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フューチャーベースのベースパート作り込みテクニック!シンセの設定やサブベース生成方法を解説!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、フューチャーベース制作におけるベースパートのブラッシュアップ作業について解説します。

以下の3つの観点から、ベースサウンド作りのポイントをレクチャー。

  • シンセのセッティング
  • サブベースの追加
  • EDMらしいエフェクティブなオカズの追加

アレンジ全体をしっかりと支えつつ、パワフルで印象的なベースを作るためにどうすれば良いのか?

そのテクニックを細かく解説していきますので、しっかりと学んでいきましょう!

※本企画はデータ連動企画となっています。講師イナゲが作った楽曲のパラデータをダウンロードすることができますので、ぜひそちらも合わせてご活用ください!

データのダウンロードはこちら

こちらの楽曲のパラデータをダウンロードできます。

 

フューチャーベースのベースパート作り込みテクニック!

フューチャーベースのベースパート作り込みテクニック!

フューチャーベースは、その名が示すとおり「ベースミュージック」と呼ばれるジャンルのひとつ。

ベースのサウンド作りが、フューチャーベースらしさを決定する1つの特徴ともいえるでしょう。

そこで今日は、フューチャーベースらしいベースパートを作るための手順とテクニックをご紹介していきます。

  1. シンセのセッティング調整
  2. サブベースの追加
  3. エフェクティブなオカズをプラス

それぞれ詳しく解説していきます。

シンセのセッティング調整

まずは、ベース音を演奏するシンセのセッティングから調整していきましょう。

ベースの音色を作り込んでいく上でとくに意識したいシンセのパラメータは以下の3点です。

  1. エンベロープ
  2. フィルター
  3. レガート・グライド

それぞれ詳しく解説していきます。

※例によってここからはNative Instruments社のMASSIVEを使用して解説していきますが、他のシンセ音源でも同様の処理が可能です。お手持ちの音源に付属のマニュアルをご参照ください。

■ 1. エンベロープの調整

まずは、エンベロープから調整していきましょう。

フューチャーベースのベースラインは極めてシンプル。

コードのルートを白玉で演奏するだけでも十分サマになります。

この「白玉で演奏する」という状態を作る上では、ベース音が不必要に減衰してしまったり、途中で音が切れてしまっては実現できませんよね。

したがって、まずはエンベロープを調整してまっすぐ伸びる持続音を作っていきましょう。

実際のセッティングは以下の通りです。

  • A = アタック早め
  • S = サスティン100%(必然的にディケイは無効)
  • R = リリース早め
  • フィルターエンベロープは原則オフでOK

ノートが再生された瞬間からベース音がパキッとスタートして欲しいのでアタックは早め

また、減衰せずまっすぐ伸びる音を作るためには、サスティン100%が大原則です。

リリースに関してはお好みで良いのですが、あまりにも余韻が長すぎるとパキッとしたサウンドになりませんので、こちらも基本は早めで良いでしょう。

また、シンセのプリセットによっては、アンプリチュードエンベロープだけでは音がまっすぐ伸びてくれない場合も考えられます。

フィルターエンベロープが作動している場合などですね。

その場合はフィルターエンベロープをオフにしてしまってOKです。

■ 2. フィルターの調整

つぎに、フィルターで倍音成分をコントロールしていきましょう。

とくに、楽曲前半のアンビエントなシーンで使用するベースは、倍音成分の少ない丸みを帯びた音色を作る必要があります。

ベースの音がアンビエントな雰囲気を壊さない程度にローパスフィルターをかけていきましょう。

後者の方が、アンビエントな雰囲気に溶け込んだサウンドになっていることがお分かりいただけると思います。

フィルター無し

フィルター有り

 

上記に加えて、ベースのフィルター使いとして気をつけておきたいポイントを1つ。

じつは、倍音成分が多くなるほど音の重心が高くなる傾向があります。

ベースの重心が高くなりすぎるとアレンジ全体を十分に支えられなくなってしまうわけですね。

ですから、フィルターを使って倍音成分を調整しながら、しっかりと低音を支えられる程度に重心を下げてあげましょう。

基準としては、キックの位置よりもほんの少しだけ高いくらいの位置どりを狙うと良いと思います。

重心高い

重心低い

■ 3. レガート・グライド

フューチャーベースに限った話ではありませんが、ベースの音色は「モノフォニック」に設定し、レガートをオンにして軽くグライドさせましょう

これにより、2音以上の連続するノートは滑らかにポルタメントして演奏されることになります。

グライドがもたらすポルタメント効果は、ベースサウンドによりパワフルでアグレッシブな印象をもたらしてくれるのでオススメです。

サブベースの追加

シンセのセッティングが完了したら、次にサブベースを追加していきましょう。

サブベースとは、メインのベースのオクターブ下で低音を補強するベース音(またはそのテクニック)のことを指します。

サイン波など倍音の少ない音色を使ってオクターブ下のベースを重ねるのが常套手段。

これにより重低音がプラスされ、どっしりとしたベースを作ることができます。

メインベース

サブベース

両方を足したもの

サブベースを作る方法は以下の3種類です。

  1. シンセ内でサイン波を加算合成する
  2. 別トラックにサブベース用の音色を立ち上げ、同時に再生する
  3. ベースエンハンサーを使用する

■ 1. シンセ内でサイン波を加算合成する

メインのベースと同じシンセ内でオクターブ下のサイン波を足し合わせるだけの簡単テクニックです。

サブベース用オシレータのボリュームつまみをコントロールして、適切なバランスに調整しましょう。

■ 2. 別トラックにサブベース用の音色を立ち上げ、同時に再生する

同一シンセ内の合成ではなく、サブベース専用の別トラックを立ち上げる方法です。

この場合は、メインベースとサブベースで別々のシンセを使えるという利点があります。

ちなみに今回の教材曲ではこの方法でサブベースを用意しています。

といっても今回は少しイレギュラーで、ビルドアップ部分で使用しているベースがそのままドロップ部分でサブベースの役割も果たしているという非常に合理的な設計です。

こういう方法も全然アリです!

■ 3. ベースエンハンサーを使用する

こちらは上級者向け。

エフェクトプラグインの中には、重低音を付加してくれる「ベースエンハンサー」という便利なプラグインがあります。

Wavesの「MaxBass」「RBass」などがその代表ですね。

これらをベーストラックにインサートすることで、任意の帯域の重低音を自動的に生成してくれます。

Mixなどにも応用できますので、興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。

エフェクティブなオカズをプラス

最後にベースパートにエフェクティブなオカズをプラスしてみましょう。

今回は、冒頭部分にベース音によるグリッサンド系フレーズをプラスした他、ドロップでは合間合間にEDMらしい攻撃的なサウンドのオカズを差し込んでいます。

冒頭のグリッサンド

ドロップの攻撃的なFX

とくに後者は、EDMらしいアグレッシブなベースサウンドを実現する上で効果的。

ドロップ部分のベースはRAZORを使用していますが、オカズ部分ではOmnisphereのEDM系ベースのプリセットを使用しました。

(もちろん、シンセを駆使することでこういったサウンドは自分自身で作り出すことも可能です。)

 

まとめ

というわけで、ベースパートの作り込み手順とテクニックを解説しました。

ベースひとつでも様々なテクニックが使われていることお分かりいただけたと思います。

とくに、フィルターやサブベースによる重心のコントロールはアレンジ全体を下支えするベースを作る上でとっても重要

今日の記事を参考に、ぜひご自身でもいろんなセッティングを試してみてください!

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