。

まずは以下の図をご覧ください。

例えば、チョーキングやハンマリング、スライドなど音程の変化が伴うものはピッチベンドで表現するのが適しています。

一方、ブリッジミュートやピッキングスクラッチなど、音色自体が大きく変わるものは、音源に用意されているキースイッチや、別音色の音源を使うことになります。

それぞれの打込みテクニックを詳しく解説していきますのでご活用ください。

■ ピッチベンド(点データ)の打込み

まずは、ピッチベンドでコントロールするパラメータのうち、異なるフレットへの移動を伴うものをご紹介していきます。

具体的には、以下のものが該当します。

  • ハンマリング・オン
  • プリング・オフ
  • トリル
  • ライトハンド
  • スライド
  • グリッサンド

これらは全てフレットの移動を伴う音程変化であるため、原則として半音単位以上での瞬間的な音程変化となります。

それぞれの打込みデータをみてみましょう。

 ハンマリング、プリング、トリル、ライトハンドの打込み例

ハンマリング、プリング、トリル、ライトハンドは、音程が変化する際の1点にピッチベンドデータを入力すればOKです。

音源によってはベンド幅(ピッチベンドの最大値)を設定することができますので、必要に応じて調整してみてください。

上記のデータではベンド幅を「±12(=±1オクターブ)」に設定してあります。

この場合、ピッチベンドデータの上限値「±8191」を12等分することで半音の値を割り出すことができます。

実際には以下のような値になります。

  • 半音:±682
  • 全音:±1365
  • 全音半:±2047

とはいえ、あまり正確に設定するよりもわずかにズレてる方がリアルに聞こえます。

スライド、グリッサンドの打込み例

スライドやグリッサンドもフレットによる音程変化ですが、左手を滑らせながら複数フレットを一気に移動することから、そこまでカクカクさせず、比較的滑らかな音程変化を表現するほうがそれらしく聞こえます。

音源の反応の良さにもよりけりですが、目安としては半音1個につき2つくらい点を打つと良いでしょう。

グリッサンドを打込む際、音の切れぎわはフェードアウトを入れるとよりリアルに聞こえます。

エクスプレッション(CC#11)による音量のコントロールが可能な音源ならそちらを使っても良いですし、エクスプレッションが効かない音源ならばボリュームオートメーションを使ってもOKです。

■ ピッチベンド(連続データ)の打込み

次に、ピッチベンドでコントロールするパラメータのうち、弦を伸縮させ張力を変えることで音程変化を得る奏法について解説していきます。

具体的には、以下のものが該当します。

  • ビブラート
  • チョーキング
  • アーミング

これらの奏法ではフレットの移動は行わず、同一フレット上で弦の張力を変えることで音程変化させることになります。

したがって、連続した滑らかなピッチベンドを入力することになります。

実際のデータを見てみましょう。

 ビブラート、チョーキング、アーミングの打込み例

ビブラートはモジュレーションホイールによる表現も可能ではありますが、その場合どうしても機械的な揺れになりがちです。

よりリアルな表現をするためにはピッチベンドで入力する方が自然な表現に仕上がります。

その際、できるだけフリーハンドで書くかベンドホイールを使ってリアルタイム入力した方が生演奏らしさが表現できるのでチャレンジしてみましょう。

なお、上記データではベンド幅「±3」に設定してあります。

これはベンド幅が広すぎるとビブラートの揺れが調整しにくいためです。

■ キースイッチ(或いは別音色)の打込み

次に、音色そのものの変更が必要な奏法について解説していきます。

具体的には、以下のものが該当します。

  • ハーモニクス
  • ブリッジ・ミュート
  • ブラッシング
  • ピック・スクラッチ

これらはいずれも、普通に弾いた時とは全く異なる音色が出る奏法です。

したがって、音源に用意されている専用音色(アーティキュレーション)をキースイッチで切り替えるか、別トラックに読み込んで使用する必要があります。

実際のデータを見てみましょう。

ハーモニクス、ブリッジ・ミュート、ブラッシング、ピック・スクラッチの打込み例

なお、上記のように音色を切り替えて演奏する場合は、全ての奏法で同一の音源を使うようにしましょう。

別な音源を使うと音色の差が激しく、統一感のないサウンドに仕上がってしまう恐れもあります。

■ その他の打込み

最後に、その他特殊なテクニックが必要な奏法について解説していきます。

具体的には、以下のものが該当します。

  • ダブル・チョーキング
  • ハーモナイズド・チョーキング
  • ピッキング・ハーモニクス
  • トレモロ

実際のデータを見てみましょう。

 ダブル&ハーモナイズド・チョーキングの打込み例

ダブル・チョーキングやハーモナイズド・チョーキングなど、弦によって音程変化の値が異なるフレーズをピッチベンドで表現する場合は、音程変化の値ごとにトラックを分ける必要があります。

例えば1弦は音程変化せず2弦だけチョーキングという場合は、1弦を別トラックで打込むことになります。

この時注意したいのが、双方のトラックをまとめたグループに対してアンプ・シミュレーターをかけるということです。

それぞれ別個にアンプ・シミュレーターをかけてしまうと1本のギターによる演奏に聞こえず、別の2本のギターでハモっているように聞こえてしまうので注意しましょう。

グループを組んでシミュレーターをかけた音

別々にシミュレーターをかけた音

 ピッキング・ハーモニクス、トレモロの打込み例

ピッキング・ハーモニクスは、右手の当て方によって倍音の出方や、実音と倍音のバランスが変わります。

常時ピッキング・ハーモニクスが鳴っているとどうしても不自然に聞こえるため、実音とハーモニクスの2トラックをミックスするのがオススメです。

ハーモニクス用のトラックは全ての音をピッキング・ハーモニクスにするのではなく、いくつかの音をランダムに選択してピッキング・ハーモニクスの音に切り替えることで実際の演奏に近くなります。

トレモロは、6連符程度の細かい音価で打込みます。(テンポによって適切な音価が変わるため適宜調整してください。)

この時、それぞれのノートのタイミングや強弱はランダマイズさせましょう。

また、音と音のスキマを少しだけ空けることでピッキングのアタック感を十分に聴かせることも重要です。

まとめ

というわけで、リードギターの基本テクニックとその打込み方法について解説しました。

実際の演奏で起きている現象をできる限り忠実に再現することこそが、リアルな表現のキモとなります。

楽器の構造をよく理解した上で、演奏動画などを研究しながら、それぞれの奏法を適切に打込めるよう訓練していきましょう!

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