ジャンル別エレキアレンジ①:ロックンロールのアレンジと打込みテクニックをマスターしよう!
こんにちは、OTOxNOMA認定講師、作曲家の青山シゲルです。
今日は、「ロックンロール」におけるエレクトリックギターのアレンジと打込みテクニックについて解説していきます。
- ロックンロールとは?
- ロックンロールの特徴
- ロックンロールのバッキングパターン
- 各種打込みテクニック
ロックンロールは、多くのエレキギタースタイルの原点といえるジャンルです。
時代背景も考慮したサウンドメイクテクニックなどについても言及していますので、楽しく学んでいきましょう!
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
ジャンル別エレキアレンジ①:ロックンロールのアレンジと打込みテクニックをマスターしよう!
ロックンロールとは?
ロックの父ともいえる「ロックンロール 」。
その誕生は1950年代半ば、エレキギターがポピュラーミュージックで使われるようになったすぐ後のことです。
ブルースやR&Bといった黒人由来の音楽と、カントリーやウェスタンのような白人由来の音楽が融合されてできました。
シンプルなコード進行に、思わず踊り出したくなる強烈なバックビート(2、4拍にアクセントを置くリズム)、リーゼントや不良っぽい服装。
これらの要素は当時の若者に爆発的に支持され、エルビスプレスリー、チャックベリーといったスタープレイヤー達とともに大流行します。
一世を風靡したロックンロールですが、スタープレイヤーたちが徴兵や事故、スキャンダルなどにより相次いで前線を退き、その流行は短命に終わります。
しかし、60年代に入りその源流はビートルズやローリングストーンズなど新しい世代に受け継がれ、やがてロックミュージックへと昇華されていくことになります。
「ロックンロールといえばこれ!」という曲を3曲選びましたので聴いてみてください。
『ロック・アラウンド・ザ・クロック』ビル・ヘイリー&ザ・コメッツ
『監獄ロック』エルビス・プレスリー
『ジョニー B グッド』チャック・ベリー
ロックンロールの音楽的特徴
ロックンロールにはいくつかの音楽的特徴がありますので解説しておきます。
ロックンロールのコード進行
ベースとなったブルース同様、ロックンロールは概ね3コードでの12小節パターンで進行するのが一般的です。
ここではロックンロールで多用されるAのキーで解説します。
曲によっては、2小節目や12小節目が「I」のまま進行する場合や、「IV」や「V」に進行する場合など多少のバリエーションもありますが、それ以外はどの曲もだいたい同じ進行になります。
のちに、ニールセダカやポールアンカといった白人系ポップス歌手にも歌われるようになり、その頃からは循環進行(I-VI-IV-V)をはじめポップな進行も見られるようになりました。
ロックンロールのサウンドメイク
ロックンロールが誕生したのはエレキギターの黎明期。
Marshallのようなスタックアンプが登場する10年ほど前の時代です。
したがって、ギターはGibsonのフルアコかレスポール、アンプはフェンダーくらいしか選択肢がありませんでした。
このことから、ハムバッカー系のギターをFenderのツイードアンプやTwin Reverbに通しただけのナチュラルなサウンドが基本になります。
今回は、「Guitar Rig」のTwang Reverbを使ってサウンドを作ってみました。
ピックアップについては、バッキングがリア、ソロはフロントまたはミックスで弾かれる傾向が多いですが、単音弾きバッキングの場合はフロントを使っても良いかと思います。
ロカビリーよりのプレイにはスプリングリバーブもマッチします。
Guitar Rig の設定
音源(レスポール リアピックアップ)
ロックンロールのアレンジパターン
ここからは、ロックンロールでよく使われるバッキングパターンを3つご紹介します。
パターン①
音源
音源(ギターのみ)
ロックンロールといえばこれ!というぐらいド定番のバッキングパターンです。
サウンドは先ほど解説した通りレスポール系のリアピックアップでいきましょう。
パワーコードを基調に、上の音は「5th」と「6th」を行き来するのが特徴です。
さらに3拍目に「7th」まで上行するパターンもありますが、その場合はかなり手の大きな人でないと押さえられないため、「6th」までにとどめる方が多いです。
ピッキングは8分のオルタネイトになりますので、ダウン/アップの方向を意識しながらノートのタイミングをズラしましょう。
ロックンロールでは、8分ジャストで刻むよりも、ウラ拍を軽くシャッフルさせた方がそれらしくなります。
また、このパターンはオープンコードよりもハイコードで弾かれる場合が多いため、ポジションを設定できる音源をお使いの場合は5〜9F付近でのプレイを想定して打込むと良いでしょう。
パターン②
音源
音源(ギターのみ)
こちらは単音弾きバッキングパターンです。
パターン1に次いでよく使われるものですが、ベースとギターがユニゾンになる場合が多いですね。
このようなバッキングにはスプリングリバーブがよく合いますので効果的に活用しましょう。
打込みのポイントとしては、1拍目アタマ、2拍目ウラ、4拍目アタマにアクセントがありますので、やや強めのベロシティで打込むとよいでしょう。
また、2拍目アタマの休符では、音源に収録されているミュート音のアーティキュレーションを入れることで、ノリが良くなります。
さらに、パターン①同様、8分ウラをシャッフルさせることが重要です。
ポジションについては、フレーズ系の単音弾きでは開放弦の使えるローポジションで弾く方がヌケの良いパキッとした音を出せます。(もちろんキーにもよりますが。)
したがって、ポジションを指定できる音源をお使いの場合は0〜4F付近での演奏を想定して打込みましょう。
パターン③
音源
音源(ギターのみ)
このパターンはややポップよりの楽曲で聞くことができるものです。
譜例の通り、コードもブルース由来のロックンロール進行ではなく循環進行になっていて、よりポップスに近いものになっています。
全ての弦をミュートしながら、コードを分散させて弾きます。
各小節1拍目ウラの3連符は、弦をジャラランと弾き下ろす要領で演奏するため、正確な3連で打込むよりも少しツッコミ気味に打込んだ方がそれらしくなります。
パターン②同様、1拍目アタマ、2拍目ウラ、4拍目アタマにアクセントがありますので、ベロシティ強めで打ってください。
ポジションですが、同じような左手のフォームを左右に動かしてコードチェンジするため、以下のように設定するとよいでしょう。
- 1小節目「C」:8〜10F付近
- 2小節目「Am」:5〜7F付近
- 3小節目「F」:1〜3F付近
- 4小節目「G」:3〜5F付近
まとめ
というわけで、今回はロックンロールの代表的なアレンジパターンと打込みテクニックを解説しました。
今日ご紹介したパターンは、純粋なロックンロールはもちろん、ポップスの中でも60sっぽい雰囲気の楽曲で使われたりします。
一発で当時の雰囲気をかもし出すことのできる王道パターンですので、アレンジの引き出しとしてご活用ください!
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