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基本ビートの打込み①:ベロシティ設定のコツをマスターしよう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、基本ビートの打込みにおけるベロシティ設定のコツについて解説していきます。

  • 8ビート&16ビートのベロシティ
  • 4ビート&2ビートのベロシティ

ベロシティとは、打鍵の強さ(=音の強さ)のことでしたね。

ドラムのベロシティ設定方法にはコツがあり、いくつかのルールさえ理解してしまえば、だれでも簡単にマスターすることができます。

ドラムの打込みにおいて絶対に欠かすことのできないパラメータですので、しっかりとマスターしていきましょう!

 

基本ビートのベロシティ①:8ビート&16ビートのベロシティ

基本ビートのベロシティ①:8ビート&16ビートのベロシティ

まずは、ポップスやロックで多用する「8ビート」「16ビート」のベロシティについて解説していきます。

  • キック
  • スネア
  • ハイハット&ライド

の3点において、それぞれのベロシティ設定方法をみていきましょう!

キックのベロシティ

8ビート16ビートにおけるキックのベロシティは、以下のルールに従います。

  1. 強拍 > 中強拍 > 弱拍 > ウラ拍
  2. シンコペーションは強く演奏する
  3. 4つ打ちの場合はなるべく均等に

■ 1. 強拍 > 中強拍 > 弱拍 > ウラ拍

原則として、強拍である1拍目が最も強く、次点が中強拍である3拍目、弱拍となる2拍目と4拍目はさらに弱くなります。

また、「8分ウラ」「16分ウラ」などのウラ拍にあるキックは、オモテ拍よりもさらに弱くなる傾向にあります。

16ビートの場合も同様に

■ 2. シンコペーションは強く演奏する

仮にウラ拍におかれたキックであっても、シンコペーションの場合は強く演奏します。

シンコペーションは、強拍や中強拍にあるアクセントを前倒したものですから、必然的にアクセントも引きつがれます。

■ 3. 4つ打ちの場合はなるべく均一に

4分音符で毎拍キックを演奏するいわゆる「4つ打ち」の場合には、ベロシティはなるべく均一にします。

ハウスやトランスなどダンスミュージックのイメージで、淡々とシンプルに刻んであげた方がマッチするでしょう。

(もちろん、生演奏を模して多少の増減(ブレ)を加えるのはOKです。)

スネアのベロシティ

「8ビート」「16ビート」のスネアは、2拍目と4拍目で演奏するのが基本。

いずれも弱拍で鳴らすことが前提ですので、両者は均等なベロシティで打込んでしまっても構いません

元気良い仕上がりにしたい場合は比較的強めのベロシティ、ソフトな仕上がりにしたい場合は弱めのベロシティを設定すると良いでしょう。

ベロシティを低めに設定したスネア

ハイハット&ライドのベロシティ

8ビート16ビートにおけるハイハット&ライドのベロシティは、以下のルールに従います。

  1. 表ノリの場合は「オモテ拍 > ウラ拍 > 16分ウラ」
  2. 裏ノリの場合は「ウラ拍 > オモテ拍 > 16分ウラ」

■ 1. 表ノリの場合は「オモテ拍 > ウラ拍 > 16分ウラ」

オモテ拍を強く感じる、いわゆる「表ノリ」の場合は、オモテ拍を強く打込みウラ拍を弱く打込むとよいでしょう。

16ビートにおける16分ウラはさらに弱く打込みます。

表ノリの場合、2拍目&4拍目のスネアと同時に演奏されるハイハットは、1拍目&3拍目より強く演奏されることが多いです。

ハイハットの場合

ライドの場合

■ 2. 裏ノリの場合は「ウラ拍 > オモテ拍 > 16分ウラ」

楽曲によっては、ウラ拍を強調した、いわゆる「裏ノリ」にしたい場合もあるかと思います。

そのような場合は、先ほどとは逆にウラ拍を強調した刻みにしてあげればOKです。

ハイハットの場合

ライドの場合

 

基本ビートのベロシティ②:4ビート&2ビートのベロシティ

基本ビートのベロシティ②:4ビート&2ビートのベロシティ

つぎに、主にジャズで使用することの多い「4ビート」と「2ビート」のベロシティについても考えていきましょう。

「4ビート」「2ビート」では、シンバルレガートがリズムの主役になるため、

  • ハイハット&ライド
  • キック
  • スネア

の順に解説していきます。

ハイハット&ライドのベロシティ

4ビート&2ビートにおけるハイハット&ライドのベロシティは、以下のルールに従います。

  1. 4ビート = 2拍目&4拍目を強めに
  2. 2ビート = 1拍目&3拍目を強めに
  3. ジャズ・ワルツ = 2拍目&3拍目を強めに

■ 1. 4ビートのシンバルレガートは2拍目&4拍目を強めに

4ビートでは、2拍目と4拍目で刻まれるフットハイハットに合わせて、シンバルレガートにもアクセントをつけてあげるとそれっぽくなります。

イメージとしては、以下の通りになります。

2拍目&4拍目 > 1拍目&3拍目 > ウラ拍(3連ウラ)

■ 2. 2ビートのシンバルレガートは1拍目&3拍目を強めに

2ビートの場合は、2分音符のフィールを出すために1拍目&3拍目を強く演奏することになります。

逆に、2拍目と4拍目は極力弱く演奏するか、あるいはフットハイハットのみに留めても十分なくらいです。

イメージとしては以下の通りとなります。

1拍目&3拍目 > ウラ拍(3連ウラ) > 2拍目&4拍目 

ハイハットの場合

ライドの場合

■ 3. ジャズ・ワルツのシンバルレガートは2拍目&3拍目を強めに

ジャズ・ワルツでは、2拍目と3拍目で刻まれるフットハイハットに合わせて、シンバルレガートにもアクセントをつけるのが良いでしょう。

イメージとしては以下の通りとなります。

2拍目&3拍目 > 1拍目 > ウラ拍(3連ウラ)

キックのベロシティ

4ビートや2ビートにおけるキックの入れ方は、以下の2種類が考えられます。

  1. 積極的にビートを刻む場合
  2. アクセントをつけたい場所でのみ演奏する場合

これらを踏まえて、双方のベロシティに対する考え方を解説します。

■ 1. 積極的にビートを刻む場合

4ビートや2ビートにおいて、キックで積極的にビートを刻む場合、キックは以下のタイミングで演奏されます。

  • 4ビート=4つ打ち
  • 2ビート=2拍ごと
  • ジャズ・ワルツ= 強拍(1拍目)のみ

この場合、いずれも4つ打ちの考え方同様に、なるべく均等に打ち込んであげるのが良いでしょう。

4ビートの場合

2ビートの場合

ジャズ・ワルツの場合

■ 2. アクセントをつけたい場所でのみ演奏をする場合

シンバルレガートがリズムの主体となる4ビート&2ビートでは、「アクセントをつけたい場所」でのみキックを入れるというスタイルも登場します。

その場合は、その時その時で楽曲にマッチした強さを吟味して入れてあげればOKです。

スネアのベロシティ

キック同様、4ビート&2ビートにおけるスネアの入れ方は、

  1. 積極的にビートを刻む場合
  2. ゴーストノート中心

の2種類が考えられます。

■ 1. 積極的にビートを刻む場合

4ビートや2ビートにおいて、スネアで積極的にビートを刻む場合は、8ビートや16ビート同様に2拍目と4拍目で演奏することになります。

したがって、ベロシティ8ビート16ビートと同様の考え方でOKです。

4ビートの場合

2ビートの場合

■ 2. ゴーストノート中心

スネアで積極的にビートは刻まず、主にゴーストノートを使ってグルーヴ感をプラスしていくスタイルもあります。

ゴーストノートは、聞こえるか聞こえないかくらいのソフトな音量で演奏するのが基本ですので、自ずとベロシティも控えめになります。

 

まとめ

というわけで、基本ビートにおけるベロシティ設定のコツをご紹介しました!

今日ご紹介したテクニックは、今後解説するさまざまなジャンルにおけるベロシティ設定にも応用できます。

実際に打込んでみて、その感覚をしっかりとマスターしていきましょう!

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