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エフェクターの基礎知識⑦:フェイザーの基礎を理解しよう!

こんにちはOTOxNOMA認定講師の鎧都万雄大です。

今日は、フェイザーの基礎知識について解説していきます。

  • フェイザーとは?
  • フェイザーの使用例
  • 各種パラメータの解説

位相の変化を用いて音に独特のうねりを作り出すことのできるエフェクター。

サウンドに劇的な変化をもたらすので、使いどころが難しく感じてしまう方もいらっしゃると思います。

そのため、今回はその仕組みについて詳しく触れながら、ご自身が作りたい音にフェイザーが必要なのかをしっかり判断できるよう解説していきますので、ぜひご活用ください!

※こちらの内容は動画でも学習することができます。

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エフェクターの基礎知識⑦:フェイザーの基礎を理解しよう!

フェイザーとは?

フェイザーは、位相を周期的に変化させた音を重ね、うねりを付加するエフェクターです。

別名「フェイズシフター」とも呼ばれ、その名の通り「位相(=フェイズ)を動かす(=シフト)」ことで効果を得ています。

ここで「位相」についても詳しくお話しします。

音の波形には必ず周期があります。

そして、1周期のうち波形がどこから始まるかを示したものを「位相」と呼びます。

さらに、1周期=360°として、位相を角度と同じ表し方をする場合もあります。

2つの波形を比較した時に「位相に180°のズレがある」という場合は、半周期分ズレていることを表します。

ある音の半周期分のズレを秒数で表すと、約0.00113秒(=1.13ミリ秒)という極めてわずかなズレです。

しかし、音の世界ではこのわずかなズレですらサウンドに大きな影響を与え、バンドストップフィルターをかけたような音に変化させてしまいます。

バンドストップフィルターの効果については下記の記事で解説しています。

位相にズレがない状態

位相に180°ズレがある状態

フェイザーでは、さらにこのズレ具合を低周波発信器(=LFO)で周期的に変調(=モジュレーション)させています。

そのため、バンドストップフィルターのかかるポイントが周期的に変化したようなうねりを付加することができます。

その変化はアナライザで見るととてもわかりやすいですね。

フェイザーの使用例

フェイザーのかかった音はクセが強く特殊効果的なので、積極的な音作りのためだけに使われることがほとんどです。

DTMや音楽の分野では、とりわけエレキギターのエフェクターとして用いられることが多いですね。

エフェクトをかけてもハッキリとリズムを出せるため、カッティングギターと併せて使われることもあります。

フェイザーなし

フェイザーあり

各パラメータについて

フェイザーには以下のようなパラメータがあります。

  • レート(Rate)
  • デプス(Depth)
  • ステージ(Stage)
  • フィードバック(Feed Back)
  • ミックス(Mix)

それぞれのパラメータでどんな変化が起こるのか解説していきます。

以下の素材にエフェクトをかけてみますので、変化を聴き比べてみましょう。

エフェクトなし

レート(Rate)

LFOの変化周期を決めるパラメータです。

設定できる周期に差はありますが「Hz(ヘルツ)」で表され、値が高いほど高速で変化します。

機種によってはDAWのテンポ情報と同期できるものもあり、楽曲とシンクロした躍動的なうねりを作ることも可能です。

レートが低い

レートが高い

デプス(Depth)

LFOの変化幅を決めるパラメータです。

設定できる変化幅に差はありますが、値が大きいほどハッキリとした変化が聴き取れるようになります。

デプスが小さい

デプスが大きい

ステージ(Stage)

位相がズレた音をどれだけ重ねるかを決めるパラメータです。

ステージが多いほど、位相の違う複数の音が重なります。

そのため、バンドストップフィルターのかかるポイントが増えたような効果をもたらし、より複雑なうねりを作ることができます。

エフェクターの中には、「Pole(ポール)」または「Poles(ポールズ)」と表記されていたり、そもそも設定できないものもあります。

ステージが2

ステージが8

フィードバック(Feed Back)

クセの強さを決めるパラメータです。

一般的にゼロから+(プラス)方向に設定でき、値が高いほどクセの強いうねりになります。

強すぎる場合は耳障りなサウンドになるため、音を聴きながら心地よいうねりを探しつつ設定しましょう。

フィードバックが低い

フィードバックが高い

ミックス(Mix)

原音とエフェクト音を決めるパラメータです。

0%から100%までの間で指定することができ、値が大きいほどエフェクト音が大きく、原音が小さく聴こえるようになります。

フェイザーは原音との位相の差によって効果が出るため、0%やフィードバックがゼロの場合の100%では全く効果がない状態となります。

ミックスが0%

ミックスが50%

ミックスが100%

まとめ

というわけで、フェイザーについて詳しく解説しました。

位相の変化によって、独特のうねりを付加するエフェクター。

クセは強いのですが、ハマったときのカッコ良さは唯一無二、いろいろな音で試してみましょう!

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