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MIDIの基礎知識②:音の強弱をつかさどる「ベロシティ」を理解しよう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、DTMに必要なMIDIの基礎知識のうち、ノートの強弱をつかさどる「ベロシティ」について解説していきます。

  • ベロシティとは?
  • ベロシティの特徴
  • ノートオンベロシティとノートオフベロシティ
  • ベロシティの効能

ベロシティは、打込みでリアルな演奏表現を得るために欠かすことのできない大事なパラメータ。

とくに、ピアノやギターなどの撥弦楽器※、ドラムやパーカッションなどのリズム楽器の打込みにおいては、表現の要ともいえるパラメータとなりますので、その特徴と挙動をしっかりと学習していきましょう。

※撥弦楽器 = 弦楽器のうち、弦を弾いたり叩いたりして発音する楽器群のこと。

 

MIDIの基礎知識②:ベロシティ

MIDIの基礎知識②:ベロシティ

ベロシティとは?

ベロシティとは、ノート(音)の強さのことを指します。

正確にいうと「打鍵の強さ(=鍵盤を叩く強さ)」のことですね。

例えばピアノは、鍵盤を強く弾くほど大きな音がなり、弱く弾けば小さな音が出ますが、そのような挙動を実現するのがベロシティの主な役割です。

ベロシティは、ノートごとに「0〜127」の数値で指定することができ、数値が高くなるほど強い音が出ます。

【参考】ベロシティの値がゼロならばノートは完全停止(=ノートオフ)します。

ピアノロール画面上でのベロシティ

ベロシティの特徴

ベロシティ最大の特徴は、ノート1音1音に対して個別に値が割り振られていること。

ノート単位で強弱を指定できるため、1トラックの中で複数の音が同時再生されるコード楽器やリズム楽器の打込みに重宝します。

一方、ベロシティが影響するのはあくまでノート開始時の音量であるため、一度発音がスタートしてしまったら変更することができません。

したがって、クレッシェンドやデクレッシェンドなど、ノート再生中に音量を変更したい場合は、エクスプレッションなど別のパラメータを併用する必要があります。

【ベロシティの特徴】

  • ノート1つにつき個別に値が割り振られている
  • ノート再生中に音量を増減することはできない

ノートオンベロシティとノートオフベロシティ

ベロシティには2つの種類があります。

1つは「ノートオンベロシティ」、もう1つは「ノートオフベロシティ」です。

それぞれ以下のとおりです。

■ ノートオンベロシティ

ノートオンとは「打鍵」、すなわち鍵盤を叩くこと。

そして、鍵盤を叩く際の強さを表すのが「ノートオンベロシティ」です。

DAWではノートオンベロシティが検知された瞬間からノートの再生がスタートします。

別名「アタックベロシティ」ともいいます。

■ ノートオフベロシティ

ノートオフとは「離鍵」、すなわち鍵盤を離すこと。

ノートオフの際にもベロシティは発せられ、これを「ノートオフベロシティ」といいます。

ノートオフベロシティが検知されると、そのノートの再生がストップします。

別名「リリースベロシティ」ともいいます。

■ MIDIイベントリストでデータを確認してみよう

MIDIイベントリストは、ノートなどのMIDI情報を一覧で表示することのできる機能。

ノートの発音タイミングやノートの高さ、ベロシティ、デュレーションなどの情報を確認することができる。

ベロシティの効果

ベロシティには、主に以下の2つの効能があります。

  1. 音量の変化
  2. 音色の変化

■ 音量の変化

先ほどもお伝えしたとおり、ベロシティは「打鍵の強さ」をつかさどるパラメータです。

したがって、ベロシティが強くなるほど大きな音が鳴り、弱くなるほど小さな音が鳴ります。

ノートごとにベロシティを調整することで、メリハリのある自然な演奏に仕上がります。

ベロシティが一定のドラム(左側)

ベロシティで強弱をつけたドラム(右側)

■ 音色の変化

多くの楽器は、音量の変化にともなって音色も変化します。

一般的には、強く演奏するほどに倍音が豊かに響き、より明るい音へと変化していきます。

このような音量の変化に伴う音色の変化も、リアルな打込みを実現する上で欠かせない要素となります。

これを実現しているのは、「ベロシティレイヤー」という機構で、一般的なサンプリング音源はベロシティの値ごとに異なる音色が再生されるようにプログラムされています。

これにより、さらに繊細な表現が可能になります。

ベロシティレイヤーによる音色の変化

 

まとめ

というわけで、DTMに必要なMIDI基礎知識のうち、音の強弱をつかさどる「ベロシティ」について詳しく解説しました。

冒頭もおつたえしたとおり、ベロシティはピアノやドラムの打込みでは絶対に欠かすことのできない重要なパラメータ。

お手持ちの音源を使って、その挙動をしっかりと確認しながら、自然な演奏表現を研究してみてくださいね。

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