シンセサウンドのアクセサリー的存在!シーケンシャルのアレンジ&音作りテクニックを徹底解説!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、シンセアレンジを構成する代表的な音色のうち、シーケンシャルのアレンジと音作りについて解説していきます。
- シーケンシャルの役割
- シーケンシャルの種類
- シーケンシャルのアレンジ方法
- シーケンシャルの音作り
など、シンセサウンドにさらなる彩りをプラスするシーケンシャルの知識とテクニックについて学んでいきましょう!
シンセアレンジを構成する各パートの概要については、以下の記事をご覧ください。
基本的なシンセアレンジテクニックを使ったプログレッシブハウスのDEMO
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
シーケンシャルの役割とアレンジ方法
シーケンシャルの役割
シーケンシャルの役割は「装飾」です。
音楽の基本的な構成要素は、ベース、リード、プラック(+ドラム)だけでも十分にまかなえているので、シーケンシャルがその部分を担当する必要性はありません。
むしろ、それらだけでは表現でしにくい、
- 楽曲の豪華さ
- 絢爛さ
- 華やかさ
を出すために、シーケンシャルを使って装飾してあげるのが上手い使い方ですね!
シーケンシャルを用いたアレンジ例
シーケンシャルの種類
シーケンシャルは、その特徴に応じて以下の2種類に分類することができます。
- アルペジオ系シーケンシャル
- パルシング系シーケンシャル
アルペジオ系シーケンシャル
指定されたノート・音価をもとに、アルペジオ(分散和音)を演奏するシーケンシャル。
音色的な特徴としては、原則として単音をアルペジオで演奏することが多いのでモノシンセ(モノモード)が使われることが多いです。
アルペジエイターなどのシーケンス再生機能を使って自動演奏するのが一般的ですが、手打ちするのも全然オッケーです。
アルペジオ系シーケンシャルの音色
パルシング系シーケンシャル
指定されたノートを一定のパターンでリズミカルに刻むシーケンシャル。
音色的な特徴としては、和音を演奏することも少なくないためポリシンセ(ポリモード)を使用することが多いです。
こちらも、ステップシーケンサーなどの機能を用いて自動演奏するのが一般的ですが、もちろん手打ちも可!
パルシング系シーケンシャル
シーケンシャルのアレンジ法
シーケンシャルのアレンジ方法は、これといって明確な決まりはありません。
ただし、シーケンシャルは、ファッションに例えると「アクセサリー」のようなもの。
あくまで「装飾」が目的であるため、必要以上にシーケンシャルを投入してしまうと他のパートの邪魔になってしまい、アレンジが破綻する原因になってしまいます。
さりげなく取り入れて、上品なアレンジを目指しましょう!
アイディア1:ベタ付きで入れる場合は、目立ちすぎない音色・音量で
フレーズ全体にシーケンシャルをベタ張りする場合は、控えめな音色・音量でいれてあげた方がクールです。
アイディア2:ピンポイントでアクセント的に使用するのもアリ
フレーズの頭のみ、4小節目のみなど、ピンポイントでシーケンシャルを入れるのもかっこいいです。
必要な部分にピンポイントで打ち込んだり、不要な部分のボリュームを絞って音を消したりして使いましょう。
シーケンシャルの音作り
アレンジ同様、シーケンシャルの音作りにも明確にコレ!といった決まりはありません。
プリセットの中で気に入ったシーケンシャルの音色が見つかれば、そのまま使っても全然オッケーです。
もしご自身で音を作りたい場合には、ベース、リード、プラックなどの音作りを応用することで、シーケンシャルの元となる音色を作ることも可能ですので、そちらを簡単にご紹介していこうと思います。
アルペジオ系の音作り
アルペジオ系シーケンシャルは、あくまで単音での発音が前提ですのでモノシンセ(モノモード)を使った音作りをしていきましょう。
お手軽テクニックとしては、
がオススメです。
音色が出来上がったら、アルペジエイターや手打ちなどでアルペジオの演奏パターンをプログラムしていきましょう。
例:Omnispere2のアルペジエイター
各ステップごとに
- 音程
- 音量
- デュレーション
などを細かく設定できるので、様々なシーケンスを自在に作ることができます。
パルシング系の音作り
こちらは和音での発音がメインとなるため、ポリシンセ(ポリモード)で音作りしていきましょう。
お手軽テクニックとしては、
などが考えられます。
こちらも、音色が出来上がったらステップシーケンサーや手打ちでパターンをプログラムして完成です。
Massiveのステップシーケンサー
モジュレータとして使用することができるため、
- ピッチ
- 音量
- フィルターカットオフ
など、モジュレーションが適用可能な全てのパラメータを、ステップシーケンス的にコントロールすることができます。
まとめ
というわけで、シーケンシャルのアレンジと音作りについて、詳細を解説しました。
あらかじめ用意されたパターンを演奏する、シンセならではの音色ですが、その用法は様々。
既存の楽曲を参考にセンスの良い入れ方を研究してみるのも面白いと思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。
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