ブレイクビーツってなに?リズムループを使ったビートメイクをマスターしよう!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、前回の記事で解説したオーディオ素材を使ったビートメイクに関連して、リズムループを使ったビートメイクについて解説していきます。
- リズムループとは?
- リズムループの起源
- リズムループ3種の活用法
リズムループは、エレクトリック系ビートメイクには欠かせない重要なパート。
とくに、ヒップホップやブレイクスなどテクニカルなDJプレイから生まれたジャンルでは大活躍してくれます。
その成り立ちから実践的テクニックまで幅広くお届けしていきますので、ぜひご活用ください!
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
リズムループを使ったビートメイクテクニック
リズムループとは?
リズムループとは、予めプログラムされたリズムパターンを収録したオーディオ素材のこと。
近年は、DAWを買うとそれに付属して様々なループライブラリが付属してくることも多くなりました。
Logic Proに付属するApple Loopライブラリなんかは、その豊富さと使い勝手双方においてとても魅力的ですよね。
また、ループ素材を収録したライブラリCDなんかも数多く販売されていますから、気軽に入手することができます。
リズムループの例
リズムループの起源は「ブレイクビーツ」
「ブレイクビーツ」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。
実はあれこそが、リズムループの起源ともいえる手法。
既存曲のレコードからドラムだけになる部分(=ブレイクビーツ)を探し出し、同じレコードを2枚使って繰り返し演奏するDJテクニックが発祥です。
文章だけでは伝わりにくいと思うので、実際に2枚のレコードを使ってリズムをループ再生している様子をご覧ください。
このように、ドラムパートをループ再生させながら楽曲を組み立てていくのが「リズムループ」の基本的な考え方です。
リズムループ3種の活用法
DAWが発達した現代において、前述のような「ブレイクビーツ」の存在はより身近になりました。
DAW上でループ素材をカンタンに編集することができるようになったおかげで、エレクトリック系ビートメイクの幅もどんどん広がってきているといえるでしょう。
そこでここからは、リズムループを使用した各種ビートメイクテクニックをご紹介していきます。
リズムループを使ったビートメイク方法は、以下の3つがメジャーどころです。
- リズムトラックの色付けに使用する
- 2種以上のループをレイヤーする
- 波形を組み替えて別なビートを生成する
それぞれ詳しくご説明していきます。
リズムトラックの色付けに使用する
リズムマシンや単発素材を用いてリズムの基本部分を作り、それに色付けをする形でリズムループを使用する方法です。
通常は、キック、スネア、ハイハットの3点によるパターンを予め作った上で、それを装飾する形でリズムループを追加します。
追加するリズムループの種類によってサウンドがガラリと変化するのが面白いところ。
エレクトロ風のループならエレクトロ風サウンドに、ラテン系ループならラテン系サウンドにといった具合に、ループによって様々な結果が得られます。
いくつかパターンを作ってみましたので聞いてみましょう。
いずれも、キック、スネア、ハイハットは同じものを使用し、リズムループだけを入れ替えたものです。
パターン①:ハウス風①
パターン②:ハウス風②
パターン③:フラメンコ風
パターン④:エレクトロ風
パターン⑤:ラテン風
2種以上のループをレイヤーする
リズムループもまた、2種以上の素材をレイヤーすると様々な効果が得られます。
レイヤーする素材の選び方としては、以下のような考え方で行うと上手くいくでしょう。
- メイン素材:リズムの根幹となる素材
- サブ素材①:メインが物足りない場合に賑やかし用として(ハイハットの刻みなど)
- サブ素材②:メイン素材に特殊なテイストをプラスする素材(パーカッションなど)
基本は、メイン素材+サブ素材①または②の組み合わせで考えると良いですが、場合によっては3つ全て使うのもナシではありません。
今回は、それぞれ以下のような素材を選んでみました。
メイン素材
サブ素材①
サブ素材②
これらを組み合わせると以下のようなサウンドになります。
メイン素材+サブ素材①
メイン素材+サブ素材②
メイン素材+サブ素材①+サブ素材②
かなり豪華なサウンドになりますね!
番外編:リズムループをフィルがわりに使用する
1部分だけ目立つ素材を配置して、リズムループでフィルインを作る方法もあります。
リスナーに「おっ!」と思わせるような印象深い素材を選んであげるとグッドです!
波形を組み替えて別なビートを生成する
リズムループの醍醐味として、元の素材を切り貼りして全く違うビートを作り出してしまうのも面白いテクニックです。
例えば、元の素材が以下のようなものだったとします。
これを組み替えると、全く新しいビートが誕生します。
リズムループから単発素材を切り出す
さらに踏み込んだテクニックとして、リズムループから単発の素材を切り出して、それを使ってリズムを作ってしまうという手もあります。
元となる素材はこちら。
ここから切り出した素材は以下の通りとなります。(キック、スネア、ハイハットの順に並んでいます。)
これらを使ってビートを組むと、以下のような形になります。
元の素材とは全く違ったビートが誕生しましたね!
まとめ
というわけで、リズムループの成り立ちと、それを用いたビートメイクテクニックについて解説しました。
冒頭でもお伝えした通り、ヒップホップやブレイクスなどブレイクビーツを多用するジャンルでは欠かせないテクニックとなっています。
慣れないうちは難しく感じる方もいらっしゃるかと思いますが、オーディオの扱いに慣れる良いトレーニングともなりますので、ぜひこの機会にしっかりとマスターしていきましょう!
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