ディミニッシュセブンスコードを活用したコード進行をマスターしよう!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、「ディミニッシュセブンスコード」を活用したコード進行について解説していきます。
- ディミニッシュセブンスコードの特徴
- ディミニッシュセブンスコードの代表的な進行
- ディミニッシュセブンスコードの使い方
ディミニッシュセブンスコードは、セカンダリードミナントやトニックの代理和音として活用することができる便利な和音。
仕組みさえ理解してしまえば取り扱いは難しくありませんので、サクッと学んでいきましょう!
ディミニッシュセブンスコードの基礎
ディミニッシュセブンスコードの特徴
ディミニッシュセブンスコードには、以下の3つの特徴があります。
- 短三度の堆積でできている
- 3種類しか存在しない
- ふたつのトライトーンを含む
それぞれ解説していきます。
短三度の体積でできている
以前、「特殊な三和音&四和音」の解説記事でもお話ししましたが、ディミニッシュセブンスコードは全ての構成音が短三度の堆積でできています。
したがって、何回転回させても各構成音のインターバルは全く変化しません。
3種類しか存在しない
じつは、ディミニッシュセブンスコードはたった3種類しか存在しません。
「Cdim7」「C#dim7」「Ddim7」の3種類のコード以外は、すべてそれらの転回系として考えることができるからです。
コードネーム | 構成音 |
Cdim7、D#dim7、F#dim7、Adim7 | C、D#、F#、A |
C#dim7、Edim7、Gdim7、A#dim7 | C#、E、G、A# |
Ddim7、Fdim7、G#dim7、Bdim7 | D、F、G#、B |
ふたつのトライトーンを含む
ディミニッシュセブンスコードには、ふたつのトライトーンが含まれることも大きな特徴です。
ディミニッシュセブンスコードの代表的な進行
前述のとおり、ディミニッシュセブンスコードには2つのトライトーンが含まれています。
これを活用したコード進行が「パッシングディミニッシュ」とよばれるディミニッシュセブンスの代表的な用法です。
あるダイアトニックコードから、半音上のディミニッシュセブンスを経由し、さらに半音上のダイアトニックコードへ接続するのが特徴です。
例として、以下の譜例をご覧ください。
パッシングディミニッシュを用いた進行
セカンダリードミナントを用いた進行
C#dim7に含まれるトライトーンのうち「C#」と「G」の音は、それぞれ次のコードであるDm7の「D(主音)」「F(第3音)」に解決しようとする力が働きます。
「C#」と「G」というトライトーンは、Dm7のセカンダリードミナントである「A7」がもつトライトーンと同じものですよね!
つまり、C#dim7は「V7/II」である「A7」と全く同じ役割を果たしているということなんです。
このように、パッシングディミニッシュは、セカンダリードミナントの置き換えとして使用することができます。
ディミニッシュセブンスコードの使い方
ディミニッシュセブンスコードには、先ほどご紹介したパッシングディミニッシュを含む3種類の使い方があります。
- 半音上行アプローチ(パッシングディミニッシュ)
- 半音下行アプローチ
- 同じルート上でのアプローチ(トニックディミニッシュ)
それぞれ詳しくみていきましょう。
半音上行アプローチ(パッシングディミニッシュ)
起点となるダイアトニックコードから、半音上のディミニッシュセブンスを経由して、さらに半音上のダイアトニックコードへアプローチする進行です。
トライトーンの解決に伴う強い進行力があり、同じトライトーンをもつ長三度下のセカンダリードミナントの代理として使用します。
半音下行アプローチ
起点となるダイアトニックコードから、半音下のディミニッシュセブンスを経由して、さらに半音下のダイアトニックコードへアプローチする進行です。
トライトーンが解決しないためそこまで頻繁に使用することはありませんが、サブスティテュートドミナントを用いた半音下行のアプローチにも似ているため、その代理として使うのも良いかと思います。
同じルート上でのアプローチ(トニックディミニッシュ)
ダイアトニックコードから、同じルートを持つディミニッシュセブンスコードを経由して、再び同じダイアトニックコードへ戻る進行です。
もっぱらトニックの和音で使われるため、「トニックディミニッシュ」と呼ばれることもあります。
まとめ
というわけで、ディミニッシュセブンスコードの用法について詳しく解説しました。
セカンダリードミナントの代理として用いたり、トニックのコードを変化させてマンネリを防いだり、様々なシーンで活躍が期待できる和音ですので、ぜひ積極的に活用してみてください!
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