アコギアレンジ基本スタイル①:ストロークの特徴と打込みテクニックをマスターしよう!
こんにちは、OTOxNOMA認定講師、作曲家の青山シゲルです。
今日は、アコースティックギターにおける基本スタイルの中から「ストローク」について解説をしていきます。
- ストロークとは?
- 8ビートストロークの特徴&打込み方
- 16ビートストロークの特徴&打込み方
- コードチェンジ
ストロークは、アコースティックギターのアレンジにおいて最も基本的なスタイル。
そんなストロークの特徴と打込み方法について詳しく解説していきます。
今回は「8ビート」と「16ビート」で解説をしますが、他のジャンルやリズムにもそのまま応用できますので、バッチリマスターしていきましょう!
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
アコギアレンジ基本スタイル①:ストロークの特徴と打込みテクニックをマスターしよう!
ストロークとは?
左手でコードを押さえ、右手でジャカジャカとリズムを刻むことを「ストローク」といいます。
アコースティックギターのストロークでは、ピックを使ってオルタネイトピッキングで演奏するのが一般的です。
演奏するリズムの違いによっていくつかのビートに分類できます。
- 8ビート
- 16ビート
- 4ビート
今日は、ポップスで比較的よく使われる「8ビート」「16ビート」のストロークについて解説していきます。
なお、各種ビートに関する詳細は以下の記事で解説していますので、合わせてご活用ください。
8ビートストローク
まずは、8ビートストロークの基本的なパターン&打込み方法について解説していきます。
8ビートストロークの基本パターン
8ビートストロークの基本的なパターンを2つご紹介します。
8ビート:パターン1
8ビート:パターン2
ピッキングのダウン/アップの位置に着目してみてください。
8ビートの場合は、8分音符のオモテ拍をダウンストローク、ウラ拍をアップストロークでピッキングします。
パターン2の場合、3拍目の頭は手前の音とタイでつながっているため発音はしませんが、このような場合も腕だけはダウンストロークの形で動かしています。
このように、ピックを弦に当てない状態で腕だけを動かすことを「空ピッキング」といい、演奏としてはアップピッキングが2回続く形になります。
8ビートストロークのアクセント位置
8ビートでは、原則として2・4拍目の頭にアクセントをつけるとノリが良くなります。
また、オモテ拍よりもウラ拍を弱く演奏することで強弱のメリハリがついて良いでしょう。
8ビートストロークの打込み方
ここからは、8ビートストロークの打込みテクニックについて解説します。
ストロークを打込む際の流れは以下のとおりです。
- ベタ打ちする
- ピッキングのズレを再現
- ベロシティで強弱をつける
- 発音する弦の数を調整
- ベロシティをランダマイズ
まずは、シンプルにベタ打ちしたものを聞いてみましょう。
今回は、先ほどの「パターン2」をBPM110で打込みました。
ベロシティは100で固定、譜面通りのリズムで6本の弦全てをジャストタイミングで打込んでいます。
さすがにこのままでは非常に機械的な聞こえ方がしますね。
ここから微調整しながらリアルなサウンドを作っていきましょう!
ピッキングのズレを再現〜ベロシティで強弱をつける
まずは、ピッキングの「ズレ」を再現しましょう。
生のギターでストロークを演奏する際、ピックは6本の弦に同時に当たるのではなく、わずかなズレを持って各弦を通過します。
このとき、ダウンストロークは「低音弦→高音弦」の順に、アップストロークは「高音弦→低音弦」の順にピックが当たることになります。
これをノートのズレで再現するわけです。
ズラす値はテンポや楽曲の雰囲気によって変わりますが、今回は4ティックずつズラしてみました。
さらに、前項でお伝えしたアクセント位置を参考に、ベロシティで強弱&アクセントをつけてみましょう。
簡単な調整で大分ギターらしいサウンドになってきましたね!
発音する弦の数を調整〜ベロシティをランダマイズ
今度は、同時に発音する弦の本数に差をつけてみます。
この作業に「これ!」というルールはなく、むしろランダムに感覚で間引いてみましょう。
一例として、強めに弾く箇所は6本すべてを鳴らし、それ以外の箇所は本数を間引いて4~5本で鳴らすようにするとうまくいきます。
さらに、同時に鳴らす弦のベロシティをランダムに変化させてみましょう。
ダウンストロークでは低音側を強め、アップストロークでは高音側を強めにしますが、あまり規則的になり過ぎないよう感覚でバラけさせましょう。
どうですか?かなりリアルなサウンドに聞こえますね!
このように、ギターの生演奏の特徴を意識して打込むことで、よりリアルなサウンドを再現することが出来ます。
16ビートストローク
次に、16ビートストロークの基本的なパターン&打込み方法について解説していきます。
16ビートストロークの基本パターン
16ビートストロークにおいても、基本的なパターンを2つご紹介します。
16ビート:パターン1
16ビート:パターン2
16ビートの場合は、16分音符のオモテ拍をダウンストローク、ウラ拍をアップストロークでピッキングします。
パターン2の場合、3拍目の頭は空ピッキングになっていて、演奏としてはアップピッキングが2回続く形になります。
16ビートストロークのアクセント位置
8ビートと同様、2・4拍目のアタマにアクセントをつけつつ、1拍目アタマ、2拍目ウラのアップもやや強めにしてやるとリズムに緩急がつきます。
16ビートストロークの打込み方
8ビート同様に、以下の手順で打込んでいきます。
- ベタ打ちする
- ピッキングのズレを再現
- ベロシティで強弱をつける
- 発音する弦の数を調整
- ベロシティをランダマイズ
今回は、「パターン2」をBPM95で打込んでみました。
ピッキングのズレを再現〜ベロシティで強弱をつける
やり方は8ビートと全く同じです。
8ビートの例にならって、ダウン/アップのピッキングのズレ、ベロシティによる強弱&アクセントをつけて入力していきましょう。
発音する弦の数を調整〜ベロシティをランダマイズ
こちらも8ビートと全く同じです。
弦の本数を間引く際、強めの音は高音弦寄りのサウンド、弱目の音は低音弦寄りのサウンドにするとメリハリがついてグルーヴ感が際立ちます。
ここでも規則的になり過ぎないよう注意しましょう。
さらに、同時に鳴らす弦のベロシティをランダマイズして完成です。
以上、ストロークの基本的な打込み方をご紹介しました!
空ピッキングやアクセントの位置を変えたりすると、さまざまなリズムを表現できますのでぜひ試してみてください。
コードチェンジ
ここからはストローク演奏時のコードチェンジについて、その特徴を解説していきます。
8ビートのパターン2を例に解説していきますが、まずは以下の動画をご確認ください。
動画をご覧いただくとおわかりいただけると思いますが、コードチェンジを行う直前の8分音符(今回の場合4拍目のウラ)では次のコードを押さえる予備動作として弦から手を離していることがお分かりいただけると思います。
つまり、この瞬間だけは何のコードも押さえていない状態というわけですね。
また、コードチェンジのために手を離したときには、指が弦に擦れて「キュ」というフレットノイズが出る場合もあります。
本来は意図的に出すものでも、毎回出すものでもありませんが、フレットノイズが入ることでよりギターらしい打込みに仕上げることができます。
コードチェンジの打ち込み方
上記のようなコードチェンジの特徴を打込みで再現してみましょう。
コードチェンジを行う4拍目ウラで手を離している様子を再現するために、6本とも開放弦の音に変更します。
また、ほとんどのギター音源にはフレットノイズ用のサンプルも収録されていますので、これもコードチェンジのタイミングにちりばめてみましょう。
いかがでしょうか?
なかなかギターらしい生っぽさが表現できたと思います。
これらの打込みテクニックを活用することでリアルなギターサウンドが実現できますのでチャレンジしてみてくださいね!
まとめ
というわけで、今回はアコースティックギターのストロークの特徴と打込み方法について詳しく解説しました。
今回は、どのような音源でも対応できるよう手作業でMIDI入力と調整を行なっていますが、音源によってはストロークの方向や強弱の違いを個別にサンプリングしたアーティキュレーションが用意されているものもあります。
それらを用いる場合も考え方は同じでOK。
然るべきタイミングで適切なアーティキュレーションを割当てることで、リアルなギタートラックが作れるはずです。
ぜひ、あなたのギターアレンジの向上に繋げていただければ幸いです!
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