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ジャンル別ベースアレンジ③:ブルースのベースアレンジ&打込みテクニック!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、ブルースのベースアレンジ&打込みテクニックについて解説していきます。

  • ブルースにおけるベースラインの特徴
  • ブルースのサウンドメイク
  • ブルースのベースライン例

その誕生は19世紀後半と非常に長い歴史を持つブルース。

ロックンロールやR&Bなど、さまざまなジャンルのルーツとなった重要なジャンルですが、そのベースラインも非常にユニークなものとなっています。

その特徴、サウンドメイク、アレンジ&打込みテクニックをバッチリマスターしていきましょう!

 

ジャンル別ベースアレンジ③:ブルースのベースアレンジ&打込みテクニック!

ジャンル別ベースアレンジ③:ブルースのベースアレンジ&打込みテクニック!

ブルースにおけるベースラインの特徴

まずは、ブルースにおけるベースラインの特徴を見ていきましょう。

ブルースでは、3連符を基調としたシャッフル・ビートの上でルートを中心に演奏するスタイルが一般的です。

【ブルースにおけるベースの特徴】

  • 3連符を基調としたシャッフル・ビート
  • ルート演奏が中心
  • 気だるいビート感

また、ルーズで気だるいビート感を持っている点も大きな特徴。

ベースの演奏においても、正確な3連ではなくルーズ感たっぷりに演奏するのがポイントとなっています。

加えて、スローブルースで採用される12/8ビートでは、白玉を中心とした長い音価での演奏が見られるのも大きな特徴ですね。

シャッフル・ビートや12/8ビートの特徴については以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご活用ください。

ブルースのサウンドメイク

ブルースは非常に古いジャンルであることもあり、初期のブルースではアップライトベースによる演奏が行われていました。

今回は、エレキベース黎明期におけるブルース的ベースサウンドの特徴について触れていきます。

ブルースのベースサウンドの特徴は以下の通りです。

  • プレベによるクリーンサウンド
  • 指弾きによる演奏

ベースの初期型モデルであるプレシジョンベースを使って、楽器本来のサウンドを活かした音作りを心がけましょう。

奏法においては指弾きを採用すると良いですね。

音源の設定

今回は、フェンダーの初期型プレシジョンベースである「60’s P-Bass」をパッシブタイプで選択しました。

奏法は、オーソドックスな指弾きです。

パッシブタイプであるため、音色のコントロールは「TONE」ツマミのみで行いますが、デフォルトの値から変更はしていません。

音源の設定

アンプ&エフェクターの設定

次に、アンプ&エフェクト周りをみていきましょう。

今回も外付けプリアンプによるライン録りを想定し、「Bass Pro」のアンプヘッドのみ使用しました。

年代的に「外付けプリアンプ」という概念は存在しないかと思いますが、ベースがパッシブタイプなのでイコライジング目的でアンプヘッドを使用しています。

歪みはなし、アタック感の立ちすぎない、ルーズなサウンドを目指して調整していきましょう。

アンプヘッドを通した際、中低域がブーミーなサウンドになってしまいましたので、パラメトリックイコライザーで調整。

さらにそこから、グラフィックイコライザーで中低域を細かくカットしています。

アンプヘッドの設定

ブルースのベースライン例

ブルースのベースライン例を3パターン見ていきましょう。

パターン①

ベース&ドラム

ベースのみ

フレーズの特徴

シャッフル・ビートの基本である3連のリズムを基調としたパターンです。

3連系メタル・ビートと似ていますが、こちらはよりルーズに演奏するのが特徴です。(詳しくは打込みのポイントで解説します。)

基本はルートを連打するだけのシンプルなスタイルですが、最後にダブルクロマチックアプローチを入れることでよりブルースらしさを演出できます。

打込みのポイント

その他のジャンル同様、これまで解説した各種打込みテクニックにならって打込めばOKです。

特筆すべき点としては、3連ウラをやや突っ込み気味に打込んでルーズさを演出することです。

これによってグッとブルースらしさが増します。

休符部分にはゴーストノートをあしらってグルーヴ感を出していきましょう。

パターン②

ベース&ドラム

ベースのみ

フレーズの特徴

「7th(セブンス)」の音を盛り込んだブルースの定番ベースライン。

ジャンルを決定づける要因としてリズムが大部分を占めるベースですが、こちらの例のようにそのジャンルならではの固定のラインを持っている場合もあります。

「ルート」→「3rd」→「5th」→「6th」→「7th」→「6th」→「5th」→「3rd」

の順に演奏され、コードが変わってもこのパターンは変わりません。

簡単にブルースらしさを演出することができるベースラインとなっていますので、覚えておくと良いでしょう。

打込みのポイント

こちらも基本的な打込みテクニックに忠実に打込んでいきましょう。

譜面上は4分音符と8分音符の組み合わせとなっていますが、4分音符はやや短めに打込んでインターバルを設けるのがポイントです。

また、先ほど同様に3連ウラはプッシュ気味に打込むようにしましょう。

パターン③

ベース&ドラム

ベースのみ

フレーズの特徴

こちらは12/8ビートによるスローブルースのパターンです。

ゆったりした雰囲気を活かすため、積極的にリズムを刻まず白玉のロングトーンを中心としています。

各小節末尾のみ若干の動きをプラスし、4小節や8小節などの節目でおかずを入れるのが良いでしょう。

打込みのポイント

こちらも基本に忠実に打込みましょう。

特筆すべきことも特にありません。

強いていうならば、白玉が多い分スライドなどを使ってニュアンスをプラスすると良いでしょう。

その際はピッチベンドで入力すればOKです。

まとめ

というわけで、ブルースのベースラインについて詳しく解説しました。

3連符を基調としたルーズなルート弾きが特徴でしたね。

歴史の長いジャンルではあるものの、そのベースラインのバリエーションはそう多くありません。

今日の記事を参考に、その特徴を捉えたアレンジができるよう訓練していきましょう!

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