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テンションとコンピングがキモ!ジャズ・ワルツのコードパートアレンジ!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、ジャズ・ワルツのコードパートアレンジについて解説していきます。

  • ジャズ・ワルツにおけるピアノ&ギターアレンジの基本
  • コードパートのアレンジ手順
  • ピアノとギターの使い分け

ジャズらしいアレンジを組み立てていく上で、コードパートの取り扱いは重要な要素です。

ジャズならではの特徴をしっかり押さえつつ、できる限り簡単にマスターできるよう手順をまとめておきました。

ぜひご活用いただければ幸いです!

※本企画はデータ連動企画となっています。講師イナゲが作った楽曲のパラデータをダウンロードすることができますので、ぜひそちらも合わせてご活用ください!

データのダウンロードはこちら

今回の教材曲:プロスペロー『MOB 〜この街のありふれた一人〜』

※こちらの内容は動画でも学習することができます。

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テンションとコンピングがキモ!ジャズ・ワルツのコードパートアレンジ!

テンションとコンピングがキモ!ジャズ・ワルツのコードパートアレンジ!

ジャズ・ワルツにおけるピアノ&ギターアレンジの基本

ジャズバンドで使用するコードパート、すなわちピアノやギターのアレンジには以下のような特徴があります。

  • テンションを活用したジャズらしい和音
  • コンピングによるリズム感
  • 原則としてルートは省略

いずれも、ジャズらしいコードパートに仕上げるために重要な要素ですので、1つ1つ理解していきましょう。

テンションを活用したジャズらしい和音

ジャズといえばやはりテンション

ジャズにおいては(仮にコードネームにテンション表記がついていなかったとしても)9thまで含めて演奏されることが多いです。

同様に、ドミナントコードにはオルタードテンションを積極的に使う傾向も見られますね。

このように、ジャズのコードパートでは息をするようにテンションを使うのが特徴です。

できる限り、積極的に使っていきましょう!

テンションノートについては、コード理論カリキュラムで詳しく解説しております。

ぜひそちらも合わせてご活用ください。

コンピングによるリズム感

ジャズにおけるコードパートのもう1つの特徴として、コンピングによるリズミカルな演奏が挙げられます。

スネアのコンピング同様、コードパートでもコードをリズミカルに刻むことで独特のリズム感を作り出していきます。

とくにピアノのコンピングではアドリブ要素が強く、スネアのそれに近いものとなっています。

原則としてルートは省略

こちらはバンド編成におけるコードパート全般のお作法ともいえるのですが、コードのルートは省略して演奏することが多いです。

ベースが十分にルートを演奏してくれていますので、その分ピアノやギターではルート以外の音に注力するというわけですね。

ルートを省略することで、より多くのテンションを演奏する余裕が生まれます。

一方で、コードパート単体ではコード感がボケがちになってしまいますので、あくまでベースがいる場合のみ適用されるお作法と考えていただけると良いかと思います。

コードパートのアレンジ手順

ここからは、実際のアレンジ手順について解説していきます。

  1. コードのみをコンピング
  2. トップノートを動かしてメロディアスに
  3. ルートを省略し、テンションを増強

ピアノを例にその手順をご紹介していきますが、ギターにおいてもその考え方は変わりません。

1)コードのみをコンピング

ベースアレンジ同様、まずは難しいことは考えずリズムだけを決めていきましょう。

楽曲のコード進行に従って、各コードをリズミカルに刻んでいけばオッケーです。

これだけで相当な躍動感が生まれます。

コンピングのタイミングですが、基本はスネア同様に「各拍の3連ウラ」を狙ってコンピングするのも良いですし、楽曲の緩急に合わせて白玉を織り混ぜるのも全然アリです。

2)トップノートを動かしてメロディアスに

コードパートといえど、単にコードをリズミカルに刻むだけでは面白くありません。

リズムが決まったら、トップノートに動きを出してメロディアスに仕上げていきましょう。

同じコードが連続する部分で、コードを展開させるだけでも十分メロディアスに聞こえます。

3)ルートを省略し、テンションを増強

メロディアスなラインが作れたら、最後にルートを省略していきましょう。

ピアノにしてもギターにしても、ルートを省略することでハイポジションでの演奏が容易になり、より多くのテンションを演奏することが可能になります。

通常のコードではナチュラルテンションを中心に、ドミナントではオルタードテンションを中心にテンションを追加することで、よりジャズらしいシブイ和音に仕上がっていきます。

なお、ルートのほか5度の音を省略するのも良い方法です。

ベースが入るとルートが補強される

ピアノとギターの使い分け

ピアノとギターはいずれも先ほどご紹介した3ステップ通りにアレンジを進めていただければ問題ありません。

一方で、両者の違いも少なからず存在します。

ジャズにおいて、ピアノとギターを使用する場合は以下のような考え方でアレンジすると良いでしょう。

【ピアノとギター両方を使用する場合】

  • ピアノ= アドリブ的なコンピング、かつメロディアス
  • ギター = 定型的なリズムパターンによるバッキング

【いずれか片方だけを使用する場合】

  • いずれもアドリブ的なコンピング、かつメロディアス

コードパートが1本しかいない場合は、例外なくアドリブ的なコンピングとメロディアスなトップノートを意識しましょう。

逆に、2本以上いる場合はいずれか片方をシンプルなバッキングにしてしまうのもOKです。

ギターのみ

全体

作りたい楽曲の編成に応じて、適宜選択してあげると良いでしょう!

 

まとめ

というわけで、ジャズ・ワルツのコードパートアレンジについて解説しました。

ともするとむずかしく感じがちなジャズのコードパートですが、今日ご紹介した手順を踏むことでジャズらしいアレンジに近づいていきます。

様々な楽曲のコードパートを聴きながら、コンピングのタイミングやライン取りを研究してみるのも面白いですね!

コード理論のカリキュラムと合わせて、ぜひご活用いただければ幸いです。

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