キーボードのボイシング④:ハイポジションのボイシングテクニックをマスターしよう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介(@Ken_Inage)です。
今日は、キーボードにおけるハイポジションのボイシングテクニックについて解説していきます。
- ハイポジションのフォーム
- ハイポジションの作り方
- ハイポジションでの注意点と解消法
- 声部の増やし方
一見複雑そうに見えるハイポジションのボイシングですが、ローポジションのボイシングが理解できていればそう難しいものではありません。
ボイシングの手順や注意点、豪華なサウンドを作るテクニックなどを詳しく解説していきますので、ぜひご活用ください!
なお、ローポジションのボイシングをまだ学ばれていない方は、先にそちらをお読みいただくことをオススメします。

キーボードのボイシング④:ハイポジションのボイシングテクニックをマスターしよう!
ハイポジションのフォーム
ハイポジションでは、原則として「フォーム2(両手でコード)」を使用します。
理由は以下の2点です。
- ローインターバルリミットに抵触する恐れがないため
- 右手だけにコードを委ねると重心が高くなりすぎるため
ローインターバルリミットに抵触する恐れのないハイポジションでは、左手にも積極的にコードトーンを盛り込んでOK!
両手全体でコードを押さえることができるため、余裕のあるボイシングが可能になります。
また、ハイポジションでは右手だけにコードを委ねると重心の高い不安定なサウンドになってしまいますが、左手にもコードトーンを配置することでそれを解消することもできます。
したがって、ハイポジションでは「フォーム2」を中心に組み立てていきましょう!
ハイポジションの作り方
ハイポジションの作り方はとってもシンプル。
以下の3つのステップで簡単に作ることができます。
- ローポジションのコードを作る
- 全体を1オクターヴ上げる
- ドロップ2を使って重心を下げる
■ 1. ローポジションのコードを作る
まずは、ローポジションのコードを「フォーム1」のクローズドボイシングで作りましょう。
ローポジションのボイシングテクニックについては以下の記事をご覧ください。

■ 2. 全体を1オクターヴ上げる
次に、全体を1オクターヴ上げましょう。
右手左手両方ともまとめて上げてOKです。
■ 3. ドロップ2を使って重心を下げる
このままでは右手にコードトーンが集中してしまい腰高なサウンドになっているため、ドロップ2を使って重心を下げます。
これでハイポジションのボイシングが完成です!
簡単ですね!
ハイポジションでの注意点と解消法
ハイポジションのボイシングを行う場合、1つだけ注意点があります。
それは、左手のノートが「C3」を上回らないようにすること。
左手の音程が高くなりすぎると、ドロップ2を使っても腰高感が解消されないままになってしまいます。
左手のノートが「C3」を上回ってしまった例
どうしても左手が「C3」を上回ってしまう場合は、以下の手順で修正しましょう。
- 一度クローズドボイシングに戻す
- 右手を下に転回させる
- 再度ドロップ2にする
■ 1. 一度クローズドボイシングに戻す
まずは一旦クローズドボイシングに戻しましょう。
左手が担当している上のノートをオクターヴ上げるだけの簡単な作業です。
■ 2. 右手を下に転回させる
次に右手を下に転回させて音域を下げましょう。
右手が4和音を演奏している場合は「基本形」または「第二転回形」の状態を維持することをお忘れなく!
元が「基本形」ならば「第二転回形」に、元が「第二転回形」なら「基本形」になるよう転回させればOKです。
■ 3. 再度ドロップ2にする
転回によって重心が下がったら、再度ドロップ2にしましょう。
これにより、左手が「C3」より下におさまっていればOKです。
声部の増やし方
ここからは、さらに声部を増やしてサウンドを豪華にするテクニックをご紹介していきます。
■ 3和音&4和音の場合
3和音や4和音の場合は、右手で演奏しているトップノートのオクターヴ下を左手に付け加えてみましょう。
これにより、中身のギュッと詰まった豪華なサウンドになります。
追加前の3和音
追加後の3和音
追加前の4和音
追加後の4和音
■ テンションコードの場合
テンションコードの場合は、少しだけ複雑な手順が必要です。
以下のステップで声部を増やしてみましょう。
- 一度クローズドボイシングに戻す
- ドロップ2&4でオープンボイシングにする
- 右手のトップノートのオクターヴ下を加える
ドロップ2
クローズドボイシングに戻す
ドロップ2&4でオープンに
右手のトップノートのオクターヴ下を追加
これでとても華やかなサウンドに仕上がりました!
まとめ
というわけで、ハイポジションのボイシングについて詳しく解説しました。
ローポジションのボイシングテクニックさえ身についてれば、簡単に作ることができましたね!
ハイポジションのボイシングをマスターするとアレンジの自由度も格段にアップしますので、繰り返し学習しながらバッチリマスターしていってください!
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