ジャンル別ベースアレンジ①:ロック・メタルのベースアレンジ&打込みテクニック!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、ロック・メタルのベースアレンジ&打込みテクニックについて解説していきます。
- ロック・メタルにおけるベースラインの特徴
- ロック・メタルのサウンドメイク
- ロックのベースライン例
- メタルのベースライン例
ロック・メタルといってもそのスタイルはさまざまですが、今日は最も基本となる特徴とそれらを反映させたサウンドメイク&アレンジ例をご紹介していきます。
ロックやメタルらしいベースとはどんなものなのか?
アレンジや打込みの際に気をつけるポイントはどこか?
詳しく解説していきますので、バッチリマスターしていきましょう!
ジャンル別ベースアレンジ①:ロック・メタルのベースアレンジ&打込みテクニック!
ロック・メタルにおけるベースラインの特徴
ここでは、ロックやメタルにおける最もオーソドックスなベースラインの特徴についてお伝えしていきます。
ロックやメタルでは、基本的にルート弾きを主体とした連打系のリズムが多く採用されます。
【ロック・メタルにおけるベースの特徴】
- ルート弾き
- 連打系リズム
このスタイルは、パワフルな楽曲を低音から下支えする上で最も都合の良いものとなっています。
ロックやメタルでは、男らしくルートを連打するのが基本であると覚えておきましょう。
なお、ロックやメタルというジャンルそのものの特徴やリズムについては以下の記事で詳しく解説しておりますので合わせてご活用ください。
ロック・メタルのサウンドメイク
ロック・メタルのベースサウンドの特徴は以下の通りです。
- 低音と高音を強調したドンシャリサウンド
- ピック弾きによる明瞭なアタック感
ロックやメタルではゴリゴリとした力強い音色が好まれる傾向があります。
いわゆる「ドンシャリ」と呼ばれる、低音と高音を強調したサウンドですね。
また、ピック弾きを採用するプレイヤーが多いことも特徴のひとつです。(もちろん指弾きするプレイヤーも少なくありませんが。)
指弾きに比べて明瞭なアタック感が得られますので、ド派手なバンドサウンドの中でも埋もれることなく聞かせることができます。
音源の設定
今回は、パワフルなサウンドを作りやすいプレシジョンベースのアクティブタイプを選択しました。
奏法はもちろんピック弾きです。
ドンシャリサウンドを実現すべく、内臓プリアンプのイコライザーで中域成分を抑えめにしています。
音源の設定
アンプ&エフェクターの設定
次に、アンプ&エフェクト周りをみていきましょう。
アンプヘッドは「Bass Pro」、キャビネットは「Control Room Pro」で「4×10 BASS ALU」を選択しました。
アンプヘッド側のイコライザーでもMID(中域)をガッツリと下げ、ドンシャリサウンドに仕上げています。
また、アンプヘッドではゲインとドライブを高めに設定し、ほんのり歪んだサウンドに。
グラフィックイコライザーで余分な低域の膨らみをカットしています。
最後にコンプレッサーでダイナミックレンジを整えて完成です。
アンプ&エフェクターの設定
ロックのベースライン例
ロックのベースライン例を3パターンご用意しました。
1つずつ見ていきましょう。
パターン①
ベース&ドラム
ベースのみ
フレーズの特徴
最も基本的な8分のルート弾きスタイルです。
ロックにおけるこの手のルート弾きでは、ダウンピッキングのみで演奏することが多くなります。
譜例のように4小節目(あるいは8小節目)などの節目で動きのあるオカズを入れるのも常套手段です。
打込みのポイント
基本的には、これまで解説した各種打込みテクニックにならって打込めばOKです。
特筆すべきポイントとしては、キースイッチを使って全てのノートをダウンピッキングに固定しているところです。
これにより、力強い演奏を実現しています。
スライドはピッチベンドを使って入力しましょう。
また、ロックに限ったものではありませんが、最後にグリッサンドを入れることでよりベースらしい演奏に仕上がります。
パターン②
ベース&ドラム
ベースのみ
フレーズの特徴
こちらもルート弾き&連打系ですが、コードチェンジがシンコペーションしているものとなります。
また、ピッキングはオルタネートを採用しています。
コードチェンジに合わせてベースもシンコペーションしますが、シンコペーションには若干のアクセントを伴いますのでダウンピッキングで演奏することが多くなります。
それにより、ピッキングのアップダウンが入れ替わりますので注意しましょう。
打込みのポイント
こちらも基本的な打込みテクニックに忠実に打込んでいきましょう。
前述の通り、ピッキングのアップダウンを意識しながらベロシティ設定を行うところがキモになります。
パターン③
ベース&ドラム
ベースのみ
フレーズの特徴
こちらは16ビートのパターン。キックのリズムに合わせてベースも連打していきます。
途中「x」印で書かれた音符はブラッシングで演奏する部分になります。
ブラッシングは、弦をミュートしながらピッキングする奏法ですので音程のないパーカッシブなサウンドが得られます。
これを織り交ぜることで、ノリの良いグルーヴ感を表現することができます。
打込みのポイント
こちらも基本に忠実に打込みましょう。
ブラッシングはゴーストノートのキースイッチを使って打込むことで表現することができます。
メタルのベースライン例
次に、メタルのベースライン例を3パターン見ていきましょう。
パターン①
ベース&ドラム
ベースのみ
フレーズの特徴
メタルの基本ともいえる、ダブル・タイムの16ビートパターンです。
ルートをひたすら16分音符で刻むこのスタイルは、メタルの王道といっても良いでしょう。
この早さになるとダウンピッキングのみで演奏することはできないため、必然的にオルタネートピッキングとなります。
打込みのポイント
こちらも基本に忠実に、ピッキングのアップダウンを意識して打込んでいきましょう。
最後の動きのある部分はハンマリング&プリングのキースイッチを使ってレガートで打込んでいます。
パターン②
ベース&ドラム
ベースのみ
フレーズの特徴
こちらは表ノリを強調すべく、各拍の頭のみでルートを演奏しています。
全てダウンピッキングで演奏することで、より力強い表現になりますね。
非常に割り切ったスタイルではありますが、メタルらしい男らしさを感じさせるパターンです。
打込みのポイント
フレーズ自体は非常にシンプルですが、打込みではひと工夫入れましょう。
8分ウラのタイミング(譜面では休符になっている部分)に軽くゴーストノートを入れることで、ノリの良い演奏に仕上げることができます。
パターン③
ベース&ドラム
ベースのみ
フレーズの特徴
こちらは3連系メタル・ビートに載せたパターンです。
キックのリズムに合わせてルートを演奏していきます。
最後に3連符をベースとしたオカズを入れることで、単調さを回避することができますね。
打込みのポイント
こちらも基本に忠実に、ピッキングのアップダウンを意識してベロシティを設定しましょう。
パターン②同様、休符部分にゴーストノートを散りばめることでよりグルーヴィーな演奏になります。
最後のオカズはプリング・オフによるレガートを取り入れると滑らかに表現できます。
まとめ
というわけで、ロック・メタルのベースラインについて詳しく解説しました。
ルート弾きによる連打が特徴の男らしいフレーズが目立つジャンルでしたね。
今日ご紹介したもの以外にも多様なベースラインがありますので、さまざまな楽曲を研究しながらその引き出しを広げていってください!
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