ベースの基礎知識⑦:ベースの記譜法を理解しよう!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、ベースの記譜法について解説していきます。
- 記譜にまつわる前提知識
- 3種のベース譜
- 各種アーティキュレーションの記譜
ベースの記譜についても、ギターと共通する部分が多く見られます。
一方で、演奏する音域やプレイスタイルの違いから、ベースならではの注意事項も存在しますのでまとめていきます。
レコーディング時にプレイヤーとやりとりする上でも重要な譜面。
その読み方、書き方をしっかりと理解していきましょう!
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
ベースの基礎知識⑦:ベースの記譜法を理解しよう!
記譜にまつわる前提知識
まずは、ベースの記譜を理解するために必要な前提知識について解説していきます。
弦とフレット
ベースの弦もギター同様、細いもの(音程の高いもの)から順に、1弦、2弦・・・4弦と数えます。
また、押弦して音程を変えるための金属製の細いバーのことを「フレット」と呼び、左から順に1フレット、2フレット・・・と数えます。
(以後、フレットのことを「F」と表記します。)
例えば、「4弦3F(フレット)を押さえる」という場合は下図の赤丸の場所を押さえることになります。
指番号について
ギターやその他の弦楽器同様に、ベースにも指番号が存在します。
右手と左手それぞれに数字やアルファベットが割り振られており、以下のルールに従います。
- 左手:「どの指で押さえるか?」を数字で表記
- 右手:「どの指で弾くか?」をアルファベットで表記
それぞれの指の番号は以下の通りです。
【ベースならではのポイント】ギターとは違い、ベースでは左手親指を押弦に使用することはほとんどありません。強いていうならば、高音弦を弾いている際に低音弦をミュートするのに使うくらいでしょうか。したがって、ギターでは割り振られていた親指の指番号「5」は、ベースでは使わないと考えてOKです。
ピッキングの向き
ピック弾きを採用する場合には、ピッキングの向きが表記されることがあります。
ピッキングの向きを記譜する際には以下のような記号を用います。
3種のベース譜
ここからは、ベース譜の体裁について解説していきます。
ベースで用いる譜面は主に以下の3種類です。
- 五線譜
- TAB譜(タブ譜)
- マスターリズム譜
それぞれ詳しく解説していきます。
五線譜
一般的な五線譜と同じものです。
ベースの場合は、ヘ音記号をあしらった1段の五線に記譜します。
コントラバス同様、実音よりも1オクターブ高く記譜するのが通例です。
プロベーシストは五線が読める人が多いため、プロのレコーディング現場では原則として五線譜が使われることが多いです。
(後述のマスターリズム譜を使うこともあります。)
TAB譜
ギターやベースでの演奏をより正確に表記するために開発された記譜法です。
五線譜とは違い、4本の線に数字が記入されており、各線そのまま「ベースの弦」を表し、数字が「フレット」を表しています。
数字が0の場合は開放弦を弾き、数字が何もない場合はその弦は弾きません。
五線譜と二段で書かれている場合もあり、その場合はTAB側にはリズムの旗は書かれていないこともあります。
音符に弱い人でもどこを押さえれば良いかが分かりやすく、五線に不慣れなベース初心者に好まれますが、プロの現場で用いることはまずありません。
マスターリズム譜
バンドアンサンブルを行う際に必要な最低限の情報のみが記載された楽譜です。
音符はほとんど書かれておらず、以下の情報のみ記譜します。
- コード記号
- キメのリズム
マスターリズム譜拡大画像
マスターリズム譜では、最低限の決めごと以外全てプレイヤーのセンスに委ねることになります。
プレイヤーの個性を最大限に引き出したい場合には有効ですが、自由度が高い反面イメージ通りの演奏を得るためには注意が必要です。
マスターリズム譜でやりとりする場合の注意点などは以下の記事で詳しく解説しておりますのであわせてご活用ください!
各種奏法の記譜
ここからは、各種奏法とアーティキュレーションの記譜法について解説していきます。
それぞれの奏法に関する詳細は、以下の記事で解説しておりますので合わせてご活用ください。
ピチカートとアルコ
まずは、アップライトベースで用いる「ピチカート」と「アルコ」の記譜についてみていきましょう。
- ピチカート:音符上部に「Pizz.」と記載
- アルコ:音符上部に「arco」と記載
ピチカート
音符の上に「Pizz.」と書き添えることでピチカートを指定できます。
といっても、この記号が必要になるのは、アルコからの切り替えの時のみです。
アップライトベースでは基本的にピチカートでの演奏がメインとなるため、原則として何も記譜しなくても自動的にピチカートで演奏してくれます。
アルコでの演奏後、再びピチカートに戻したい場合に使用しましょう。
アルコ
ピチカートからアルコへ切り替えたい場合は、音符の上に「arco」と書けばOKです。
次に「Pizz.」と書かれるまでの間、弓を使って演奏してもらえます。
各種アーティキュレーションの記譜
各種アーティキュレーションの記譜は、ギターと全く同じになります。
したがって、以下の記事を参考にその記譜法をご理解いただければ幸いです。
まとめ
というわけで、ベースの各種記譜法についてお届けしました。
譜面が正しく読み書きできるようになると、市販の楽譜からアイディアを吸収することも容易くなるほか、自分以外の人と音楽のイメージを共有する上でも非常に役立ちます。
打込みだけで完結する場合はマストではありませんが、知っておいて損はない知識になりますのでこの機会に理解を深めていただければ幸いです。
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