ポイント使いがキモ!シンセリードのアレンジ&音作りテクニックを徹底解説!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、シンセアレンジを構成する代表的な音色のうち、シンセリードのアレンジと音作りについて解説していきます。
- シンセリードの役割
- シンセリードのアレンジ方法
- シンセリードの音作り
など、アレンジに彩りを添えるシンセリードのテクニックを学んでいきましょう!
シンセアレンジを構成する各パートの概要については、以下の記事をご覧ください。
基本的なシンセアレンジテクニックを使ったプログレッシブハウスのDEMO
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
シンセリードの役割とアレンジ方法
シンセリードの役割
シンセリードの最も重要な役割は、旋律の演奏です。
ただしここでいう旋律とは、いわゆるメインメロディのことだけを指す言葉ではなく、以下のようなものも含まれます。
- メインメロディ
- オブリガート
- 旋律的アルペジオ
- リフ
いわば、旋律的な要素を持ったものは全てリードで演奏可能ということですね!
シンセリードのアレンジ法
シンセリードの役割は旋律の演奏であることをお伝えしましたが、その一方で、わかりやすいメロを書いてしまうと、80年代テクノや、90年代ユーロビートのような古めかしい印象になりがち・・・。
今風の垢ぬけたリードにしたいなら、以下の2つの考え方でアレンジすると良いでしょう。
- ピンポイントでアクセント程度に使う
- トリッキーでテクニカルなフレーズで攻める
それぞれ詳しくみていきます。
ピンポイントでアクセント程度に使う
楽曲のポイントポイントで、軽めのフレーズをさりげなく入れてあげましょう。
メロディを演奏するというより、ちょっとしたSEを鳴らすイメージです。
ダンスミュージックはあくまで「踊る」ことが目的なので、必ずしも聞き映えのするメロディが入っている必要はありません。
アレンジの主体はリズムやバッキングに任せて、リードはピンポイントでさりげなく使用するのも一つの手です。
トリッキーでテクニカルなフレーズで攻める
楽曲のソロパートなど、どうしてもガッツリとメロを演奏する必要がある場合は、できる限りトリッキーでテクニカルなメロディにしてあげた方が今風になります。
テクニカルなシンセリードの例
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE『R.Y.U.S.E.I.』より
シンセリードの音作り
それでは次に、シンセリードの音作りについて学んでいきましょう!
今回もNative Instruments社のMassiveを例に、各パラメータの設定方法を解説していきます。
オシレータ
オシレータのセッティングは以下の通りです。
メインのオシレータ
音の質感やイメージを決める主役のオシレータ。
作りたい音色に応じて、使用するオシレータを適宜選択していきます。
- ソフトリード = 柔らかく丸みを帯びた音色。三角波のような倍音の少ないオシレータを選択するか、フィルターを活用して倍音成分をカットして作る。
- ハードリード = 派手でギラギラした音色。ノコギリ波、パルス波など、倍音の多いオシレータを選択した上で、ユニゾン&デチューンで厚みを出すと効果的。
サブのオシレータ
倍音の付加や音色の増強など、必要に応じてメインオシレータにプラスしていきましょう。
- 複数の波形を重ねる
- 音程や音量を変えて重ねる
- デチューンする
など、加算合成のテクニックが役立つはずです。
ソフトリードの音色例
ハードリードの音色例
エンベロープ
次に、エンベロープのセッティングを見ていきましょう。
アンプリチュードエンベロープ
あくまで旋律を演奏することが目的なので、立ち上がりが早く持続音が鳴らせるセッティングが良いでしょう。
- アタック早め
- サスティンはMax(100%)
- リリースも早め
が基本となります。
フィルターエンベロープ
音を持続させたいが、アタック感は欲しい。
そんな時には、フィルターエンベロープが大活躍してくれます。
アンプリチュードエンベロープのサスティンを100%に設定しておけば、フィルターエンベロープ側でサスティンを絞っても音を持続させることができます。
エフェクト処理
シンセリードにはディレイがよく合います。
ディレイをかけることで、より複雑でリッチなリードサウンドに仕上がりますので、効果的に取り入れてみてください。
ディレイの設定は8分音符や付点8分音符のテンポディレイが良いでしょう。
ディレイなしのリード
ディレイありのリード
ちなみに、エフェクトはシンセ上で直接かけてもOKですし、別プラグインで外付けしてもOKです!
まとめ
というわけで、シンセリードのアレンジと音作りについて、詳細を解説しました。
ある意味、シンセアレンジにおいて最もセンスが問われる難しいパートではありますが、さりげなく使用するだけでも楽曲に彩りを添えることができます。
今日の記事を参考に、効果的に活用してみてください!
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