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ジャンル別ビートメイク③:R&B/ネオソウルのビートをマスターしよう!

こんにちは、作曲家・稲毛謙介です。

今日は、ブルースやゴスペル、ソウルなどを源流とする「R&B/ネオソウル」のビートについて解説していきます。

  • R&B/ネオソウルとは?
  • R&B/ネオソウルの特徴
  • R&B/ネオソウルのリズムパターン
  • R&B/ネオソウルの音選び
  • R&B/ネオソウル打込みのポイント

ひとくちにR&Bといっても、現代では様々なジャンル&スタイルが存在します。

その中でも、クラブミュージックにおけるR&Bの基本形ともいえるジャンルが「ネオソウル」

クールで大人な雰囲気満載の魅力的なジャンルですので、しっかりとマスターしていきましょう!

ネオソウルの例:Erykah Badu『Next lifetime』

 

R&B/ネオソウルの基本

R&B/ネオソウルの基本

R&B/ネオソウルとは?

R&Bとは「リズム・アンド・ブルース」の略で、リズム要素の強いブルース由来のジャンルです。

実のところその定義はあいまいで、現代においてはブラックミュージック的な歌唱法を取り入れたポピュラー音楽全般に対して使われることもしばしば。

そもそもR&Bは、ブルース、ゴスペル、ジャズなど様々な黒人音楽から影響を受けているため、分類も難しいものだったりします。

したがって今回は、クラブミュージックにおけるR&Bの代表格として「ネオソウル」を取り扱うことにします。

ネオソウルは、ブルースやソウルに、ジャズファンクヒップ・ホップハウスなどの要素が加わり発展した音楽のジャンル。

その成り立ちからもわかるように、クラブミュージックとしての特性を色濃く持つR&Bの一種です。

R&B/ネオソウルの特徴

R&B/ネオソウルは、ブラックミュージックの中でもひときわクールで大人な雰囲気を醸し出します。

ビートそのものも落ち着いたものが多く、音色もタイトかつシック。

賑やかなサウンドの多いエレクトリック系ビートの中でも異質な存在といえるでしょう。

ブルース由来の独特のグルーヴ感を持ち、とくにスネア&クラップのレイドバック感はR&Bならではのものとなっています。

  • クールで落ち着いたビート
  • タイトでシックな音色
  • 独特のグルーヴ感

R&B/ネオソウルのビート例

■ クールで落ち着いたビート

R&B/ネオソウル最大の特徴は、そのクールで落ち着いたビート

大人の色気漂う曲調を引き立てる、手数の少ないシンプルなリズムが特徴です。

■ タイトでシックな音色

シンプルなビートをさらに助長すべく、R&B/ネオソウルではタイトでシックな音色が好まれます。

とくにスネアはその傾向が顕著で、テール(余韻)の短い音色が好んで用いられます。

■ 独特のグルーヴ感

グリッドジャストで機械的に打込むことの多いエレクトリック系ビートの中では珍しく、R&B/ネオソウルでは細かなタイミングのエディットが必須になります。

8分ウラ、16分ウラのスウィング感はもちろんですが、何よりも特徴的なのが2&4拍目に演奏されるスネア&クラップのレイドバック感

たっぷり目に遅らせたその独特のグルーヴは、R&Bらしいビートを再現するために欠かせない要素です。

R&B/ネオソウルのリズムパターン

前述のとおり、R&B/ネオソウルにおいてはシンプルなビートが基本。

16ビートを感じることのできるギリギリまで音数を減らしたリズムが特徴です。

ここでは、代表的なパターンをいくつかご紹介しようと思います。

パターン①

シンプルな8ビートを軸に、2拍目16ウラでキックを踏むことで、16ビートのフィールをプラスした基本パターンです。

キックのリズムはこの限りではありませんので、自由にバリエーションしてもらってOKです。

パターン②

パターン①をベースに、リムをスネアに置き換え、シェイカー、クラベス(拍子木)といったパーカッションを追加したパターンです。

R&Bではこのようなパーカッシブな音色も頻繁に使用されます。

パターン③

パターン①をベースに、シャッフル感を強めたパターンです。

3拍目の16分ウラにシェイカーを挿入することで、16ビート感を強めています。

パターン④

ゆったりとしたR&B/ネオソウルで使える12/8拍子のパターンです。

ブルースにおける「12/8ビート」の感覚で、スローバラードなどで使用していただくと良いと思います。

 

R&B/ネオソウルの打込み

R&B/ネオソウルの打込み

R&B/ネオソウルの音色選び

R&B/ネオソウルでは、ハウスエレクトロのように特定のリズムマシンを想定した音作りはされません。

前述の通り「タイトでシックな音色」を意識しながら、ぴったりな音色を探していきましょう。

また、先ほどご紹介したパターン②のように、シェイカーやクラベス(拍子木)などのパーカッションを用いることも多々あります。

市販のドラム音源に収録されている「R&Bキット」には、そのようなパーカッションの音色もあらかじめ含まれていることも多いので、それらをベースに不足分をカスタマイズして作り上げていくと良いかと思います。

  • 派手すぎない落ち着いた音色
  • ハイハット&スネアはテールの短いものを
  • シェイカー&クラベスなどパーカッションを含むキット

今回は、Native Instruments社「Battery」に収録されている「Rnb Kit」というプリセットを中心に、「クラップ」「スナップ(指パッチン)」「シェイカー」「クラベス」などのパーカッシブなサウンドを差替え&追加してみました。

キック

スネア&リム

クラップ&スナップ

シェイカー&クラベス

ハイハット

R&B/ネオソウル打込みのコツ

■ R&B/ネオソウルのベロシティ

R&B/ネオソウルのベロシティは、様々なリズムの例にもれず16ビートのベロシティの基本に則って設定すればOKです。

それ以外の特記事項はないくらい基本が重要となりますので、以下の記事を参考にしっかり調整してみてください。

■ R&B/ネオソウルのクオンタイズ

R&B/ネオソウルにおいては、クオンタイズに大きな特徴があります。

まず、8分ウラや16分ウラには、仮にストレート系のリズムであっても軽めにスウィングを入れるようにしましょう。

この場合はスウィング値20%程度が良いかと思います。

(無論、シャッフルさせたい楽曲であれば60〜80%ほどの強めのスウィングをかけてください。)

また、このジャンル最大のポイントは、2&4拍目のスネア&クラップをしっかりレイドバックさせることです。

このモタり具合が、クールで落ち着いたグルーヴを作り出します。

グリッドジャストより20〜40ティックほどレイドバックさせましょう。

 

まとめ

というわけで、R&B/ネオソウルのビートについて詳しく解説しました。

冒頭にもおつたえしたとおり、R&Bはポピュラー音楽でも多くの楽曲で取り入れられている人気のテイスト。

リズムの特徴を理解することで、R&Bテイストを楽曲に盛り込むことが容易になると思います。

今日の記事を参考に、しっかりマスターしていただければ幸いです。

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