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【音楽制作】ストリングスアレンジの必需品!魅力的な対旋律(オブリガート)の作り方を学ぼう!【DTM】

こんにちは、作曲家・稲毛謙介(@Ken_Inage)です。

今日は、あらゆる楽曲のアレンジで重宝する対旋律(オブリガート)の作り方について解説していこうと思います。

対旋律(オブリガート)とは、主旋律と対をなすメロディのこと。

対旋律[counter line] カウンター・メロディとも言う。 主旋律に対して独立した形で示され、主旋律を効果的に補う形の別のメロディのこと。 オブリガートともいわれる。 -Wikipediaより-

対旋律を上手に扱えるようになることで、一段とメロウで華やかなアレンジを実現できます。

とくに歌モノのストリングスアレンジにおいては必須のテクニックとも言えますので、この機会にしっかりマスターしていきましょう!

 

対旋律の作り方:基本編

対旋律の作り方:基本編

対旋律は、あくまで主旋律(メインメロディ)に対する補佐的なメロディです。

したがって、対旋律を作る上で何よりも重要なポイントは「主旋律の邪魔をしないこと」となります。

そのためには、以下の3点を意識すると良いでしょう。

  1. 主旋律の間の手をとる
  2. 主旋律と同時に動く場合は、フォーカス度を下げる
  3. 先に主旋律に出番をゆずる

1.主旋律の間の手をとる

主旋律の邪魔をしないためには、間の手を取るのがイチバンです。

主旋律のフレーズが落ち着くポイント(休符や白玉部分)を狙って、対旋律の動きを入れてあげることで、メインメロディの邪魔をすることなく、対旋を聞かせることができます。

主旋律の間の手をとった対旋律の例:プロスペロー『Margin Call』

2.主旋律と同時に動く場合は、フォーカス度を下げる

どうしても主旋律と同時に動く必要がある場合は、主旋律よりもフォーカス度を下げましょう。

【フォーカス度とは?】アレンジにおける各パートの目立ち具合のことを指す言葉。リスナーが特定のパートに耳を傾けてしまう度合いが強いほど「フォーカス度が高い」と表現しています。

要するに、対旋律は主役である主旋律よりも目立っちゃダメですよ!ということですね。

フォーカス度には、以下の5つの要素が強く影響します。

  1. 音量 → 音量が大きいほどフォーカス度が高くなる
  2. 音色 → 倍音の多い音色ほどフォーカス度が高くなる
  3. 音程 → 音程が高いほどフォーカス度が高くなる
  4. 運動量 → たくさん動くパートほどフォーカス度が高くなる
  5. 進行 → 順次進行より跳躍進行の方がフォーカス度が高くなる※

※ただし、アルペジオのようにコードトーンをなぞるだけの場合はフォーカス度は低くなります。(伴奏に溶け込むため。)

つまり、上記いずれかの方法で対旋律のフォーカス度を下げてあげれば、主旋律の邪魔になることはなくなります。

中でも以下の3つの手段が有効です。

  1. 音域をすみわける
  2. 運動量を控えめにする
  3. フォーカス度の低い進行を選ぶ

■2-1.音域をすみわける

フォーカス度は、パートの音域によって大きく左右されます。

主旋律をとる楽器が高音楽器に多いことからもお分かりいただけるように、音域の高いパートほど音が目立つ(フォーカス度が高い)傾向にあります。

ウラを返せば、主旋律よりも音域の低いパートで対旋律をとる場合にはそこまで邪魔にならないということになりますね。

例えばストリングスの場合、ViolaやCelloを主体とした中低域の対旋律ならば、それなりに動きを出しても邪魔になりにくいでしょう。

デュアルオブリガート型ストリングスアレンジの下声部など、音域の低いパートならば、ある程度動きを出しても問題がないのはそのためです。

■2-2.運動量を控えめにする

目まぐるしく動くフレーズよりも、白玉中心の控えめなフレーズの方が目立たないことは容易に想像がつくかと思います。

したがって、音域が高い対旋律が主旋律と同時に動く場合は、運動量を減らしてあげるのが吉です。

できれば二分音符以上の白玉でさりげなく動くのがよいと思いますが、仮にそれより細かく動きたい場合は、以下の2つの動きならばそこまで邪魔にはなりません。

■2-3.フォーカス度の低い進行を選ぶ

音符の進行もフォーカス度に大きく影響を与えます。

順次進行(2度の動き)よりも跳躍進行(3度以上の大きな動き)の方がフォーカス度が高くなる傾向があるため、フォーカス度を下げたいならば順次進行に徹するのが良いでしょう。

また、仮に跳躍進行でも、コードをなぞるだけのアルペジオ的な進行ならばそこまで邪魔にはなりません。(伴奏に馴染んでくれるため。)

3.先に主旋律に出番をゆずる

先に主旋律に出番を譲ってしまうのも良い手です。

主旋律と対旋律、それぞれの旋律のスタート位置をすみ分けるということですね。

先に主旋律を聞かせることで、リスナーのフォーカスは自然と主旋律にロックされます。

その後に対旋律をスタートさせることで、主旋律へのフォーカスを奪うことなく対旋律を聞かせることできるという寸法です。

主旋律が単独で演奏される時間が長いほど(=対旋律のスタートを引っ張るほど)、派手めの対旋律が入ってきても気にならなくなりますので、ゴージャスな対旋律を用いたい場合には、先に主役に出番を譲ってあげると良いでしょう。

 

対旋律の作り方:実践編「3つの対旋律タイプ」

対旋律の作り方:実践編「3つの対旋律タイプ」

ここからは、より実践的な内容として「3つの対旋律タイプ」について解説していきたいと思います。

対旋律は大きく分けて、以下の3つのタイプがあります。

  1. バランスタイプ
  2. 黒子タイプ
  3. レディファーストタイプ

ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

■バランスタイプ

バランスタイプは、間の手を取ることに特化したタイプです。

主旋律の合間合間に適度に愛の手を入れていくこのタイプはあらゆるシーンで使える万能タイプです。

このタイプは、対旋律が1本だけの場合に最も適しています。

ストリングスアレンジのうち、ユニゾン型を使って対旋律を取って行く場合は、このバランスタイプを活用すると良いでしょう。

バランス型の活用例

■引き立てタイプ

引き立てタイプは、運動量を極限まで抑えフォーカス度を下げたタイプです。

主旋律が動いている間はほぼ白玉に徹し、メインが完全に落ち着いたときのみ間の手を入れる形となります。

このタイプは、以下のようなケースで有効です。

  • 対旋律を極力目立たせたくない場合(→黒子に徹する)
  • 複数の対旋律を同時に扱う場合の1本として(→デュアルオブリガート型上声部など

とくにデュアルオブリガート型の上声部ではめちゃめちゃ重宝してくれるので、ぜひ活用してみてください。

引き立てタイプの活用例

■レディファーストタイプ

レディーファーストタイプは、先に主旋律に出番を譲りつつ自身も華やかなオブリガートを演奏するタイプです。

前述の通り、先にメインメロディを十分に聞かせておくことで、リスナーは自然と主旋律にフォーカスするようになります。

それにより、ある程度の動きを伴う対旋律でも主役のフォーカス度を損ねることなく演奏させることが可能となりますので、デュアルオブリガート型の下声部や、ブロックコード型にぴったりのこのタイプ。

主旋律の邪魔はしたくないけど、対旋律にもがっつり動きを出したい!という場合に非常に重宝します。

レディファーストタイプの活用例

 

 

まとめ

というわけで、対旋律の作り方について詳細な解説をお届けしました。

冒頭にもお伝えした通り、対旋律を自在に扱えるようになるだけで、楽曲にメロウで華やかな彩りを添えることができるようになります。

とくにストリングスアレンジにおいては必須のテクニックともいえますので、ぜひ今日の記事を参考に対旋律を使いこなせるようになっていきましょう!

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