DAWの基礎知識⑥:プラグインの基本を理解しよう!
こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。
今日は、DAWで使用するプラグインについて解説していきます。
- プラグインとは?
- プラグインのフォーマット
- プラグインの種類
DAWで使用するソフトウェア音源やエフェクトは「プラグイン」という形で自由に追加することができます。
3rd Party製のものまで含めるとじつに多種多様なプラグインがリリースされているため、どんなものを使えばよいのか迷ってしまう方も少なくないと思います。
そこで今回は、目的に応じて適切なプラグインが選べるよう基本的な情報をまとめました。
ぜひご活用いただければ幸いです。
※こちらの内容は動画でも学習することができます。
DAWの基礎知識⑥:プラグインの基本を理解しよう!
プラグインとは?
プラグインとは、DAWで使用することのできるソフトウェア音源やエフェクトの総称です。
各DAWに最初からインストールされているプラグインはもちろん、3rd Party製のプラグインを買い増すことで、各種機能を文字通り「プラグイン(Plug-in)」していくことができます。
プラグインにはいくつかの規格があり、DAWによって使用できるプラグインフォーマットが異なります。
代表的なプラグインフォーマットは以下の3つです。
- VST:最もメジャーなプラグインフォーマット。対応DAWも多い。
- Audio Units(AU):Apple製DAWをはじめ、Macでのみ動作するプラグインフォーマット。
- AAX:AVID Pro Toolsで使用されるフォーマット。Pro Tools以外では使用できない。
お使いのDAWがどのプラグインフォーマットに対応しているかを確認しておかないと、「せっかく買ったプラグインが読み込めない!」なんてことも起きてしまいますので注意しましょう。
基本的には、以下の基準でみておくとよいでしょう。
- Garageband / Logic Pro:Audio Unitsに対応しているか?
- Pro Tools:AAXに対応しているか?
- それ以外のDAW:VSTに対応しているか?
プラグインの種類(ソフトウェア音源)
ここからは、プラグインの種類について簡単にご紹介していきます。
まずはソフトウェア音源から。
ソフトウェア音源は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
- ソフトウェアシンセサイザー
- ソフトウェアサンプラー
- モデリング音源
ソフトウェアシンセサイザー
ソフトウェアシンセサイザーは、コンピュータ上で動作するシンセサイザーです。
ハードウェア同様、電子音を合成することで様々な音を作り出すことができます。
往年の名機をエミュレートしたものからソフトウェアならではの高機能なものまで、実に様々なシンセがリリースされています。
ソフトシンセの例:Native Instruments「MASSIVE」
メジャーどころは以下の記事でまとめてご紹介しておりますので、ぜひご活用いただければ幸いです。
ソフトウェアサンプラー
ソフトウェアサンプラーは、音源部分に「サンプリング(=録音)」された生楽器の音を用いたインストゥルメントです。
ギターやドラムなどのバンド楽器、ストリングスやブラスなどのオーケストラ楽器など、実在する楽器の音色を忠実に再現することができます。
アコースティック楽器のリアルなサウンドを使いたい場合には欠かせない音源となっています。
ソフトサンプラーの例:Native Instruments「KONTAKT」
物理モデリング音源
物理モデリング音源とは、実在する楽器の発音原理そのものをコンピュータでシミュレートすることで、リアルなサウンドを作り出す音源です。
ソフトウェア音源の中では比較的新しい部類の製品で、続々と新商品がリリースされています。
楽器の音をサンプリングして発音するサンプラーと違って、リアルタイム演算によってサウンドを生成していることから、生楽器が持つ細かなサウンドの変化を自在に作りだすことができます。
物理モデリング音源の例:IK Multimedia「MODO DRUM」
プラグインの種類(エフェクト)
次に、プラグインエフェクトについてみていきましょう。
プラグインエフェクトは、ハードウェアのエフェクト同様に以下のような分類で取り扱われます。
- イコライザー&フィルター
- ダイナミクス系エフェクト
- 空間系エフェクト
- モジュレーション系エフェクト
- ハーモニクス系エフェクト
- サウンドフィールド系エフェクト
- アナライザー
イコライザー&フィルター
サウンドに含まれる「周波数成分」をコントロールするエフェクターです。
特定の周波数成分をブースト(≒強調)したり、カット(≒除去)することで音色を変化させます。
イコライザーの例:WAVES「REQ」
イコライザー&フィルターについては以下の記事で詳しく解説しておりますのでご活用ください。
ダイナミクス系エフェクト
ダイナミクス系エフェクトとは、サウンドの「音量」をコントロールするエフェクターです。
音量のバラツキを整えたり、音割れを防いだり、不要なノイズを除去したりと、その用法は多岐にわたります。
コンプレッサー、リミッター、ゲート、エクスパンダーなどが代表的です。
ダイナミクス系エフェクトの例:WAVES「CLA-76」
ダイナミクス系エフェクトについては以下の記事で詳しく解説しておりますのでご活用ください。
空間系エフェクト
空間系エフェクトとは、サウンドに広がりや奥行きを与えることができるエフェクターです。
ホールや教会など特定の空間を再現したり、やまびこのようなエコー効果を付加することができます。
リバーブ、ディレイが代表的ですね。
空間系エフェクトの例:WAVES「RVerb」
空間系エフェクトに関しては以下の記事で詳しく解説しておりますのでご活用ください。
モジュレーション系エフェクト
モジュレーション系エフェクトとは、サウンドを変調(=モジュレーション)させることで、独特のうねりを持ったサウンドを作り出すエフェクトです。
コーラス、フランジャー、フェイザーなどが代表的です。
モジュレーション系エフェクトの例:WAVES「MetaFlanger」
モジュレーション系エフェクトに関しては以下の記事で詳しく解説しておりますのでご活用ください。
ハーモニクス系エフェクト
ハーモニクス系エフェクトは、倍音成分を付加し様々な音色の変化を得ることができるエフェクターです。
音を歪ませたり、あえて品質を劣化させたりしてノイズ成分を付与するものが多いですね。
ディストーション、オーバードライブ、ローファイプロセッサーなどが代表的です。
ハーモニクス系エフェクトの例:WAVES「MDMX OverDrive」
ハーモニクス系エフェクトに関しては以下の記事で詳しく解説しておりますのでご活用ください。
サウンドフィールド系エフェクト
サウンドフィールド系エフェクトとは、「音像」をコントロールすることのできるエフェクターです。
ステレオ幅やその傾きの調整など、定位のコントロールに役立つものが多いですね。
ステレオイメージャーが代表的です。
サウンドフィールド系エフェクトの例:WAVES「S1 Stereo Imager」
ステレオイメージャーに関しては以下の記事で詳しく解説しておりますのでご活用ください。
アナライザー
こちらはエフェクターではありませんが、サウンドの様々な情報を視覚的に表示することができるプラグインです。
ピークメーターやVUメーターなど音量を視認することができるものや、フェイズスコープのようにサウンドの位相を視認することができるものなど、その種類は多岐にわたります。
アナライザーに関しては以下の記事で詳しく解説しておりますのでご活用ください。
まとめ
というわけで、DAWで使用する各種プラグインについて解説しました。
ひとくちにプラグインといっても、その種類はさまざま。
目的に合わせて適切なプラグインが選択できるよう、それぞれの解説記事も合わせて参考にしていただければ幸いです。
【オススメ】音大・専門学校レベルのセミナーをスマホ1つで受け放題!月々わずか2,980円から!
作曲・DTMを学びたいけどレッスンに通う時間がない!そんなあなたに朗報!音大・専門学校レベルのセミナーを、スマホ1つで24時間365日受け放題!ご自宅で、外出先で、いつでもどこでも本格的な音楽教育をお楽しみいただけます。国内No.1の豊富なカリキュラムと200時間を超えるセミナーアーカイヴに無制限アクセス!今ならなんと月々わずか2,980円(税込3,278円))から!詳細は以下のボタンをクリック!
【登録無料】公式LINEに登録してOTOxNOMAをもっと便利に活用しよう!
公式LINEアカウントには、OTOxNOMAを便利に活用するための機能が満載!あなたにぴったりのカリキュラムを見つけたり、効果的な学習方法を学んだり、最新情報を受け取ったりと、OTOxNOMAを最大限活用するためのヒントが目白押しです。登録は無料!ぜひこの機会にご登録ください!